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最近読んだ小説レビュー Vol.23

2006年07月10日 | 小説レビュー
最近、小説を読むのがあまり楽しくなくなってきて、そのためか読書ペースも格段にダウン。まぁ他にやる事があるってのも理由ですけども。

でも、戸梶圭太のカッパノベルギャングシリーズが違う!


『最も虚しい仕事~ブラッディースクランブル~』

<感想>

今回は、第3弾なんですけど、2作目のラストで終わりを予見させるような終わり方をしてたんで、もう続編は出ないだろうと思ってたら今年出てくれたので、さっそく買いました。

このシリーズは、「クールトラッシュ」、「ビーストシェイク」と続く、クールで冷徹な(ギャング)鉤崎(かぎざき)が主人公のクライムノワールです。伊坂さんの「陽気なギャング~」のようなものか? と言えばと全然違い、こちらは全然陽気ではないです。


毎回、フリーのギャング鉤崎が、難なく犯罪を犯してクールにスピーディーに金を稼ぐ。鉤崎という男は、金さえ手に入れば人間は道具としか見ないし、邪魔ならば人を即座に殺せる、機械のような男です。

そんな男ならすぐに仕事をこなしてしまい、面白くないんじゃないか? と思うわけですが、馬鹿なのは鉤崎と共に仕事をする奴ら。そいつらは、ごく一般的な金と女のことしか考えてない激安男たち。(そういう激安男たちの激安犯罪ばかり起こるのが戸梶カラー)

その激安男たちのミスによって、鉤崎はどんどん窮地に追い込まれていく。でも、冷静でクールな鉤崎は慌てもしない。基本、感情は表に出さないので、クールにも無い解決に乗り出す。そこがこのシリーズの見所であり爽快感のポイントだと思います。

で、今回はシリーズの中でも、利益なし! 警察に捕まらないための証拠隠滅作戦に全力を投じる、タイトル通りの最も虚しい仕事です。

このシリーズはどんどん続けていってほしいですね。

「すごく面白い!」ってわけでもなく、普通に面白い作品で、二時間ドラマ感覚で読めるので、ギャング小説が好きな人にはおすすめです。


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あと、最近注目のアハ体験「ひらめき脳」も読みましたけど、これは小説じゃないで、省かせていただきます。

簡単に感想を述べると、プランナーとか作家、新商品を開発したい人、といった何かモノを創造する仕事に就いている人にはぜひおすすめですね。







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