たぬき隊長の詰所

バイク好きなおっちゃんの趣味と生活の備忘録

とりあえず入院

2016-02-17 13:03:12 | 闘病日記
 腹水を通して既にがん細胞を腹膜中にまき散らしているので、手術や放射線治療はできない。したがって抗ガン剤を使った治療が中心になる。
 標準治療で3週間に一回、3時間ほど掛けて点滴、その後2週間ts-1を朝夕2回服用するサイクルになる。
 他にも温熱療法等の治療もあるが、当面抗ガン剤だけの効果を見極めるために、他の治療は行わない、経過観察をする。

 セカンドオピニオンが必要だったり、転医したいのなら紹介状を書くから好きなところへ転医してくれ。ネットで調べた民間療法がしたいのなら、それも自由にしてくれたら良い。ただし、副作用がきつくなる可能性もあるので、民間療法をする場合には必ず報告してほしい。というかなり患者の主体性を重視するフリーダムな印象の方針であったw

 セカンドオピニオンがほしい人も当然多いだろうし、その中で転医を考える人もいるのだろう、標準治療だけでは心許ないと思う人もかなり多いのだろう。情報が氾濫している現代、医療機関もガン治療に関しては難しい側面があるのだろうと思う。また、がん細胞を既に腹膜中にまき散らした後なので、ある程度好きにさせてやろうということでもあるのだろう。

 学生の頃、明治生まれの爺が開業していた外科医の元病室に住んでいたことがある。爺が年とって入院患者の面倒が見られなくなったので、病室を貧乏学生に格安で貸してくれていたのである。ちなみに、90年代に爺と婆を見舞いに行ったときには、もうアジア系の外国人しか借りていないとのことであった…
 その外科医の爺が何かの折に、”隊長なぁ、治療いうもんは何もせずに待つことも大切なんや。今は判断できひん症状も、経過観察しているうちに判断できるようになる。確実な判断ができひんうちにむやみに動くのは下の下や”と言うてくれたのを、今だに覚えている。
 心の父と慕う爺の教えを守り、経過観察しながら闘病することにする。保険外診療をするお金もないしねw

という訳で、1ヶ月間休職して、抗ガン剤の副作用を見るため、1月12日から10日ほどの予定で入院。

12日の午後に入院。
すぐ血液検査を受け、2時から点滴開始。
まず副作用止めの薬を30分、その後90分+120分かかる薬が2つ、3時間経過した辺りから針を刺した左手の指が勝手に動き出す‥
最後に薬を全部流し込む処置をして、長い点滴終了。

この後はかなり不味い夕食を哀しく掻き込み、源氏物語を適当に読んで、入院初日は終了です。


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