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何か作るか、どうせヒマだし

何か作ったり、作ろうとして放り出したりした記録を蓄積していきます。
...という構想だけ練っています。

USB-OTGとVNCでpcDuino3 nanoをどうにかする話

2018-10-28 20:59:13 | pcDuino

pcDuino3 nanoには2つのマイクロUSBコネクタが実装されています。

そのうちの一つはUSBのふりして電源コネクタですが、もう一つはUSB-OTGとして他の機器...パソコンとかと接続して何かが出来るということになっています。

そこで、今回はWindowsマシンとpcDuino3 nanoをUSBで接続し、MS-WindowsからpcDuino3 nanoを操作する方法を説明します。

MS-Windowsは8.1/10で確認しています。Windows7でも出来ることは確認済みなのですが、昔のことで作業のメモとか残ってないので触れないでおきます。やり方はWindows8.1とほぼ同じでドライバーの名称とかがちょっと違うだけだったはずです。

 

***** Windowsのドライバーはどこに? ******

 MS-WindowsとpcDuinoをUSB接続するにはWindows側にRNDISというドライバが必要です。

RNDISドライバとは何でしょう?

そういうものです。

RNDISドライバはUSBをイーサネットのように見せる汎用のドライバらしいです。

Windows8.1のドライバはマイクロソフト謹製がOSに添付されていますが、Windows10では何故か削除されているので、どこかで調達する必要があります。

どっかに転がってないかな~、と思いつつ、ネット上で探してみたらここに公開されていたので使わせてもらいました

提供元の解説はここです。

ZIP形式なので、自分のPCにダウンロードして解凍しておきます。

Windows8.1はOS添付のドライバをそのまま使えばOKです。

 

***** じゃぁつなぎましょう *****

では、pcDuino3 nanoとWindowsマシンをUSBケーブルでつなぎます。pcDuino側はOTGと表記のある方を使います。WindowsマシンのUSBポートに十分な電流供給能力があれば別途電源は不要です。ただし、ケーブルを挿してからUbuntuが起動するまでちょっと待つ必要があります。

 

 

 

それでは、デバイスドライバーをインストールする訳ですが、まずはWindows10の場合です。

Windws10の場合は新しいデバイスが認識されると、まずは適当なドライバーが自動でインストールされます(バグor仕様??)。

スタートメニューからWindowsシステムツール→コントロールパネル→デバイスマネージャーとたどります(デバイスマネージャーという項目が見つからない場合は、右上の"表示方法"を"小さいアイコン"あるいは"大きいアイコン"に変更します)。

すると、pcDuinoがシリアルポート(私の場合はCOM3でした)として認識されています。

 

 

ここで行いたいのはイーサネットのエミュレーションなので、デバイスを右クリックして"ドライバーの更新(P)"を選択します。

 

 

 "コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索(R)"を選択します。

  

 

先ほど解凍しておいたドライバーの場所を指定します。

 

 

ドライバーのインストールが始まり、完了するとシリアルポートは消え、ネットワークアダプターの下に新しいデバイスが追加されます。

これでドライバーのインストールは完了です。

 

 

次にWindows8.1の場合ですが、こっちは簡単です。

pcDuino3 nanoを接続したあと、コントロールパネル→デバイスマネージャーを開き、”ほかのデバイス"の下にあるRNDIS/Ethernet Gadgetを右クリックし、"ドライバーソフトウェアの更新(P)"を選択実行します。

 

 

"コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索します(R)"を選択します

 

 

"コンピューター上のデバイスドライバーの一覧から選択します(L)"を選択します。

 

 

ネットワークアダプターを選択します

 

 

製造元はMicrosoftを選び、USB RNDIS Adapterを選びます(その下にあるRNDIS6は試したけど使えませんでした)

 

"互換性がありません。本当にインストールしますかぁ?"と聞かれたら、"はい"を選択します。

 これでドライバーがインストールされます。

 

***** さらに設定が必要だし *****

ドライバーをインストールしたら、次はEthernet over USB とかいう機能の設定をします。

コントロールパネル→ネットワークと共有センターとたどり、左上の"アダプターの設定の変更"を開きます。

 

 

新たにネットワークが追加されてるはずなので、右クリックしてプロパティを表示します。


"インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)"を選択し、プロパティを表示します。下図の通り設定して保存します。

