- 念の世界と言うのは現実性があるため、間違った方向の念いであっても、確かに実現してしまうのです。
- したがって、方向性というものが極めて大事になります。
- ここで、「念」による自己実現をするときに、どうしても考えてほしいことがあります。
- それは、絶対に、「念」によって他人を縛ろうとしてはいけないということです。
- こういうタイプの自己実現は、間違えば地獄です。間違わなかった場合でも、裏の世界です。
- 「他人を自分の都合のよいように変えていこう」とするような念の使い方で道を開いてきた人は、必ず裏側に行きます。
- それはなぜでしょうか。そこに愛がないからです。愛が欠けているのです。
- これは「自己愛」なのです。本当の「与える愛」や「利他の愛」ではないのです。その結果、賞賛を得ることもあるでしょうが、それは天狗や仙人の世界なのです。こういうところで「表」と「裏」が分かれるわけです。
- 表側の世界は、本当に他の人によかれと思って自己実現していく人々の集まりですが、裏側のほうは、自己発揮に燃えている人たちの世界なのです。
『真説・八正道』 第8章 正念