我愛弥!
8年の刑期を終え熊本に来た英二〔長渕剛〕は
密入国で日本へ来た中国人・梅花〔イ・ナヨン〕に出逢う。
日本語が話せない梅花は実は英二が世話になっている
村川組に騙された売春婦だと知り・・・
TVドラマ『とんぼ』は時々見ていた記憶がありますが、
コミカルな要素がもう少しあった気もする。
この映画『英二』は1シーンだけコミカルだったけど、
全体的にはシリアスな印象。
ヒューマンヤクザ映画という感じかな?
ベタな展開ではあるけど、
長渕剛が演じると軽くならないんですよね。
重厚という訳でもないんだけど、
一本筋が通っているというか・・・。
日本人としてのアイデンティティを持つ英二が男らしかった。
英二が梅花を大切に思う気持ちはありきたりの恋愛ではなく、
人間愛(人類愛)なんだろうなって思った。
『英二』は1999年の映画。
1999年頃だとイ・ナヨンは韓国ドラマ『愛の群像』に出演していた頃かな?
まだ、駆け出しの頃で少女の面影が残っていますね。
近年のイ・ナヨンのように大きな瞳で相手を真っすぐ見つめ
包み込むような“瞳の包容力(母性)”はないけど、
瞬き出来ないぐらいおびえきってしまっている梅花が
英二の傍に来てからは自然に瞬きするようになる・・・。
そういう梅花の感情の機微を丁寧に演じていたと思う。
バックヌード、殴られたり、ムチで打たれたり、川に流されたり・・・
体当たりで演じていましたね。