主人が若かりし頃、活躍していたという懐かしの土地に、もう一度行ってみたいと何度か言っていた。
「一度行って見ようか」と言いつつも、その地は都会であり、どう考えても50年も60年も昔の面影が残って居るとは思えず、実際に同行する気にはなれなかった。
今日、思いついてストリートビユーでその地を探すことにした。地名を聞いては検索を繰り返し探しまわった。あやふやな記憶を辿って辛抱強く探し回ったけれど、当然昔の面影などは伺うすべもなかった。
「・・の工場があるはず」「公園があるはず」「広い道があったはず。こんな高速はなかった」
「あのなぁ・・そのままな訳がないでしょう。何十年経っていると思っているの・・」なんてちょっともめたりしながらも、顔をくっつけるようにして長い時間モニターをのぞき込んでいた。
そうして、私たちの感想は「行かなくて良かったね。」
結局、モニターをのぞき込むことにさえも疲れて終わり。懐かしい風景を何ひとつ見つけることはなかったけれど主人は満足そうだった。
「懐かしい地名が沢山出てきただけでもええわ・・」ということで、夕食を取りながら、何十回も聞いている昔話を機嫌良く聞いてあげた。
「このウナギとても美味しいね」これが私の返事だったけれど・・。そう、今夜はウナギ丼それも鹿児島のウナギを豪華に半分ずつ・・。
小さいお茶碗なので、半分でもたっぷりはみ出していて満足感たっぷり。だから気分は良好なのだ。
気分の良いもう一つの理由は、主人も美味しそうに食べてくれたから。
昼食のそうめんを「美味しい」と言ったわりにはほとんど食べなかったので何か食べそうなものをと、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで奮発したのだ。
まあ、ころっと食べたのを見た時、「あんたは、ただ贅沢なだけだったのか・・」という疑いも生まれたけれど・・。
「なんか、スッと気分が良うなったわ。また、しんどうなったらウナギ頼むな。」「財布がしんどうなるわ。」
実は、そんな元気そうな顔を見ただけで、価値はあったと思うのだけれど・・。
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