秋紀 芳慧 (Yoshie Akinori)

ayami yasuyho映像作品制作

ayami yasuyhoの映像作品制作を神戸税関前にある旧国立生糸検査場にて、映像作品制作を10月4日、8日の二日間にて行いました。
旧生糸検査場はなかなか雰囲気のあるいい建物で、特に旧館にあたる旧神戸市立生糸検査場はすばらしい空間が広がっています。
この建物は今月10月末でいったん閉鎖し、耐震工事などを施して2年後に再オープンする予定らしいです。
ということは、この現状で映像を撮ってパフォーマンスを記録できるのは今しかないので、大変貴重です。カメラはsonyのデジタルHDビデオカメラレコーダーHDR-CX370V。このビデオカメラはayami yasuyhoの新メンバーとして先日のトンカ書店での公演で購入したものです。2006年の「a.y'」公演では友人から借りたカメラで撮った映像があるのですが、格段にこちらのビデオカメラの方が画質が良いです。

4日の撮影では第一会議室と呼ばれる三階の一室、屋上へ続く階段などでの無音でのソロなどを踊りました。空間に自分をおいて客観視しながら動くということは大変困難でした。初めて身を置く空間でリハーサルなしで即興で踊っていくのでayamiの二人は戸惑いながらも空間と、自分とに格闘していたのだと思います。
8日の撮影では大空間と呼ばれる一階の巨大な作業場にて撮影しました。何度も即興を繰り返し、栃本あずさもいろんなクラシカルな曲にあわせてトライしました。この一週間は長いものでしたが、確実にayami yasuyhoの身体のボキャブラリーが豊富になり、踊っている間「これで良いのだ」という確信を強く思えました。



またこの撮影では、マライアさんというカメラマンの方が一緒にayamiの姿をカメラでおさめてくれました。彼女とはトンカ書店での公演で知り合い、今回の撮影で一緒に作品を作ることになりました。マライアさんは丁寧にayamiのことについて話を聞き取ってから撮影をしてくれました。
第三者がいてくれるということは重要です。
ayamiの初期では観客も誰もいないたった一人での極私的パフォーマンスから始まりましたが、こうして誰かが見てくれる前で踊れるということは我々にとって大変重要なことです。第三者の目、視線が入っている中で踊っているのはその場所に新たな時間と空間の感触を感じます。
マライアさんとの共同作業はとても大事な時間でした。お互いサシで向かい合い、真摯に向き合い、ただひたすらいい仕事をしようとそれだけに向けて三人で努力を重ねました。我々の即興の踊りを彼女はシャッターを切りながら必死で追い続けてくれました。彼女は僕の作舞のやり方にたぶん戸惑うこともあったと思います。が我々に食らいついて二台のカメラを担いでひたすら踊りを大量のフィルムを回しながらシャッターを切っていきました。
彼女の写真はここで見れます。

シャッター音がいまだに耳元で鳴り響いています。
我々はもっともっと新たな地平を開拓したいです。
完成した写真が出来るのが楽しみです。


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