ヘビメタさんが来りてヘヴィメタる

伝説の番組「ヘビメタさん」。
その意志を勝手に引き継ぎヘヴィメタルの布教に努めます。

イブの総て

2006-07-20 21:32:51 | 入門
前のエントリで、幅広く音楽を聴けば云々・・・というくだりがありましたが、お前の紹介するのはHMばかりではないか、との声も聞こえてきそうです(そんな人はいないか)。

なので今日は、非HMのAll About Eveの2nd「Scarlet Stories」のご紹介です。
(余談ですが、このバンドのVoは、SCHAFTというBUCK-TICKの今井寿とSOFT BALLETの
藤井麻輝のバンドのALBUMにも参加していました。その曲のボーカルも良かったですよ。)

この作品を聴いていると非常に陰翳を感じさせます。
曲の持つ雰囲気もそうですが、Voの儚いような声質がさらにそれを増幅させます。
聴いていると心の中に哀しみが湧いてくるような、それでいて何度も聴きたくなってしまうのです。

作品を通して一つの色を持っている傑作だと思います。
Tuesday's Child、Empty Dancehall、Only One Reasonあたりが私は好きです。

聴いていると癒されますよ。

それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


Metal-Movie

正統派!

2006-07-18 20:48:43 | 玄人
デスメタルとかスラッシュメタルとかばかり聴いていると、正統派HMが聴きたくなる事があります。
やはりバランスが大事なんですね。
食事でも肉ばかり食べないで野菜も食べなければいけないようにですね、音楽も幅広く聴いていれば音楽に対する感性も豊かになるのではないかと思います。

そういうことなので今日はARMORED SAINTの「Symbol of Salvation」です。
この硬いリフ、ボーカルを聴けば、これぞ正統派HM!と叫びたくなります。
余計なものは一切排除しバンドの音だけで曲を構成する、このすっきりとした楽曲郡こそが正統派HMの証です。
これは以前紹介したMETAL CHURCHの「HUMAN FACTOR」にも言える事だと思います。
このバンドはアメリカ出身ですがメロディに湿り気があり、ブリティッシュHMな音を出しています。

Reign of Fire、Symbol of Salvationなどを聴いていると拳を突き上げたくなるようなそんな勇壮な気分にしてくれます。
「これがHMなんだよなー」と思わせてくれる一枚だと思います。
実に爽快です。

それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


Metal-Movie

「なつかしさ」は上向きか。それとも下向きか。

2006-07-16 18:22:45 | 玄人
夏の夕闇の中を子供が自転車を走らせていました。
そして昼間よりは少しだけ涼しいゆったりとした風に乗って夕飯の支度の匂いがしました。
こういうのは私が子供の頃から変わっていないんですね。
今の子供達も大きくなったら同じように感じるんでしょうか。

今日はNWOBHMのGIRLの「SHEER GREED」です。
このバンドにはDEF LEPPARDに参加する事になるPHIL COLLENとL.A.GUNSに参加するPHILIP LEWISが在籍していました。

やっている音楽はHMというよりはHRです。
ただこのアルバムの持つ雰囲気が自分の中の懐かしさを思い起こさせる所に私は惹かれました。
Do You Love Me、My Numberとかが好きですね。


それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


Metal-Movie

ビール飲みたい

2006-07-14 21:11:56 | 入門
今日は本当に暑かったですね。
朝、家を出たときの空気の匂いが夏を感じさせるものでした。
プールに行きたくなりましたね。

その匂いに触れた時に、高校生の時分に聴いていた音楽を思い出しました。
昨日も紹介したEXTREMEの1stAlbumです。
私が最初にEXTREMEに触れたのはこの作品でした。
ヌーノ・ベッテンコートの独特のリズム感が心地よく、また超絶テクニックを披露している曲もあり当時はよく聴いていました。

