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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

3月22日 ケメのライブを見て。

2010年03月25日 | レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)
先日、ケメこと佐藤公彦さんのライブを見てきた。

相変わらず、店内は満席。

やはり、ケメのファンは根強い。
70年代に絶大な人気を誇ったのは、だてではないのだ。

昔も今も、ケメのライブは大半が女性客。
この日も、そうだった。
ポツリポツリと男性ファンも見かけるけど、やはり女性ファンが多い。

まずは、オープニングアクトとして、ダンビロムーンというバンドが45分ほど演奏。
自作曲が中心のバンドで、コード進行やアレンジなど、さりげなく凝っており、いい印象。

で、いよいよ、ケメの登場。

最近のケメのライブは新譜からの選曲が大半。
なので、この日のライブも多分そうだろう・・と思っていたが、予想通り。

なんでも、ケメは昔から「新しい曲ばかりやりすぎだよ。古い曲を望んでいるファンもいるんだから、古い曲もやらなくちゃ」と周りから言われていたらしい。

古いケメを知ってる者としては、古い曲には自分の思い出みたいなものも染み込んでいるし、古い曲をやってもらうと、確かに嬉しい。

でも、今回の新譜には、いい曲も多い。

いずれ、新しいアルバムが出たら、新しいアルバムからの曲が中心になっていくのだろう。
その意味では、現時点での新譜の曲をふんだんに聴けるのは、まさに今ってことになる。
そういう意味じゃ、「現時点」も大事ってことになる。

ケメのメロディは昔も今も変わらず優しい。
品もある。

そのへんも、女性ファンをつかむポイントなのだろう。


個人的には、新譜では「ストーブリーグ」という曲が好きなのだが、その曲もちゃんと披露してくれた。
ただ、今回は、その歌を歌ってる途中で、ケメは涙で歌えなくなってしまった。

なんでも、最近お母様を亡くしたようで、その曲にはお母様の思い出がいっぱいつまっているようだ。

ホント、いい曲。

全体的にMCがこなれてきてて、全盛期のカンを取り戻してきているかもしれない。
バックもソツのないサポートぶりで、一時間15分くらいのライブになった。


アンコールは2曲。
そのうち1曲は、未発表曲。
コアなファンには、まさに「ライブの特典」だろう。


で・・・ラスト曲の前に、気になるMCが。


以前「ファンクラブのオフ会」で、ケメのどの曲が好きかというアンケートがあったらしい。

けっこう、色んな曲に票が入り、得票は分散したみたいだ。

それをライブの選曲の参考にする・・という意図があったのかどうかは分からないが、ラストで私にとってとびきりの曲が歌われた。

その曲こそ、私がソングライター・ケメのファンになるきっかけになった曲だ。
なので、私個人にとっては、すごく重要な曲。
この曲を選んでくれて、嬉しかった。

で・・

その曲こそ・・

「夕暮れ」である。

珍しくハモニカホルダーを取り出し、ハモニカをセットして、歌いだす。


この曲をケメ本人による歌で、生でずっと聴きたいと思ってた。

やっと・・って感じ。

たまらなかった。

正直、歌詞を間違って歌っていた(笑)。


でも、この曲の持つ情感、世界観、メロディは、やはり素晴らしい。

70年代当時、こういう「よくあるコード進行」でありながら、ここまで情感あふれるメロディを作れる作曲家は、そういるもんじゃない・・・と、昔のケメのアルバム内の解説で、・・確か浅沼さんが書いていたように思う。
実際、その通りだと思っていた。

弾き語りでありながら、ましてや歌詞も間違っていながらも、バンドでの楽曲演奏をしのぐ良さがそこにあったと思う。

やはり・・良い曲の前では、うまい演奏も、歌唱も、かなわないと思った。
どんなに演奏がうまくても、歌唱がうまくても、MCがうまくても、楽曲がつまらないんじゃ、イマイチだもの。

良い曲の持つパワーは、すごい。

良い曲を作れるソングライターは、やはり強い。

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