これが最初の投稿になるのですが、これから何回かに分けてpcDuinoについて書いていこうかと思ってます。
pcDuinoというのはLinuxが稼動する小さなマイコンのボードです。
ここで取り上げるのは pcDuino3 Nanoです。
ラインナップとしては他にも機種があるのですが、日本で多く流通していて価格と性能のバランスが取れているものとなると、これになるのではないかと思います。
まずは特徴(特長とは限らない)をざっくり書いてみたいと思います。
ただし、私はラズベリーパイなど他に比較対象となりそうなCPUボードに触ったことがないので(Linuxのボードをいじるのはこれが初めて!)、かなり感覚的な説明になってしまうのはご容赦くださいまし。
*** pcDuino3 nano の特徴 ***
- CPUはAllwinner A20がクロック1GHzで走ります。ARM系のCPUでデュアルコア、だそうです。業界最速!ではないが最遅でもない、という感じです。
- RAMは1GByte
- ボード上に4GByteのフラッシュメモリーを搭載。ファイルシステムが実装されていて、OSとしてUbuntu12がインストール済み。
- SATAのインターフェースを1個搭載。USBポートを使わずにハードディスクなどを増設できます。
- SDカードスロットを1つ搭載。すぐには使わないかもしれませんが、OSを再インストールする際に活躍します。
- 1Gbpsのイーサネットインターフェース搭載。どのくらいすごいことなのか自分には判らないのですが、ファイルサーバとして動画を溜め込むのに重宝するかもしれません。
- IRインターフェース、つまりリモコンの受光部がボード上に搭載されています。セットトップボックスやホームオートメーションのような使い方を想定しているみたいです。
- Arduino互換のピンソケットを搭載。ArduinoUNOにコンパチということで、市販のシールドが使える...らしいです。またArduinoの開発環境をpcDuinoに移植したものもプリインストールされています。
...ざっとこんな感じでしょうか。
個人的には3.オンボードのフラッシュメモリに魅力を感じています。OSがインストール済みなので、買ってきて電源を入れるだけで動きます。初心者にとってブート用のSDカードを作成するというのは敷居が高いですから。
もちろんOSは再インストール出来ます。プリインストールされているのはUbuntu12ですが、他にUbuntu14とAndroidが用意されています。
また、ブータブルなSDカードを作成して、直接SDカードからブートすることも出来るみたいです。
おそらくAndroidであれば著作権保護されたコンテンツも楽しめるでしょう。
メーカーのHPを見るとコンパクトなケースに収められてAV関係の端子を装備した製品群も紹介されています。
こうして見ると、組み込み制御からメディアプレイヤーまで、欲張りなコンセプトで設計されていますね。
...ただ、Arduino互換のピンソケットというのはどこまで信用していいのでしょう?
メーカーでは完全にコンパチのように謳っているのですが、市販のシールドの殆どは5V駆動です。pcDuinoの内部回路は3.3Vで動いていると思うのですが、I/Oが5Vに対応しているという記述は見当たりませんでした。
この点はまたの機会に確認していきたいと思います。
夜更けにプラスチックケースの中で妖しい光を放つpcDuino3 nano