ストレスが溜まると本を買い漁る悪い癖を何とかしたい。
高さ180cmの書棚は全段が前後2列陳列になり、いよいよ床に本を平積みしなければならない。
そろそろ不要な本を処分するべき時期に来たようだが、選別の際に内容の軽い本ほど処分対象になる結果として、書棚の堅物指数が跳ね上がるので悩ましい。
自身の頭の悪さもあり、学問的な書籍は初中級が多数なはずなのだが、家に遊びに来た知人が書棚を見て軽く引いていたのでどうしたものだろう。
会計、税法、財務関連の書籍なんかは何故か分厚いものが多く、悪目立ちするのでちょっと困る。
それはそれとして。
最近買った本の一つに「会社法マスター115講座」というものがある。
会社法の立案担当者である葉玉と郡谷が初心者向けに書いたとされるものだ。
しかし、初心者向け会社法本というのはなかなか難しい領域である。
自分は「会社法を勉強するのに良い本はない?」と会社の人に聞かれることがよくある。
そこで自分は「江頭憲治郎マジでおすすめ」と即答するのだが、会社の人が本屋に行った翌日には必ず「真顔で人を騙すなコラ」と詰められる。
江頭会社法は辞書的に使えるタイプの間違いなく良書と言えるものなのだが、丁寧に書いた結果として厚くなっている本というのは、印象の問題で初学者にはあまり受け入れられないらしい。
とはいえ、会社法施行以後、有象無象の会社法関連書籍が出ていながら、分厚くなく、且つ、初学者向けである本は非常に少ない。
一見、噛み砕いたかに見える本は不正確な内容が多く、また、薄い本は旧商法からの改正点が中心になり、体系的な理解をするに難しい。
体系的な理解という意味では法学者が書く基本書が良いのだが、実務に不要な解釈論が多く実務志向の者には読みづらい。また、法律書にありがちな行間を読ませるタイプも初学者には厄介だ。
更に、経理のための初学者向け会社法本となるとまた厄介なことになる。
会社法をよく知らない経理は会社法=計算書類という認識が強いが、計算書類は会社法体系としては端っこの存在にすぎず、初学者向け書籍では大体省略されている。
というわけで立案担当者のものなら安心だろうと「会社法マスター115講座」。
これは初学者に勧めやすいのではないかと試しに買ってみた。
感想としては…文章そのものはあまり初学者向けでもない印象。
総論としての会社法の理念概念のようなものには言及しないため、項目を追っかけるのみに感じられる。
ただ、ページの半分は図表に割かれており、この点で分かりやすい本は他にはないのではなかろうか。
これだけで理解というのは難しいので、副読本としての価値は非常に高いといったところか。
ではメインテキストは何がいいのか?
江頭憲治郎マジでおすすめ。
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