わたくしが社長様の異常さに気付いたのは、入社して3年程が経過した頃だったでしょうか。
当時は半導体業界の活況により、おかげさまで非常に多忙な毎日を送らせて頂いていたおりました。
社長様はと言うと、
「情け容赦ないフィッシャーマン」
よろしく、獲れる仕事はすべて獲ってこないと損だとばかりに納期を省みる事無くドバドバと持ち帰り、
「これ入ったから」
と納期も告げずに工場の中へ置いていかれます。
(基本、新しい仕事が入ったとだけ告げ、納期や作業の説明はありません…何故なら全てが急ぎですし、作業内容に興味はございませんから)
しかし…
「これ入ったから」
だけの情報で、作業をさせようとするのですから、今迄の従業員たちも大変だったろうなぁ…と、同情してしまいますね。
社長様は、「調整能力」と云う言葉とは無縁でございますからしょうがないのか?と諦めますが、客先に対して納期調整を打診する能力すらございません。
基本、
「大丈夫でしょ!」
と、現実を見ない(見れない)上に、うまくいかないのは従業員の働きが悪いせいで、納期遅延の責任は従業員にあるのです。
最初から納期が間に合わないのは判るレベルでも、直前になるまで客先に報告すらしないので、お客様もたまったもんじゃありませんねぇ。
こんなことの積み重ねですから、本来客先との間で設定されている納期(サブマリン納期)に間に合う筈もなく(基本、納期・品質共に守るつもりすらありません…)、かといって社長様ご自身が作業に手を出す訳でもなく、日に日にイライラ感を剥き出しにしてくるだけです。
(ホント甘えん坊さんです、末っ子だったかな?)
そんな感じで納期に関する判断材料は現場には与えられない環境ですから、従業員サイドは入った順で淡々とこなしていくしかない訳ですが、その淡々振りすらも腹立たしくなっている社長様です。
こちらとしては手勢を分散投入して広範囲に展開しつつ対処するしか術はなく、多方面の戦線指揮をしながら己の戦線維持も計ると云う、私的には女性を率いてノルマンディーを守備し連合国を迎え撃つかの如く…大変な日々でした。
(度々、納期変更の打診や状況報告は当然しますが、それすら面白くなく生意気な意見には聞く耳を持たない社長様です。)
せめて納期の優先順位を確定して頂ければ集中して片付ける事も可能となり多方面作戦などは不要になるのですが…
(納期の優先順位は、客先が痺れを切らして連絡が来た順に最優先と化します。)
そんな状況が1ヶ月も続きますと、工場の中は厭戦気分に支配され、片付けに回す手も足りなくなるので、工場内も雑然としてきたある日。
社長様は作業に手を出すのでは無くて、工場内の片付けに手を出し始めました。
どこでも見かける光景ですが、普段工場にいらっしゃらない方が現場に手を出すとロクな事にはなりません。
案の定、これから使おうと準備していた物や作業に使用中の物までガンガン捨てていきます。
しかも従業員が不在のウチに事を進めて、日中はトボけて知らん顔をしております。
作業者は
「あれってどこにいきましたっけ?」
と、探し物をする手間が発生し更なる作業効率の低下を招きます。
そんな魔の手はわたくしの周辺にも至り、ある朝あまりにもわたくしの作業台廻りがサッパリとしている…
え~わたくし、色々な業種を渡り歩いてきましたので、都度大事な資料は職場に持ち歩いて日々参考として参りました。
生産管理・品質管理に関わる他社の担当者から頂いた貴重なる資料や、現在の作業に関わる資料を1冊のバインダーにまとめたモノでした。
(因みに、社長様の会社にはそんな貴重な資料はございませんでしたね…)
その大事な資料が見当たりません…
