昨日観てきました。柔らかいタッチの線と水彩画的な色使いが美しく、しっかりした時代考証と相まってアニメとしての完成度はとても高いと感じました。ストーリーを追うと”戦前から戦中・戦後を生きた女性の物語”となります。確かに主人公(女性)の生きざまを丹念に描いています。でもこの映画の主題は別のところにあると思うのです。
主人公の物の考え方は、子供のころから”これでい”。大人になっても”これでいい”。”これでいい”で生きている間に戦争の足音が近づいてきて、ついには開戦。戦争が始まっても彼女の”これでいい”は変わらない。そんな彼女も、空襲で手をつないでいた少女の命と自分の右手を失ったことで、”これでいい”に矛盾を感じ疑問を持つに至る。”私はよくなんかない…”。そして敗戦の日。玉音放送を聴き終えた彼女は、怒る。”まだ戦えるじゃないか…!”ここまで来て彼女の”これでいい”は崩壊。広島で母親をなくした孤児を引き取る彼女。この行為は彼女の”こうした方がいい”の最初の行為になった…。
優しい画面から発せられる強いメッセージは、現在の日本社会への警鐘なのだと感じました。”これでいい”をつなげてゆくと、とんでもないところへ連れてゆかれるということ。それを阻止するには”こうした方がいい”、”こうしたい”、なのです。
主人公の物の考え方は、子供のころから”これでい”。大人になっても”これでいい”。”これでいい”で生きている間に戦争の足音が近づいてきて、ついには開戦。戦争が始まっても彼女の”これでいい”は変わらない。そんな彼女も、空襲で手をつないでいた少女の命と自分の右手を失ったことで、”これでいい”に矛盾を感じ疑問を持つに至る。”私はよくなんかない…”。そして敗戦の日。玉音放送を聴き終えた彼女は、怒る。”まだ戦えるじゃないか…!”ここまで来て彼女の”これでいい”は崩壊。広島で母親をなくした孤児を引き取る彼女。この行為は彼女の”こうした方がいい”の最初の行為になった…。
優しい画面から発せられる強いメッセージは、現在の日本社会への警鐘なのだと感じました。”これでいい”をつなげてゆくと、とんでもないところへ連れてゆかれるということ。それを阻止するには”こうした方がいい”、”こうしたい”、なのです。