LITTLE GIRLS、KID EGO、MUTHA (DON'T WANNA GO TO SCHOOL TODAY)、TEACHER'S PETとキャッチーな曲もあり、ROCK A BYE BYEのようなしっとりバラードもあります。
そしてやはり最後のPLAY WITH MEは聴いて欲しい一曲です。
これはかなり凄いですよ。ヌーノ弾きまくりです。

昨日のPORNOGRAFFITTIが夜の雰囲気を持っているとしたら、この1stはLITTLE GIRLSのイントロのようなアメリカの朝、といった雰囲気を感じます。

それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


Metal-Movie

ファンクでポン

2006-07-13 16:07:46 | 入門
やはり人間は自分の好きな事をやる時間を持つべきですよね。
好きな事をやっているとストレスや疲れも解消されますから。
少しの時間でも割いてやるといいと思います。

私の場合は、やはり音楽を聴くという事がストレスの発散になりますね。
あとはCDを買うとか。「購買」という行為はかなりストレスの発散になります。
なにか「出て行く」という感覚がそうさせるのでしょうか。

まあ、そういったわけで音楽について書き続けたいと思います。
今日はファンク・メタルといわれていたEXTREMEの2ndAlbum「Pornograffitti」です。
ギタリストのヌーノ・ベッテンコートの超絶テクニックと、それに頼り過ぎないキャッチーな楽曲が目白押しです。

ヘヴィなリフのDecadence Dance、ホーンセクションを使用しHMとしては異色な出来となっている名曲Get the Funk Out、そしてアコースティックの泣けるバラードで有名なMore Than Wordsは、やっぱり名曲ですね。後はノリの良いIT('S A MONSTER)とか。
私は最後のHole Heartedもお勧めします。あんまり話題には上らない曲かもしれませんが、良い曲ですよ。

私は1stも好きですが、この2ndは前作よりもよりHMっぽくヘヴィで夜を連想させる雰囲気を持っている感じがします。

それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


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暗闇の雲

2006-07-06 19:59:52 | 入門
Internetの普及は全く知らない人とのコミュニケーションが非常に多く発生するという点で、今までのコミュニケーションツールとは一味違った意味があるように思えます。
しかも相手の顔が見えない、相手を認識する事のできる唯一の手段は画面に表示された文字のみです。
その文字と相対した時に、その先には何が見えているのでしょう?
Matrixのような0と1の2進数の世界でしょうか?それともちゃんと血と肉を持った一個の人間としてでしょうか。

いまだかつて人間がこのような事態を経験した事がないため、戸惑っているように見えます。もっと時間が経てば、うまく使いこなせるようになるかもしれませんね。

素顔が分からないバンドというのはなかなかミステリアスですよね。
Slipknotという轟音バンドは全員がグロテスクなマスクを被っている事で話題になりました。
そんな彼らの1stAlbum「Slipknot」です。

ノイズと爆音のバンドが絡み合い混沌とした音を出していますが、時折見せるキャッチーなメロディーとの両極性が聴くものの心を捕らえて放しません。
Eyeless、Wait And Bleed、Spit it outあたりがその最たる例です。
うるさくて暴れられて一緒に歌えるアルバムです。

それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


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エルグレコ

2006-07-05 20:36:25 | 入門
先日、上野で開催されていたプラド美術館展に行ってきました。
さすがはスペインが世界に誇る美術館なだけあって見事でした。

絵画を鑑賞していると前で足が止まってしまう絵があります。
そういった絵は、決まって描かれているものより多くのものを感じる事が出来ます。
カンバスに描かれているものが、鑑賞する側の意識の中で無限の広がりを見せるわけです。

そしてもっと素晴らしいのは空気までも描いた絵です。
目の前に立つとその絵の中の空気の匂いまでも感じられる絵があります。
フラ・アンジェリコの「受胎告知」という絵を実際に観た時に、その絵の静謐な空気を感じる事が出来、長い間その絵の前から動く事は出来ませんでした。