いやぁ~焦りました、長年大事にしてきた多用な業種の資料…2度と手に入りません。
廊下や物置に置かれたゴミの山をひっくり返して探しますが、見つかりません。
社長様はその様子を満足げに横目で眺めておいでです。
一つだけ確実な事は、すでに工場内には存在しないと云うことでした。
わたくしの廻りにあった他の手書き図面や客先の資料共々消えていましたので、まとめれば段ボール箱1つ位になるボリュームでした。
ですから、工場内にあれば必ず痕跡は見つかるでしょう。
その時に初めて、この社長様の底意地の悪い本性の一端が垣間見えたのでした。
自分の言う通りに行動しない者、自分に反抗的な者には容赦なく嫌がらせをする、何とも救いようの無いほどの小男でありました。
(己の考えが間違っていたとしても、そのようになります。)
ふぅ…この時に初めて軽蔑の念を覚えました。
「面従腹背」
わたくしとしては大嫌いな言葉ですが、歳を取り守るべきモノも出来ると己のプライドは二の次になれるモノですね。
以来、大事なモノは隠すことに致しました。
さて、見境なくゴミを捨てるのがご趣味の社長様ですが、度々こう尋ねられます。
(あんたの身の廻りのゴミを先に捨てろよ…)
「あの◯◯、どこに置いてある?」
わたくしは工場のどこに何があるか覚えているのが趣味ですので、どのタイミングで何が捨てられたかも大概 記憶しておりました。
何の考慮もなく自分で捨てたモノを、平気で聞いてくる無神経さに呆れつつ、
「さぁ最近は見かけませんが?」
としか返事は出来ませんでした。
微妙な年齢ですので、一応は気を使う訳ですね。
いつも、豊臣秀吉の晩年を思い出しつつ…
秀次のように、なりたくはありませんから~
しかし…後日改めて書く機会があるかと思いますが、客先の担当者様が一番迷惑を被っていらっしゃることでしょう。
仕事など依頼したくもない テキト~人間の大馬鹿野郎に、仕事を出さなければならないのですから…
さぞや おツライものでしょうねぇ…
しかも、必ずなんかあるから尻拭いもしなきゃないからな~
その割には、態度がデカイ…
救いようのない、大人物ですな。
天晴れ!
当時は半導体業界の活況により、おかげさまで非常に多忙な毎日を送らせて頂いていたおりました。
社長様はと言うと、
「情け容赦ないフィッシャーマン」
よろしく、獲れる仕事はすべて獲ってこないと損だとばかりに納期を省みる事無くドバドバと持ち帰り、
「これ入ったから」
と納期も告げずに工場の中へ置いていかれます。
(基本、新しい仕事が入ったとだけ告げ、納期や作業の説明はありません…何故なら全てが急ぎですし、作業内容に興味はございませんから)
しかし…
「これ入ったから」
だけの情報で、作業をさせようとするのですから、今迄の従業員たちも大変だったろうなぁ…と、同情してしまいますね。
社長様は、「調整能力」と云う言葉とは無縁でございますからしょうがないのか?と諦めますが、客先に対して納期調整を打診する能力すらございません。
基本、
「大丈夫でしょ!」
と、現実を見ない(見れない)上に、うまくいかないのは従業員の働きが悪いせいで、納期遅延の責任は従業員にあるのです。
最初から納期が間に合わないのは判るレベルでも、直前になるまで客先に報告すらしないので、お客様もたまったもんじゃありませんねぇ。
こんなことの積み重ねですから、本来客先との間で設定されている納期(サブマリン納期)に間に合う筈もなく(基本、納期・品質共に守るつもりすらありません…)、かといって社長様ご自身が作業に手を出す訳でもなく、日に日にイライラ感を剥き出しにしてくるだけです。
(ホント甘えん坊さんです、末っ子だったかな?)
