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路線変更! パトナーへ!:インド旅行記 その弐十八 (書き手:カメラマンE)

2009年06月02日 | Weblog
さて、列車を間違えてブッダガヤではなくアラハバードまで行ってバナラシに出戻りしてしまった我々ですが、バナラシは夜の10時過ぎ。かなり暗く、駅の外に出るのは危険という判断から、駅の中にあるリタイアリング・ルームで一晩を明かすことにしました。この時点でかなり消耗している上に、体は汗でべとべと。バナラシの駅はもちろんエアコンが効いているなんていうことはないため、どんどん体力が消耗していきます。RPGでいうところの毒の沼地を歩いているような状況です。

▲一晩50ルピーで雑魚寝のリタイアリング・ルームのベッドを借りました。ベッドは全部で21個ぐらい。女性もいましたが、この状況では全員が敵に見えます

さて、眠れぬ夜もいつかは明け、ダージリンへの仕切り直しの旅が始まります。まず8時からツーリスト・オフィスが開くので、即効でそこへ行きます。聞くとブッダガヤ行きの電車は隔日運行なので、今日は無いというのです。そこで、ブッダガヤの少し北にあるパトナーというところはどうかと聞いてみます。パトナーは同じくバナラシとダージリンの中継となる街なのですが、ブッダガヤとは線路が違うので、どうかなと考えたのです。とにかくバナラシにもう一泊というのは避けたい。すると、パトナーまでならある、というのです。また、パトナーに一泊すれば次の日のパトナーからダージリンまでのチケットも取れるというのです。少し考えましたが、結局パトナーまで行くことにしました。

その時点ですでに9時くらいでしたが、パトナー行きの列車は9時25分発とのこと、急いでホームに急行。今度は間違えないように、周りのインド人にしつこいくらい聞いて回って正しい列車に乗り込むことに成功しました。

インドの列車はすごく長くて、特にチケットに書いてある列車番号が明記されていないのです。またエアコン付きの寝台車も複数の車両がアル場合、チケットには“A1”とか“A2”とか便宜的な車両番号が割り当てられているのに、何も書いていないことが多いのです。
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▲車両の横腹。ACはエアコンのこと。暑いインドではエアコン無しの寝台では地獄を味わいます。THREEはベッドの数です。THREEでは縦に3段のベッドになっています。ちなみにTWOは2段、ONEはファーストクラスでコンパートメントとなります。特にチケットの車両番号は書いておりません

▲少し発達した駅では、プラットフォームの上に電光掲示板があって、列車の番号を提示してくれるところもありました
 
▲寝台でない2等座席は自由席でインド人でごった返しています。ちなみにこの写真、停車中の写真ではありません。運航中にすれ違った列車を撮ったものです

インドの駅は日本とは比べものにならないくらい野性的です。お客さんを投げっぱなしにしていると言っても過言ではないでしょう。ロンリー・プラネットによると“インドにはサービスという精神はない”とのことなのですが、それをまったくもって実感できます。一応、館内放送でヒンズー語と英語で列車番号とプラットフォームを放送しているようですが、インド人はところかまわず大声で怒鳴り散らしているので、かなり注意深く耳を澄まさないと聴き取ることは困難です。

電光掲示板にしっかりと明示される駅もあるし、きちんと見れば列車の名前(DARJIEERIN EXPRESSなどという、電車の路線の名前)は明記されているので、それを見逃さなければよいのですが、列車は20両以上ある上に客車だけでなく貨物車両もあったりするため、列車の名前を確認するためにはかなりホームを行ったり来たりしなくてはいけません。

一番良いのはやはりプラットフォームにたむろする同じインド人に、この列車は正しい列車かと確認するのが確実のようです。ただ、インド人は当意即妙というか、外国人の言葉が分からない場合は適当に返事をすることが多いので、手間ではありますが複数の人に確認するのがよいでしょう。

▲パトナーまでは約5時間程度。エアコン無しの地獄のスリーパーに乗り込みました。子供もぐったり

今回の列車は正しかったらしく、夕方にはパトナーにたどり着きました!

