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読了というより登頂といった気分

2007-12-03 | 本を読んでみた。
「カラマーゾフの兄弟」フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキーを読了。

『罪と罰』と並ぶドストエフスキーの最高傑作であり、世界の文学の傑作の一つと高く評価されている本作。この1ヶ月間ずっとこいつと格闘してました。トータル2150ページ。新婚旅行中には第3部を持ち歩きプールサイドや移動の飛行機でひたすら読み耽ってました。ハネムーンの浮かれた空気とはあまりにもかけ離れた本作ですが、展開が激しく引き込まれやすい第3部だったのは幸いでしたか。

高名な批評家小林秀雄をして「およそ続編というようなものがまったく考えられぬほど完璧な作品」と言わしめる作品。たしかに納得できる。しかし序文の「伝記がひとつなのに小説は2つあるという…云々」「おまけに肝心なのは2作目ときている」や訳者亀山郁夫氏の解説による「アリョーシャ革命家・皇帝暗殺未遂計画説」なんぞを読んでしまうとドストエフスキーの死によって続編が読めないという事実はただただ悲しいとしか言いようがない。

読了後の現在は「ドストエフスキーの生涯」と「解題 父を殺したのは誰か」を読んでおります。この解説を読んでからまた読み直すとより深く理解できるようになれそうな気がします。もうしばらくははまりそう。有名な「大審問官」や「ゾシマの教え」あたりはもう何度か読み重ねていかねばと思ってます。

いずれは『罪と罰』、『白痴』、『悪霊』、『未成年』にも手をつけて5大作品を制覇したいです。