我々は個人的な諸問題も抱えつつもそれらも乗り越え今年も稽古していきたく思っ
ております。
ところで最近思ってきたのは、身体は思考しているのだという事。頭すなわち脳だ
けでなく、身体自身も思考していると思うのです。
たとえば熱い鉄板に手を触れると手はびっくりして引っ込めます。しかし脳だけが
考えて動くのではなく、反射神経と言われてはいますが身体自身も思考しているの
だと思うのです。
引っ込めるという動作は誰かに教わったわけでもなく、身体がそう動くのです。些
細な事かもしれませんが、身体は脳で思考する事以上に考えているのかもしれませ
ん。
脳は想像できます。いろんな妄想や想像をすることができます。でも身体はそれに
対して考えるというか、その想像について考え、反応していくのだと思うのです。
そうした時身体のパフォーマンスに新たな可能性が出てくるように思えます。
バレエも含めて伝統芸能とはそうしたものを体系化してルールとしてプレーヤーに
強いていきます。そうした中からその人の身体が持っている思考を引っ張り出さな
いとルールに身体をのっとられるように感じることがあります。
我々はテクニックも必要ですが、普段どのように過ごしているかも大切だと思うの
です。そうした身体の思考についてもっと考えていきたい。幼い頃から今までに稽
古場以外で感じたものというのは本当に大切だと思います。その人の財産であり、
その人の潜在能力がそこに隠されているかもしれません。けっして稽古場という特
別な場所だけでなく、その他で感じた事も含めてあらゆる場で自分の中身を引き出
す可能性があると思います。それらを掘り起こしていく作業が稽古にあると考えて
います。そういう意味において自分にもまだまだパフォーマーとしての可能性はあ
ると考えています。
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