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フットボールのある生活

NFL、カレッジフットボールなどアメリカンフットボールについての散文です。インディアナポリス・コルツを応援しています。

Redshirtという制度について

2007-09-07 | College Football
アメリカでは飛び級などの制度もあって何歳で大学入学というのが日本のようにはっきりとしていないので、10代で大学の学位が取れたりします。大学の学年の呼び名は、Freshman、Sophomore, Junior, そしてSeniorです。

アメリカの新学年は8月の中旬から9月に始まる学校が多いので、8月末に開幕したカレッジフットボールでFreshmanといわれる選手たちは、ついこの前まで高校生?幾らなんでも、チーム合流1ヶ月でレギュラーは無理じゃないの?という疑問があったのですが、アメリカの大学スポーツにはRedshirtという、ちょっと変わった制度があります。

アメリカのカレッジフットボールでは学生が選手登録できるのは基本的には4年間だけですが、同じポジションに有能な上級生がいて、Freshmanが試合に出場できないことが確実な場合に、その新入生を選手登録しないということができるのです。

このような選手をRedshirtといい、練習には参加できるが試合には出場できないというわけです。実際、大学フットボールはハイスクールとは比較にならないほど複雑なプレイブックが使用されているし、体格的にも高校とは段違いの差があるので、この期間を利用してレベルアップする選手は多いようです。

この場合、4年生 (senior) として登録されていても実際には在学5年目となります。Redshirtとして最初の1年を過ごして翌年選手登録をした選手を Redshirt freshman、レッドシャツとしての期間がなく新入生として選手登録された選手を true freshmanもしくはリアルフレッシュマンといいます。

つまり、Redshirt FreshmanというのはAcademic sophomore ということになるわけですね。 Redshirt Sophomore はAcademic Juniorという。Redshirtの3年目以降はFourth year junior、 Fifth year senior と呼ばれることがあります。

また、Medical redshirtというのもあって、怪我などでシーズンが絶望的な状況のときに一年間登録をはずすことによって、5年目移行にもう一年プレーする機会をあたえられる制度です。

よく、中継で「この選手はReal Freshmanです」のようなコールを聞きますが、そのような選手は相当の実力をもっていることが示唆されるのです。

日本の大学では学業が本筋で、大学スポーツはあくまで副のはずです。現実には日本のアメフト部などは、ほとんどアメフト学部というのが現実ではあるのですが・・。
アメリカではスポーツは健全な成長に寄与するという思想が強いこともあり、スポーツを巡る環境はずっと恵まれています。多くの有能なFreshmanは高額の奨学金をもらうことが多いですし、引越しが必要な場合などでは、両親の仕事まで斡旋したりもします。
スポーツ環境が整っているのは、「スポーツによって精神を鍛えられ、成長するのだ」というよりかは、「スポーツに没頭させて、非行に走る暇を与えないようにする」、というのが実際のところは本音なのですが・・。

それと、大学スポーツが全面的に商業化されているというのもあります。大学は、フットボールの放映権とか大学関連グッズで相当の利益をあげています。つまり、フットボールは儲かるスポーツなのです。ここで上げた利益を他の陸上競技とかのマイナースポーツへ振り分けることで、どの種目の選手にも十分な環境があたえられるのです。





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