旅と2地域居住と生活情報

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井上靖「後白河院」

2012-06-18 | ブックレビュー
今年のNHKの大河ドラマ「平清盛」を見ていて、少し時代背景や登場人物の
バックグラウンドなど忘れていたので、0十年前に買った井上靖の「後白河院」
を再読した。

後白河院を取り巻く4人の人物のそれぞれの視点から物語は展開されます。
この時代の歴史的な知識がある程度ないとわかりにくい部分もあるので、
4人の語り部がどのような人物であったかは先に調べておいたほうが良いでしょう。

一部は平信範、第2部が建春門院中納言、第3部が吉田経房、第4部が九条兼実
ということになっています。みなそれぞれ当時後白河院の側近にいた人物で
この手法はなかなか斬新な小説作法と言えると思います。

最近のエンターテイメント性が優先した小説を読みなれた方には、
難解で面白くないと思われるかもしれませんが、改めて読んでみるとこの
小説の素晴らしさを再認識しました。注解が114項目もあるという小説も異色です。
この注解が無いとかなりの部分わからない用語や項目、事件などがあって、
自分で調べなくてはならなくなると思うので、この注解は助かります。
この注解なしですべてが理解できて読み進められる人は、相当な歴史的知識のある人
だと思います。

井上靖氏のような大作家と言われる人の作品は、さすがに格調高く味わい深いものがあります。
氏の文体というのはいつもそうですが、淡々と語られて、純文学でも私小説系の人によくある
安っぽい装飾的な表現などはありません。しかし、それゆえ味わい深いのです。
読み進むほどに源頼朝をして「日本一の大天狗」と言わしめた後白河院の人物像が
鮮明に浮かび上がってきます。これを読んで大河ドラマを見るとまた面白いと思います。

そのモンスター的傑物であった後白河院をして、院の命を受けて鎌倉にいる頼朝に
会いに行った中原康定という人物が頼朝を評して「人品骨柄卑しからぬ偉丈夫」と
院に伝えると、院は「狐にしても大狐」だなと言わしめた「源頼朝」という人物も
やはり傑物であったのだなぁ・・・と、改めて感心してしまいます。

事実この時院は、頼朝という人物が木曾義仲や源行家などと違い
簡単には籠絡できない人物ということを見抜いていたようです。
このように後白河院は人を見抜く力も抜きん出ていたような気がします。

京都の神護寺にある頼朝の肖像画を見ると、確かに意志が強く、頭脳明晰、それでいて
気品のある頼朝の顔が見事に表現されていると思います。
最近、この肖像画は足利直義像との説もありますが、頼朝ファンの筆者としては
頼朝像と思いたいです。^^



ちょっと話が作品から飛んでしまいましたが、
こんな素晴らしい小説が当時(いつのことだ^o^)220円で買えたのです。
今でも文庫なら452円で購入できます。おすすめです。

フタリシズカ

2012-06-14 | 2地域居住
管理人、10年少し前から2地域居住をしています。

もうひとつの家は長野県にありますが、まだ都会生活に占める
時間の方が圧倒的に長いです。でも、たまに行く田舎は自然が
豊かで、本当にのんびりできます。

将来的には田舎にベースを置いて、たまに都会に遊びに来る
という生活パターンが理想的ですが、まだちょっと実現できそうに
ありません。

そんな田舎の散歩道で見つけた可憐な花。
「フタリシズカ」
ヒトリシズカという似た花がありますが、こちらは花穂が二つあるので
フタリシズカというのだと思います。



よく見ると花穂が3つくらいあるようにも見えますね。

シェーンブルン宮殿もアパートに?