今回はここら辺で。

逆行! 我ブッダガヤに到達せず:インド旅行記 その弐十七 (書き手:カメラマンE)

2009年06月01日 | Weblog
さて、バナラシは話題が満載だったためバナラシの話ばかり長々とアップしていましたが、我々が実際にバナラシにいたのは5月8日くらいまで(くらいまでと書いたのには少々理由があります)。その後、お茶で有名なダージリンや東の中枢コルカタ、ビーチのプリーなどを経て現在は水郷地帯のケーララまで足を伸ばしております。ちなみに帰国は5月30日を予定しておりますので、ずいぶんとネタが溜まっている状態です。今後もインドネタで引っ張る予定ですのでこうご期待!

そろそろ、バナラシを後にして次の地に移動しようという話になり、どこに行こうかと相談した結果、今インドは非常に暑いので北の方の避暑地に向かおう、ということになりました。インドで避暑地というと真っ先に上がるのがお茶で有名なダージリンです。

ダージリンはコルカタからは北に100km、標高は2134mにも達する高地に広がる街です。バナラシの駅から直行便の電車を探すと今はシーズンでまったく空席がない状態。途中でブッダガヤーを経由するならば、ダージリンまで2日で行けるというので、そこでブッダガヤーまでのチケットをとりました。ブッダガヤーは四大仏跡の一つで、釈尊ことゴータマ・シッダルターが悟りを開いた土地といわれているところです。


▲ガンガー・フジ・ホームの若き従業員、アソック君。今時の日本では見られない純粋な目をした18歳でした

電車は10時半発くらいだったのでガンガー・フジ・ホームを午前9時くらいにチェックアウト。オート・リキシャーで20分くらいの距離です。


▲バラナシ駅

インドの電車は固有の4桁の番号で認識されます。また、どのプラットフォームに到着するかは、その日次第、つまり飛行機のようにフライトナンバーでチェックして自分で発着のプラットフォームを探す必要があるのです。自分の電車の到着するプラットフォームは電車の到着する数時間前から電光掲示板に提示されます。また、これはよくあることなのですが、電光掲示板に提示されていない場合もあり、これは注意が必要。リクワイアといって、なぜか隅っこの方の黒板に駅員が自筆で“2467番列車は4番ホーム”みたいなことを書いている場合があるので、見落とさないようにしなければいけません。

さて、我々のガヤ行き列車のプラットフォームは4番ホーム。到着は結構遅れているようです。

▲荷物を運んでくれるポーターの人は赤いシャツを着ているので、それと分かりやすくなっております。しかし、インド人は旅行に大量の荷物を持ち込みますね

列車は遅れること数10分で到着。無事に乗り込んで出発! となったのですが、なんか様子が変です。ガヤ行きの列車もシーズンなので結構混んでいるといっていたのに、なぜか座席はガラガラ。不安になっていると駅員が来たのできいてみると、なんと我々が乗車したのはガヤ行きではなく、正反対のアラハバード行きの電車だったのです! この事実が判明したのがバラナシを発車してから約2時間ほど経過したあたり。

さあ、まいりました! 日本のように路線区間の間が短くはないので、次の駅で降りたからといってすぐに折り返しの電車が来るというわけにはいきません。田舎の駅は駅舎もなくノラ牛の巣窟になっていたり、本当に何もないのでこの暑さでは干上がってしまいかねません。結局5時間ほど電車に乗ってアラハバードまで行って、バナラシまで折り返すことになりました。

▲彼方に沈む夕日。また無為に一日を無駄にしてしまいました

4時くらいにアラハバードに着くと、向かいには丁度バラナシ行きの電車がきておりました。切符を買う時間はなかったので、自由席の2等座席に乗り込みます。車掌が切符を見に来たら、理由を説明してお金を払うことにしました。出発は5時くらいだったので、バラナシの到着は10時くらいの予定。1日中電車に乗っていたのに、結局は振り出しに戻ってしまったというわけです。これにはかなり消耗しました。

▲帰りの電車はかなりのローカル線でしかも、2等座席なので外国人が乗っているのは珍しいらしく、みんなが興味津々で話しかけてきます


▲インド電車の旅では、アーグラー→バラナシ間での敗戦に続き2敗目を喫してしまいました

インドめ!