 

 

***** ところで、もうSambaした? *****

 さて、これでWindowsマシンからpcDuino3 nanoがLAN上に存在するかのように見えるようになりました。

もしpcDuino3 nanoでSambaが稼働していれば、ファイル共有が出来ます。

IPアドレスは192.168.100.1を指定します。

例えば"share"という名前で共有フォルダを作成してあれば

¥¥192.168.100.1¥share        (¥は半角です。念のため)

でアクセスできます。

Sambaの使い方は過去の記事で解説してあります。

 

 

***** VNCのビューワーはどお? *****

今度はVNCのビューワーを調達しましょう。

無償のVNCビューワーは色々あるようですが、RealVNCなんかが定番っぽいです。

無償版Real VNC viewerのダウンロードはこちら

ちなみにVNCサーバーはpcDuino3 nanoにプリインストールされていると思いましたが、インストールされていなければpcDuino3 nanoのOSを最新版にアップデートする必要があります(すげー大変な作業になるが)。

 

VNC ビューワーをインストールしたら起動しましょう。

起動したら、IPアドレス192.168.100.1に接続します。

 

パスワードの入力を求められたら、すべて小文字で

ubuntu

と入力します。

 

 

するとあら不思議、pcDuino3 nanoのデスクトップ画面が表示されました。

 


***** あと気づいたことなんか *****

これはあとで知ったのですが、Windows10用のRNDISドライバーは本家マイクロソフトのUpdateにありましたです。

詳しい解説もありました。

少しでも安心を取りたいという向きはマイクロソフトUpdateからダウンロードするのがいいと思います(どちらのドライバも同じ物みたいだが...)。

 

今回はここまでです(疲れた~)。

 


pcDuino3 nanoとAVマニアの密かな愉しみ

2018-06-17 14:15:05 | pcDuino

タイトルにあるAVというのは、もちろんAudio & Visual の意味です。

以前の記事で"XBMCってなんかいまいちだなぁ..."と書いたのですが、pcDuino3nanoの動画再生機能について、もう少し掘り下げてみます。

pcDuino3nano(とubuntu12)にはXBMC以外にもmplayerというメディアプレイヤーソフトがインストールされています。

LXTerminalから

mplayer (ファイル名)

とすれば、デスクトップに窓が開き、動画が再生されます。

とはいえ、これではあまりにも使いづらいのでGUIを探してみましょう。

 

***** SMPlayerを使う *****

Synapticを開き(パスワードは"ubuntu"です)、"mplayer"のキーワードで検索するといくつかのGUIソフトが見つかります。

今回はその中からSMPlayerというものを試してみました。

 

SMPlayerで動画を再生するにあたって特に難しい設定は不要です。スタートメニューから起動すれば即使用可能です。また、File managerから再生したいファイルを右クリックして起動することも出来ます。日本語のファイル名もOKです。

実際にいくつかの動画を再生してみたところ、対応しているフォーマットはXBMCより少ないようですが(高解像度の動画は再生出来ない)、動作は充分安定していました。

 

***** USBオーディオから音を出す *****

ところで、pcDuino3nanoはアナログとHDMIの2系統のオーディオ機能を持っているのですが、他にもUSBオーディオデバイスを認識することが出来ます。

MS-Windowsでデバイスドライバを必要としない機器(いわゆるヒューマンインターフェースデバイス)であればpcDuino3nanoでも使用可能です。

使用したのは古いモデルですが、バッファローのBSPK-UU01というUSBスピーカーです。

SMPlayerでは次の手順で出力デバイスを選ぶことができます。

Options → General → Audioのタブを開きます

Output driver という項目があるので、使用したいデバイスを選択します。

 

 

 最終的に、こんな感じに仕上がりました。どこにでもあるデスクトップPCの光景って感じです。

これでそこそこ、pcDuinoでAVライフが満喫できるかなぁ、といったところです。

もちろんAVというのはAdult Videoの意味です。

 おわり

 


無線LANだよ、Duinoちゃん!

