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最近読んだ小説レビュー Vol.3

2005年04月20日 | 小説レビュー
月に一度のこのコーナー!今回は『イソラ』というオムニバス小説についてレビューしたいと思います!

最近読んだと言っても、これは去年のうちに読みきりました。
忘れないうちにレビューしておこうと思って今、書きます!

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小説現代特別編集『エソラ Vol.1』特集

『魔王』 伊坂幸太郎
≪コメント≫
伊坂さんの最新作で、ふとアイデアを思いついて、一気に書き上げたというのが伝わりました。ある特殊能力が自分に宿った事に気づく主人公が、その特殊能力を使ってやる事は!?まぁオチは別として、もし、自分が同じ能力を手に入れても多分同じような事をするだろうなっていうのが素直な感想。今までの伊坂作品と比べるとちょっと異色でした。こういうのは大好きです。

『台北迷路』 吉田修一
≪コメント≫
物語の断片を切り取っているようなストーリー。途中から始まって途中で終わる。え、ここで終わるの?っていう感じで、何も感じなかった。まぁこれは吉田さんの作品にはどれも言える事で、後は読者一人ひとりの物語って事なんでしょう。

『あす死んだ人』 氷川透
≪コメント≫
一言で言っちゃうとSFです。朝、目を覚ましたら明後日にタイムスリップしている現実に驚く。記憶にも残っていない空白の昨日は?そして、主人公がなによりも驚いた事は、周りから「死んだ」と思われている事。最初はみんなの冗談かなにかと思い、気にはしないのだけど・・・っていうストーリー。こういう感じの小説も好きです。

『俺たちの宝島』 渡辺球
≪コメント≫
ゴミの埋立地に住むホームレス?のお話。実は、ゴミゴミと言われるゴミ山にも、レアグッズやまだ使える電気製品やブランド物などが山のように出てくる。それを仲介者を通して売って、食べ物を買い、生活する人々の小さな空間で起こる闘争劇。こういうのは本当に読みたかったというよりは、書きたかったという感想が先に出ました。悔しい!


≪総評≫
この『エソラ』という雑誌は、昨年の12月に創刊された『小説現代』の特別編集ムックで、第2弾が今年の7月に出る予定です。1巻はもう売ってないのかな、まだ在庫が残ってたら買った方がいいです。値段も短編が4つと、あと漫画も収録されて933円はお買い得だと思います。個人的には、まぁ漫画は最悪でしたけど、小説は当たりが多くて、全体的にクオリティが高かったので、2巻も絶対に買おうと思います。


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