弁護士 吉峯耕平（カンママル撲滅委員会） @kyoshimine
日本の弁護士業界で「刑事弁護専門」の弁護士は極めて少ない。かなり真剣に刑事弁護をやっている弁護士でも、刑事・民事の割合で、刑事が半分を超える人は、ほとんどいないのではないかと思う。
とはいっても、民事をほとんどやらない、ほぼ「刑事弁護専門」の弁護士は存在して、概ね３類型に分かれる
第一は、「刑事弁護仙人」とでも称すべき弁護士である。
金には全く頓着せず、ひたすら刑事事件、それも金にならない国選や当番弁護ばかりを黙々とこなしていく。腕は確かで、同業者からは「とてもあそこまではできない（ライフスタイル的なところも含めて）」と畏敬の念をもって語られる。
第二は、法テラススタッフ弁護士である。
約10年前から、法務省の外郭団体的な「法テラス」ができて、そこに雇われる「スタッフ弁護士」というのができた。スタッフ弁護士には色々な形態があるようだが、刑事弁護を専門的にやりたいという志をもってスタッフ弁護士になった人がいて、
現に国選弁護ばかりやるという勤務形態もあるようである。
ただ、給料はもらっているので、「あの人どうやって食っているんだろう……？」というような心配はしてもらえない点は、刑事弁護仙人との違いである。
第三は、（かつての）アトム法律事務所である。
「刑事弁護専門」を謳い文句に、ネット上の広報でもって、一見の客を掘り起こすビジネスモデルで、（ある意味）かなりうまくいったようである。
ただし、外患誘致が得意であると吹聴したり、被害者が登場しない強姦漫画を描いたりするので、
同業者の評判は、まぁ、ごにょごにょである。最近は、清原の弁護人ではないけれど24時間対応で取材を受け付けますと宣言して、その割には特に取材はなかったようで、清原の件で名を挙げた。
また、当初は「刑事弁護専門」という看板を挙げていたのだが（そうすると民事は基本的にやっちゃいかんということになりますわな）、交通事故などでお金を稼ぎたいという方針になったようで、最近は「刑事事件に強い弁護士」などと分かりにくいキャッチフレーズを掲げるようになっている。
まぁ、そんな外患誘致だ清原だと、ギリギリの感じのアトムが、↓という衝撃的ニュースを繰り出した訳です
「この度、TBS日曜劇場「99.9-刑事専門弁護士-」の法律監修を担当することになりましたアトム法律事務所の弁護士岡野武志です。」
刑事専門弁護士.com/archives/333
おそらく、この企画はアトムがTBSに働きかけて、基本的にアトム法律事務所をモデルとしたドラマとして実現したものなのだと想像できる。「刑事弁護専門弁護士」というのが（かつての）アトムのキャッチフレーズだし、現にアトムの代表の岡野弁護士が、脚本らしきものを持って笑顔を決めている。
刑事弁護をきっちりやっている弁護士としては、これはなかなか複雑な話で、刑事弁護に（悪役ではない形で）注目が集まるのは願ってもない話だけれど、そのモデルがアトム法律事務所というのはなんともごにょごにょ、というところだろう。
その後、件のドラマは、外患誘致を得意とする事務所は法律監修から降りたらしいという噂が流れたりして、まぁ、TBSも色々な筋に取材して実情が見えたのかなぁ等と思っていたところだったのですよ。
神奈川新聞社ローカルニュース @KanalocoLocal【熊本地震】横浜、川崎、相模原の３政令市が物資や職員を派遣。
「東日本大震災と比べても約１０倍の量。大変だが任務を全うしてほしい」
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