2018-06-10 18:00:49 | pcDuino

pcDuino3 nanoは無線LANを搭載していません。

 

LinkSprite純正(というか推奨品)のUSBアダプタが提供されていますが、日本では入手困難です。

手許に似たようなUSB接続方式の無線LANアダプタがいくつか転がっていたので、pcDuino3 nano(とUbuntu 12)で認識できるか試してみました

 結果はごらんの通りです

        型番                                   メーカー                結果

=======================================================

  1. CG-WLUSB300NS                コレガ                  OK
  2. TL-WN725N                        TP-LINK              OK
  3. WDC-150SU2MBK                エレコム               NG

 

1.のコレガ製は古い製品です。

2.は現行品です。Amazonでたったの700円!で出品されているものです。RasberryPi対応を謳っています。

3.も現行品です。近所の電器屋で売られていたものです。

1と2については動作することは動作するのですが、pcDuinoを起動してからアダプタが使用可能になるまで時間がかかります。その間コンソールから

  lsusb -v

とタイプしてデバイス情報を眺めたり、デスクトップから設定画面を開いていじくったりしているうちに、やがて使用可能になります。

複数の無線LANアダプタをとっかえひっかえしたため、色々な設定が不整合を起こしているのかも知れません。

まぁ、一度動き出せばあとは普通に使えるので問題はないと思います。

3.のエレコム製は、こちらもしばらく観察していたのですが、残念ながら最後まで接続できずに断念しました。

 

***** どうやって設定するの? ***** 

ことが後先になりましたが、無線LANの設定について説明します。

無線LANの設定はデスクトップだけで作業できます。親機の情報さえあれば有線LANより簡単かも知れません(その親機のPWとか思い出せないのが常なんですが)。

例によってスタートメニューより"Preferences"→"Network Connections"をたどります。

あとは以下の図のように必要な情報...といってもSSIDとパスワードくらいですが...を入力すれば完了です。近くにあるPCなどの設定を参考にすれば良いでしょう。

(1) "Wireless"タブの設定

 

(2) "IPv4 Settings"タブの設定

 

(3) "Wireless Security"タブの設定

 

***** 何とかなった? *****

無事に親機との接続が確立されると、デスクトップ右下の電波?のアイコンが変化します。

 

ちなみにifconfigではこのような結果が得られました。

 

以上です。

 


夏だ! Sambaだ! pcDuinoだ!!

2018-06-03 10:49:48 | pcDuino

前回の記事でpcDuino3 nanoにハードディスクを増設したので、これをネットワーク上で他のPCとファイル共有できるようにします。

ただし、ここでは自宅でWindowsマシンとファイルのやり取りをすることを想定し、セキュリティやユーザー管理は一切考慮していません。必要最低限の作業を行います。

当然のようにSambaを使います。

 

***** Sambaをインストールする *****

デスクトップからSynapticを起動し、"Samba"のキーワードで検索をかけます。

ここでSamba2とSamba4が出てくるのですが、Samba4はバージョンがAlphaになっていたので、実績を優先してSamba2をインストールすることにします。

 

 

インストールが終わったら、LXTerminalを開き、

sudo leafpad /etc/samba/smb.conf

とタイプして設定ファイルを編集します。

何か難しいことの書かれたファイルが開きますが、気にせず最後に次の文を加えます。

 [SharedDocs]
comment=Linux Share
path=/media/Archive
public=yes
writeable=yes
browseable=yes
guest ok=yes

ここで、見出し部分の[SharedDocs]がネットワーク上に表示されるディレクトリ名になります。

path=はpcDuino3 nano上の、ネットワークに公開したいディレクトリです。ここでは前回増設したハードディスクのマウント位置を指定しています。

 

上記の設定を追記したら上書き保存します。次に

sudo /etc/init.d/smbd start

とタイプすると、今書き込んだ設定でSambaがスタートします。

他にもコマンドとして、

sudo /etc/init.d/smbd stop

sudo /etc/init.d/smbd restart

sudo /etc/init.d/smbd reload

があるみたいです。"smbd stop"はともかくとして、他はどう使い分うのか判りません。

あと、せっかくLXTerminalを開いたので

ifconfig

と打ってpcDuino3 nanoのIPアドレスを確認しておくことをお勧めします。

 

***** Windowsでは *****

これで他のWindowsマシンのエクスプローラに

¥¥UBUNTU¥SharedDocs  (¥は半角です、念のため)

が現れるハズです。もし現れなければ、pcDuino3 nanoのIPアドレスを打ち込んでみてください。

 

