玖波大歳神社

神社についての歴史と知識

神饌品目について

2014-06-15 19:31:56 | 日記
お供え物は、通常は、「和稲、荒稲、酒、餅、海魚、川魚、野鳥、水鳥、海菜、野菜、菓、塩、水等」と言われています。
しかし、正式には、次の品目を言います。

│稲米 (1)稲=和稲・荒稲・黒稲・白稲・頴(かい)・懸税(かけぢから) 等
│ │(2)米=玄米・黒米・白米・精米・洗米・染米(赤・黄・青)・散米(うちまき)・粢(し
│ │とぎ)・?(はぜ)
│ │(3)飯=白飯・赤飯・白強飯・赤強飯・玄飯・麦飯・小豆飯・粟飯 等
│ │(4)粥=米の粥・小豆粥・七種粥(若菜粥)・粟粥・稗粥 等
│洒 │(1)白酒・黒酒・濁酒・清酒・醴酒(ひとよざけ)・甘酒 等
│ │(2)屠蘇酒(とそざけ)・白散(びやくさん) 等
│餅 │(1)丸餅=鏡餅・勾餅(まがりもち)・沓形餅・丸餅・刳餅(その他形態により種々の名称
│ │あり) 等
│ │(2)切餅=熨斗餅・菱餅・伸餅 等
│ │(3)草餅・蓬餅・大豆餅・小豆餅・粟餅 等
│ │(4)粽(ちまき)
│ │(5)団子・餅団子 等

│雑穀 (1)大豆・小豆・黒豆・小豆粉 等 
│ │(2)素麺・豆腐・納豆・湯葉 等
│魚介 (1)海魚=鯛・鮭・鱒・・?・鮪・鰹・?・鯵・鱈・?・鮫・鰆・烏賊・蛸・海老・生海
│ │鼠 等
│ │(2)川魚=鮎・鯉・鮒 等
│ │(3)貝=蛤・鮑・栄螺・石華(かき)・あさり 等
│ │(4)塩物=塩鯛・塩鯖・塩鮭・塩? 等
│ │(5)干物=干鮭・鰹節・干鱈・干海鼠(きんこ)・煎海鼠(いりこ)・干鮎・韶陽魚(ごま
│ │め)・乾鮫・乾鱆・のし鮑・鯣(するめ) 等
│鳥 │(1)野鳥=雉子・山鳥・鶏・鶏卵 等
│ │(2)水鳥=雁・鴨 等
│獣 │(1)猪・鹿・兎・狸 等

│海菜 (1)奥津藻菜=昆布・和布・海松 等
│ │(2)辺津藻菜=ひじき・あらめ・若布・海苔(青のり・三島のり・紫のり)・鶏冠菜(とさ
│ │かのり)・神馬草(ほんだわら) 等
│ │
│野莱(1)甘菜=菁・芋・藷・人参・牛蒡・胡瓜・茄子・蓮根・白菜・野老(ところ)・南瓜 等
│ │(2)辛菜=大根・大蒜(にんにく)・山葵・生薑・芹 等
│ │(3)其の他=百合根・莇(あざみ)・蕗・蓬根・筍・蒟蒻・甘葛・河骨(かうぼね)・松茸
│ │・椎茸 等
│菓 │(1)生果実=柑子・密柑・枇杷・桃・栗・梨・葡萄・柿・林檎・柘?・西瓜・棗・萱・榧・
│ │銀杏・椎・樫の実 等
│ │(2)干果物=干柿・串柿・搗栗(勝栗) 等
│ │(3)作菓=? (ぶと)・?(まがり)・結び・鼓形 等
│ │  (植物をかたどったもの)=二梅枝・三梅枝・菊ぶと・大柑子・小柑子・柘?・松茸
│ │ 等
│ │  (動物をかたどったもの)=鶴・亀・犬・猿・兎・狐・狸 等
│ │(その他)=洲浜・??(おこし)・打物・饅頭・羊羹 等
│調味料他│塩・味噌・醤油・醤滓・酢・汁・水
│ │
│花 │(1)生花=桃・辛夷・菖蒲・菊・葵・桂・ゆずり葉・裏白・蓬・秋草・鶏頭・ダリヤ・紅葉
│ │ 等
│ │(2)造花=竹・梅・南天・椿・水仙・松・牡丹・橘・桜・杜若・紅葉・桔梗 等

 ?は漢字変換されなかった漢字の部分です。(申し訳ございません。)

 お供えをする意味は、神様や霊に対して戴いてもらうことやお供えをすることにより、より一層気持ちを込め易くなることなど有りますが、基本的には、私たちが日頃食させて頂き命を繋いでいるものを、感謝の気持ちを込めて捧げるものです。
 その捧げる順序として、天孫降臨のとき授けられた米や五穀に関連したものを供え、その次に魚介等、そして海菜・野菜・菓と続き、更に食品としてあまり意識することはないけれど生きていく上で必要不可欠な、塩・水などとなります。
 表に掲げた神饌品目を全て揃えることは、ほとんど不可能ですし、感謝の気持ちを込め、表現するためのものですので、量の多少・品目を気にする必要はありません。
 ただ、数字的に四・九などは避けることがよくあります。
 お供えをする最小限のものとして米・酒を神饌の始まりとし、塩・水を神饌のおわりと考え、米・(酒)・塩・水を日頃から神棚に奉ると良いでしょう。


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