2012-06-12 | 旅行
以前ヨーロッパへ1週間ほど旅行に行ったことがあります。

ヨーロッパといっても、オーストリアのウィーンに終日滞在して
集中的に観光して回りました。パック旅行とかではなかったので、
自由で気ままな旅でしたが、結構大変な面もありました。

ウィーンの観光名所で有名な「シェーンブルン宮殿」ハプスブルグ家の
宮殿として有名ですが、実はここ一部一般のアパートとしても使われて
いるんですね。



もちろん、写真の部屋は一般に貸してあるところではありませんが、
日本でいえば、たとえば大阪城などの一部を一般人に貸していると
同じことですね。このあたりはなかなか面白いと思いました。

箱根登山鉄道

2012-05-22 | 観光スポット
箱根の乗り物で、箱根のシンボルともいえるのが、箱根登山鉄道。
小田原から終点の強羅まで、15km。所要時間約50分。
日本で唯一の本格的な登山鉄道です。

箱根観光の目玉ともいえる鉄道で、一般観光客から鉄道マニアにも大人気の電車です。
1000分の80という最急勾配もあります。スイッチバックと言って勾配のきつい所は
進行方向を逆にして登ります。直線では登れないのでジグザグに登るんですね。
乗ったことのある人はわかると思いますが箱根湯本の駅を出発すると
いきなり急勾配を上ります。車内のつり革が斜めになるのでわかりますが、
こんな勾配を通常の車輪と線路の摩擦だけで上る電車は日本でもここだけです。
マニアに人気のビューポイントはなんと言っても、スイッチバックのある大平台付近。
季節にはアジサイや紅葉が美しく鉄ちゃんや最近は鉄子、鉄ママも多いんだとか。

観光客にも鉄道ファンにも大人気の箱根登山鉄道



もうひとつのビューポイントは「出山の鉄橋」。
湯元を過ぎて、塔ノ沢と宮ノ下の間早川の渓谷上に架けられた鉄橋で、
水面まで43mもあります。四季折々の景観のとても素晴らしい所です。
箱根登山鉄道敷設工事中でも一番の難工事箇所だったとか。

小田急線は箱根湯本まで箱根登山鉄道と相互乗り入れしていますが、
小田原から箱根湯本までは、線路が3本あるんです。なぜでしょう?
それは線路の幅が小田急線より箱根登山鉄道のほうが広いんですね。
登山鉄道の線路の幅は1435mm(標準軌)ちなみに新幹線の線路幅と同じです。
小田急線はJRの在来線と同じ線路幅1067mmの狭軌。
見た目大きくて編成も長い小田急線のほうが線路の幅が狭いんです。
それで、一緒の線路を走らせるためには、登山鉄道の線路の内側に
もう1本狭軌の小田急線の線路が敷いてあるというわけです。
これが線路が3本ある理由です。

但し、現在は平成18年に小田急の全列車が箱根湯本まで乗り入れとなったので、
登山電車の車両基地のある入生田と箱根湯本の間のみ3線軌道が残されています。

関連サイト
箱根おすすめ旅館・ホテル宿泊ガイド
横浜ベイエリアの人気ホテル/みなとみらいのホテル

箱根の高級宿の宿泊料金

2012-05-20 | 温泉宿
高級旅館の多い箱根の旅館やホテル、
実際の料金はどのくらいするのか、ちょっと調べてみました。

リクルートで展開しているじゃらんnetを例にすると箱根の旅館やホテル
「ハイクラス」と指定されているのがいわゆる高級宿といわれる
旅館やホテルです。

もちろん、ハイクラス指定を受けていなくても高級感のある良い
宿はたくさんありますが一応便宜上ハイクラスの宿を調べてみました。

ホテルは素泊まりというのもあるので、温泉宿の一般的な
泊まり方「一泊2食付」の価格を見てみました。
平日プランの最安値で15,000円くらいから最も高いところで
一泊2食付でお一人様約10万円というところです。

う~ん、さすがに一泊2食付10万円の部屋はすごいですけどね。
平均すると2万円~5万円というところでしょうか。
まあ、これくらいなら奮発してたまには泊まってみようかな
という気もおきますよね。