
pan sonic 「vakio」
言わずと知れた超有名アルバム。アート系人間が大挙して礼拝しているpan sonic。
僕自身は彼らの名を聞いてはいたものの音に接することは数年遅れ、このアルバム
を聴いたときはすでに彼らは三枚くらい出した後やったかもしれません。聴く前か
らプチプチノイズで変態テクノというクリシェが出回っていた。僕自身はすでに日
本勢の現代音響系(たとえば池田亮司)なんかを聴いていたので、衝撃度は少な
かった。でもこのシンプルなアルバムはおもしろかった。今でも時々聴いている。
こんなん知らんわという方のために音の解説。テクノ系のリズムの発信音のような
ものが多用された音楽とでもいいましょうか。電気グルーヴのようなメロディがあ
るテクノではなく、ドン、ドン、ドドドン、ドン、ドド…といったようなものから
発信音のようなものまでを組み合わせた音楽とでもいいましょうか。僕今音楽とい
う言葉使いましたが、よくある現代音楽のようなグニョ~とかいうよう訳の分から
ん音じゃないかと申されそうですが、そこはかとなくメロディらしさが感じられま
す。ポップです。
ただいま爆音で聴きながらこれ書いてますが、隠し味とでもいうか大きく聴こえる
音の下というか影に音が重なっている。単純にシンプルなだけでないのがよくわか
る。これを演奏してた当時は衝撃度はかなりあっただろうな。これだけかぁ~いと
突っ込む反面このなんか強烈さは他ではなかったろう。よく稽古でお世話になりま
した。そしてミニマル音楽にひじょーに大事な要素=それは飽きない!彼らの音楽
は飽きがこない。わずかながらですが音が変化している。基本ビートは変わらずと
も音の響きや音色~などなど変化させている。それが単純ぽく聴こえながらも決し
て飽きない。これはすっごい難しいことなんでそういう部分はすごい!メロディア
スなものでも時々辟易してしまう音楽が巷であふれかえっている中、これはほんと
おもしろい。
あとこいつらの音楽ってシンプルっぽいけどどっかあつかましさがある。俺はこれ
でええんじゃ!っていうあつかましさが音に出ている。そこがええね。
つまらんアート系人間にちやほや聴かれるんだけでなく宇多田ヒカル聴いてますと
かいう人間こそ聴いて欲しいね。
あ、いやですか、え、そういわんと、いらんおせっかいやって、あ、聴きたくな
いって、ねぇちゃんそんなんいわんと、あいぽっとにいれてえな、おされにんげん
になれんでぇ。