「選択の重さ」

「選択の重さ」

60歳にして思う。ルソーは言った。「他人の好みにかなう妻ではなく、自分の好みにかなう妻を求めよ」と。

結婚という選択肢が人生に影響を及ぼす方法について。これはまるで、衝動的に飼うペットと同じように、大きな決断をすることだ。選んだ相手を好きだとか、心から愛しているとか、そんな理由以外で結婚すると、いつか後悔がやってくることを教えてくれたのだ。

かつて、シカゴの大学生活中、突如としてペットを飼いたいと思った。ペットを飼うなら、それも優れた血統の犬がいいと思った。シカゴ・トリビューン新聞のクラシファイド広告欄をくまなく探し、いくつかの有望な候補を見つけた。私の目的は、真っ白なプードルだった。

最初の場所に行ってみたら、その子供はただ一匹で、少し弱々しい印象だった。車に乗せると、吐いてしまうほど気分が悪そうだった。そこで、その子とはお別れした。

2軒目は、元気なおばさんが経営するブリーダーだった。その子の名前はティファニーちゃん。ブリーダーは誇らしげにその子の親犬を連れてきて、両親ともにチャンピオンだと話していた。さらに、その子の叔父犬もまたチャンピオンだった。家系はみなチャンピオン揃いで、真っ白な毛皮はふさふさで、この子もチャンピオンになるだろうと確信した。

犬を選ぶ際には、こんなにも慎重に検討したのに、なぜ妻を選ぶ際には、学歴だけを頼りにしたのか。彼女の顔が好みだったわけでもなく、私の理想からは遠かった。もし母親がまだ生きていたら、彼女に反対されただろう。妻の家族や背景を調べることもしなかった。当然ながら、離婚を回避することはできなかったが、その決断は私の人生に暗い影を落とすだけで、その影響は重大だ。

子供たちは皮肉なことに、皆が羨む学校に通っているように見える。しかし、そのために費やした時間は無駄に感じる。人生とは、果たしてこんなものなのだろうか。