閑話閑題
旅の意味はいろいろあると思いますが、私は自分の既成概念や日本に凝り固まった考え方を少しづつ変えていくことは大きな意味だと考えています。
その1
欧州に行って、そこで生活する日本人に必ずと言って言われることです。
日本では、レストランやカフェに入った時あいさつをしませんよね。私の経験では、欧州人は、レストランに入るとき何らかの挨拶をします。「ハイ、でもハロー」でもいいですが、何かしら声がけをしましょう。
声がけといっても、アテンダントが他の人に対応しているときに声をかけることも厳禁ですね、これは嫌がられます。アテンダントの手が空くまで待ちましょう、必ず声をかけてくれます。
その2
日本では『お客様は神様』という考え方が浸透しています、日系の航空会社のアテンダントさんなどは、「そこまでしなくてもいいのに」と思うような対応をしてくれます。ですから私たちもそう思い込んでいます、でも、欧州に行ったら、客も、店員も区別はありません、空港でも、モールでも、荷物を運んでいるスタッフは平気で客の前を通ります、待つなどということはまず頭にないでしょう。お客様が上でスタッフは下などという考え方はないと思ってください。
その3
日本では、電車がたとえ1分遅れてもお詫びのアナウンスが入ります、お店でも一緒ですね、日本人は謝るという行為を無意識のうちにやっているようなところがあります。
欧州ではまずそんなことはありません。もちろんそのスタッフやアテンダントが間違えたときは謝ります。ただし、その人のせいではないときには謝りません、「謝りなさい」と言ったところ「これは私の間違えではないので、会社に行って謝ってもらってください」と言われたこともあります。それを聞いて「それはそうだ」と妙に納得したことを覚えています。
私の言いたいことはこれからです、日本という国は便利で、清潔で、至れり尽くせりです、しかし一歩日本を出ると違和感を感じることが多くあります、最初はその違いをストレスに感じてしまいます。それがいくつか続けて起こると、その旅が嫌になってしまいます。つまり、つまらなくなってしまうのです。
でも、ちょっと待ってください、「へー、この国ではこうなっているのか」と受け取ることができれば、まったく感じが違ってきますね、違いを楽しむ気持ちに代わっていきます。
日本はいい国ですが、世界の中ではかなり特殊な国だと思います。こう思って旅をするとまた違うたびが発見できると思います。
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