そんな感じで納期に関する判断材料は現場には与えられない環境ですから、従業員サイドは入った順で淡々とこなしていくしかない訳ですが、その淡々振りすらも腹立たしくなっている社長様です。
こちらとしては手勢を分散投入して広範囲に展開しつつ対処するしか術はなく、多方面の戦線指揮をしながら己の戦線維持も計ると云う、私的には女性を率いてノルマンディーを守備し連合国を迎え撃つかの如く…大変な日々でした。
(度々、納期変更の打診や状況報告は当然しますが、それすら面白くなく生意気な意見には聞く耳を持たない社長様です。)
せめて納期の優先順位を確定して頂ければ集中して片付ける事も可能となり多方面作戦などは不要になるのですが…
(納期の優先順位は、客先が痺れを切らして連絡が来た順に最優先と化します。)
そんな状況が1ヶ月も続きますと、工場の中は厭戦気分に支配され、片付けに回す手も足りなくなるので、工場内も雑然としてきたある日。
社長様は作業に手を出すのでは無くて、工場内の片付けに手を出し始めました。
どこでも見かける光景ですが、普段工場にいらっしゃらない方が現場に手を出すとロクな事にはなりません。
案の定、これから使おうと準備していた物や作業に使用中の物までガンガン捨てていきます。
しかも従業員が不在のウチに事を進めて、日中はトボけて知らん顔をしております。
作業者は
「あれってどこにいきましたっけ?」
と、探し物をする手間が発生し更なる作業効率の低下を招きます。
そんな魔の手はわたくしの周辺にも至り、ある朝あまりにもわたくしの作業台廻りがサッパリとしている…
え~わたくし、色々な業種を渡り歩いてきましたので、都度大事な資料は職場に持ち歩いて日々参考として参りました。
生産管理・品質管理に関わる他社の担当者から頂いた貴重なる資料や、現在の作業に関わる資料を1冊のバインダーにまとめたモノでした。
(因みに、社長様の会社にはそんな貴重な資料はございませんでしたね…)
その大事な資料が見当たりません…
いやぁ~焦りました、長年大事にしてきた多用な業種の資料…2度と手に入りません。
廊下や物置に置かれたゴミの山をひっくり返して探しますが、見つかりません。
社長様はその様子を満足げに横目で眺めておいでです。
一つだけ確実な事は、すでに工場内には存在しないと云うことでした。
わたくしの廻りにあった他の手書き図面や客先の資料共々消えていましたので、まとめれば段ボール箱1つ位になるボリュームでした。
ですから、工場内にあれば必ず痕跡は見つかるでしょう。
その時に初めて、この社長様の底意地の悪い本性の一端が垣間見えたのでした。
自分の言う通りに行動しない者、自分に反抗的な者には容赦なく嫌がらせをする、何とも救いようの無いほどの小男でありました。
(己の考えが間違っていたとしても、そのようになります。)
ふぅ…この時に初めて軽蔑の念を覚えました。
「面従腹背」
わたくしとしては大嫌いな言葉ですが、歳を取り守るべきモノも出来ると己のプライドは二の次になれるモノですね。
以来、大事なモノは隠すことに致しました。
さて、見境なくゴミを捨てるのがご趣味の社長様ですが、度々こう尋ねられます。
(あんたの身の廻りのゴミを先に捨てろよ…)
「あの◯◯、どこに置いてある?」
わたくしは工場のどこに何があるか覚えているのが趣味ですので、どのタイミングで何が捨てられたかも大概 記憶しておりました。
何の考慮もなく自分で捨てたモノを、平気で聞いてくる無神経さに呆れつつ、
「さぁ最近は見かけませんが?」
としか返事は出来ませんでした。
微妙な年齢ですので、一応は気を使う訳ですね。
いつも、豊臣秀吉の晩年を思い出しつつ…
秀次のように、なりたくはありませんから~
しかし…後日改めて書く機会があるかと思いますが、客先の担当者様が一番迷惑を被っていらっしゃることでしょう。
仕事など依頼したくもない テキト~人間の大馬鹿野郎に、仕事を出さなければならないのですから…
さぞや おツライものでしょうねぇ…
しかも、必ずなんかあるから尻拭いもしなきゃないからな~
その割には、態度がデカイ…
救いようのない、大人物ですな。
天晴れ!