ただし、この状態ではまだ読み書きが出来ません。おそらく

"アクセス許可がありません..."などと怒られるでしょう。

 

***** 最後の仕上げだ *****

再びpdDuino3 nanoのLXTerminalに戻り、ディレクトリのパーミッションを変更します。

 chmod 777 /media/Archive

と打つとアクセス制限が無制限になります。

 なお、pcDuino3 nanoを再起動するとハードディスクのマウントが解除されますので、外部からアクセスする前にFile ManagerかDiskUtilityを用いて手動でマウントする必要があります。

あるはずのファイルが全部消えた!アクセスも拒否された!ということになって慌てふためくことになりますので、ご注意を

おわり

 


pcDuino3 nanoにハードディスクがつながった日

2018-05-29 21:28:41 | pcDuino

***** 本日のアクションアイテム *****

pcDuino3 nanoにはSATAのコネクタが1個実装されています。

 

実装されているので何かつなぎます。ハードディスクです。

ケーブルはLinkSprite社が純正品を用意しているらしいですが、入手が難しいので今回は自作します。

 

***** 用意するもの *****

大体これくらいの部品が必要です。

          品目          型番               メーカー        数量         ==========================================================================

  1. 例のあれ            pcDuino3 nano      LinkSprite       1    
  2. ハードディスク      MQ01ABD100            東芝             1
  3. SATAケーブル      TK-PWSATA7-05      サンワサプライ   1
  4. 電線                赤, 太さAWG22~24                     0.5m       
  5. 電線                黒, 太さAWG22~24                     0.5m
  6. コネクタハウジング  XHP-2                 JST              1    
  7. コンタクト          BXH-001T-P0.6         JST              2    

ハードディスク(2.5inch, 1TB)とSATAケーブルはAmazonで購入しました。どちらも普通のPC用です。

ハウジングとコンタクトと言うのは、コネクタを構成する部品のことです。千石電商で購入しました。コンタクトの型番はメーカーのカタログにはないのですが、小売店向けのバラ梱包仕様でしょうか。カタログ掲載品で一番近いのはSXH001T-P0.6です。

 あと、熱収縮チューブもあると良いです。

 

***** ケーブルを加工する *****

PC用SATAケーブルの電源コネクタをpcDuino3nanoに適合するよう、交換します。

作業しやすそうな位置でちょん切り、新たに電線を半田付けします。

SATAケーブルの電線は短いし太すぎて、そのままではコネクタを圧着できないためです。

 

 

電線を半田付けした後は、熱収縮チューブを被せて保護します。

 

半田付けした電線の反対側にコンタクトを圧着します。

コンタクトを圧着するための工具ですが、メーカー純正は高価(数万円!)なので、きわめてイレギュラーな行為ですが、私はこのような代用品を使いました。

 仕上がりは純正工具のように綺麗にはいきませんが、趣味の電子工作としては充分かなぁ、という感じです。

 

コンタクトを圧着したら、ハウジングに差し込んで完成です。Pin1が赤(+5V)、 Pin2が黒(GND)です。

ハウジングに刻印があるので、拡大鏡などで見て確認してください。

 

 

完成するとこんな感じです

 

 

***** 電源を入れる *****

それではpcDuino3 nanoにハードディスクを接続して電源を入れましょう。

デスクトップが立ち上がったらDisk Utilityを起動し、接続したハードディスクをフォーマットします。

下の画面を参考にしてください。

 

"Type"の選択肢で色々なフォーマットが選べるのですが、私には違いが判らないのでExt4にしました。

"Name"は、自動でマウントされる際のディレクトリ(ホルダっていうんでしたっけ?)の名前になるので、気の利いた名前にしないと後でモヤモヤします。

最後に"Format"のボタンを押して、"Are you sure ...?"(正気か?)と聞かれてさらに"Format"のボタンを押すと、ほんの数十秒で

フォーマットが完了します。

このあとFileManagerを開いて左の"Places"の一覧からハードディスクのアイコンをクリックするか、DiskUtilityで

"Mount Volume"を実行すると/media/Archiveの位置にマウントされます。

但し、Ubuntuを再起動するとマウント解除された状態に戻りますので、毎回同じ作業を繰り返す必要があります。

 

後はSambaをインストールすれば pcDuino3 nanoがファイルサーバーになるのですが、それは今後の予定です。

お・わ・り