北勢線に見る昭和初期の地方交通の姿

2007-02-27 02:49:23 | 北勢線 軽便鉄道博物館
北勢線に乗るには、名古屋から近鉄・JRで約20分で桑名へ。
駅を出て南へ数百メートル歩いた所に、北勢線の始発駅「西桑名駅」があります。
桑名駅の南にあるのに西桑名とは・・・?
この謎は又別の機会に。
西桑名を出発するといきなり大丈夫?と思わせる急カーブをウンウン唸りながら、
そして、これマタ大丈夫?と思うほどユサユサ揺れながら電車は坂を昇り、近鉄とJRを越える為のこれ又ペランペランの橋を渡って、最初の駅「馬道」へ、今度は何食わぬ顔してそそくさと坂を下っていきます。しかしすごく揺れながら。
線路は見るからにヘロヘロしていて、電柱はもちろん写真のような木製。
いい味出てますねっ!!。

ここからしばらくは、民家の勝手口や庭先をかすめてすすんでいきます。
このあたりは、ダッシュ村の村民だった構成作家の清さんが書かれた放浪記(日テレ出版)等を見ていただくと、とてもよく解ると思います。

軽便鉄道とは?

2007-02-25 12:23:46 | 北勢線 軽便鉄道博物館
明治43年の軽便鉄道法によりつくられた線路の幅の狭い小型の鉄道で、北勢線の線路の幅は70センチ強(標準の約半分)しかありません。
(こんなにちいさいんです)

一時は全国に130を超える会社線がありましたが、その多くは自動車の普及の影で静かに役目を終え、一部は一般サイズの大きな鉄道に変えられていきました。
そして今日では「北勢線」と四日市の「近鉄内部・西日野線」を残すのみとなり、明治・大正・昭和初期の地方交通の姿を今に伝える現役の貴重な産業遺産となっています。

北勢線 阿下喜 軽便鉄道博物館

2007-02-20 17:38:10 | 北勢線 軽便鉄道博物館
僕の親が生まれ育ったのは 「阿下喜」 という所。三重県の最北に位置する自然豊かなその山里は、僕にとっても美しい記憶に満たされた思い出深い「おばあちゃんの家」のある所でした。
でも普通の山里とはちょっと違っていました。
東海道の宿場でもある桑名から延々20数キロを「軽便」とよばれる、それはそれは小さな赤い電車が通っていたおかげで、山里なのに昭和の都会みたいな不思議な風情があるんです。
祖父が昭和初期に棟梁として建てた家や学校も10棟以上残っていて、正に僕のルーツなわけですね。
それはさておきこの「軽便鉄道」って、地元の夢と資金と労力により大正時代に建設されたんですって。すごいでしょ!。
正に先人の偉業!! 地方自治の鏡!!!
小さいサイズだから自分達で出来たんですね。正に身の丈サイズ!! 21世紀を先取りしてるじゃないですか。

そんな阿下喜と桑名を結んだ軽便鉄道「北勢線」も、利用者はそこそこなんだけとローカル線の例にもれず廃線の危機に遭遇、でもおかげ様で平成15年に市民や行政の働きにより存続していく事となりました。

この軽便鉄道北勢線を阿下喜まで敷いた先人の偉業を次の世代へつなげていく一環として、多くの方々といっしょに「軽便鉄道博物館」を創りました。
場所は   北勢線阿下喜駅スグ横
公開日時は 第1第3日曜日10:00-16:00
です。
みなさん、北勢線に乗って遊びに来て下さいね。

このページでは「自称・主任学芸員?」が、軽便鉄道博物館やその活動についてボチボチご紹介していきたいと思います。