~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『二重裁判』・・・ ※ネタバレ有

2009-06-02 21:51:18 | 〔MK〕

  TBS月曜ゴールデン『二重裁判』:公式サイト

小杉健治原作の推理小説『二重裁判』の単発ドラマ化。
今まで他局で二度単発ドラマ化されています。

  二重裁判 – Wikipedia

強盗殺人容疑をかけられ拘置所で自殺した
兄:克彦の無実をはらそうとした秀美〔蓮佛美沙子〕。
秀美が真犯人に報復したかと思ったら、更なる真相が明らかになる・・・。
二転三転する展開で見ごたえのあるミステリーでした。

克彦が憧れていた女性役の高橋かおりは人妻を演じる年齢になったのね。
(彼女は子役出身だからね。)

加藤雅也演じる瀬能弁護士は推理力があって有能だけど
ぶっきらぼうな口調だし愛想が良いとは言えない・・・。

でも、拘置所のガラス越しに秀美を見て話す時の目は
少し潤んでいるように見えました。
肝心な事は話してくれない秀美だけど、弁護士としては秀美を信頼したい・・・
そして、真相にたどりつきたい・・・。
弁護士としての正義感、そして優しさが伝わってきました。
雅也の舞台調?な台詞回しは浮いていたけど、
憂いを帯びた目の演技は良かったです。

鋭い事を言う瀬能弁護士と駆け出し?記者〔内田朝陽〕の掛け合いは良い味出していました。
(加藤雅也と内田朝陽の長身コンビでシリーズ化してほしいなぁ~。)

ヒロイン秀美役の蓮佛美沙子は今春高校を卒業し、
大学生になったばかりの18歳とは思えないほど落ち着いていました。

短大卒でブティックに勤める秀美は結婚を控えていた女性なので
実年齢よりも年上の役だったと思うけど違和感なかったです。

判決が確定するまでは司法上“無罪”だが、
マスコミは容疑者が逮捕された時点で“有罪(犯人)”のように大々的に報道する・・・。
(マスコミ報道によって世間はそう信じ込んでしまう事が多いのが現状・・・。)
この物語のように公判途中に被告人が亡くなった場合は司法上“無罪”となる。
冤罪の可能性があり再審請求しようとしても、
被告人が司法上“有罪”となった事件が対象で、
それに加え新たなる有力な証拠がなければ立証は難しい・・・。

すなわち、このヒロインの兄:克彦の場合、
マスコミの報道で世間的には“有罪”と見られていても
司法上は“無罪”なので再審請求は出来ない・・・。
(真相を究明出来ない・・・)
そういった矛盾点の問題提起がなされていた社会派ミステリーでした。

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