音楽でもそういった効果のあるものはあると考えています。
Stone Temple Pilotsというグランジ/オルタナバンドの3rdAlbum「TinyMusic・・・songs」を聴くと、そういった感覚に私は陥ります。

このアルバムを聴いていると、ジャケットに描かれたような不思議な世界の中にいるような、エキゾチックなリゾート地にいるような、古臭いような、懐かしいような、なんとも形容し難い感覚に捕われます。
そして、その世界の空気の匂いも感じる事が出来るのです。
それは乾いたような楽器隊の音がそうさせるのか、気だるいようなスコット・ウェイランドのボーカルがそうさせるのかは、わかりませんが。

曲は文句なしにカッコ良いです。Pop's Love Suicide、Tumble in the Rough、Big Bang Baby、Lady Picture Show、And So I Know、Trippin' on a Hole in a Paper Heart、Art School Girlと怒涛のように素晴らしい曲が続きます。

特にLady Picture ShowとAnd So I Knowが上で述べたような不思議な感覚に導いてくれます。
Stone Temple Pilotsの作品の中では、私はこれが一番好きですね。
音楽好きな人には是非聴いてもらいたい一枚です。

それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


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鋼鉄の処女

2006-07-04 20:15:46 | 入門
先日の人間椅子のライブで和嶋さんのMCで「犯罪を犯す側の心理をついつい考えてしまう」と言っていました。
そういった人は周りから潜在的犯罪者のように扱われてしまう事が多いと思います。
かくいう私も球体関節人形が好きだ、という話をしたらそんな扱いを受けた事はあります。

そのような人は確かにその傾向にあるとは思いますが、それを発散させるものがあれば問題はないはずです。
19世紀末パリに登場したグランギニョル座を創ったアンドレ・ド・ロルドは、「自らが犯さないようにする為に」残酷な劇を上演したそうです。
これからも分かるように、その性質を違う対象の上に向けることが芸術になるのだろう、と思います。

世界には色々な残酷な人がありますが、エリザベート・バートリーという若さを保つ為に処女の血の風呂を浴びていたという人がいます。
この女性をモチーフにしたRose of Painという名曲が収録されているXのBLUE BLOODを紹介します。

デビュー当時は、その特異な出で立ちで色物的な扱いを受けていたXですが、やっている音楽はモロHM。
スラッシュメタルのような要素も包含しつつ、YOSHIKIが創る流麗なメロディとドラマティックな展開がこのバンドの個性でした。
このデビューアルバムには日本HM界においても重要な曲が多く収録されております。
X、紅、Endless Rainなどです。
他にはWeekendやRose of Pain、Unfinishedなどが好きですね。

それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


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電気仕掛けの怪

2006-07-03 20:35:36 | 玄人
先日、渋谷O-WESTにまたもや人間椅子のライブに行ってきました。
アルバムも発表になっていないのになにをやるのかなぁ?と思っていましたが、普段やらない曲のオンパレードで、行った甲斐がありました。

しかしライブというのは異様ですよね。
そのバンドが好きな人達が多くを締めている現実から切り離されたライブハウスという異空間の”ハレ”の場とでも言いましょうか。
とにかく現実世界とは掛け離れていますよね。
その場にいる全員が一つの対象に対して注意を向けているという特殊な状態です。
だからライブに行ったら自分が楽しまないとダメなのです。
普段の生活からその時間だけは抜け出すのです。

今回の人間椅子のライブは、非キャッチー路線というか、長く重い曲が多くを締めていました。
鈴木研一が「さわやかにやろう」と言っていましたが、人間椅子の曲はどれも爽やかとは掛け離れていますしね。
結局、いつも以上に重くねっとりとしたライブだったと思います。

その中で聴いてゾクゾクしたのはアルバム怪人二十面相収録の「芋虫」でした。
あのベースから始まる暗く寂しいメロディが異様な雰囲気を醸し出していました。
こんな雰囲気を出せるバンドは人間椅子を置いて他にはいないでしょう。

アルバム怪人二十面相はご推察の通り江戸川乱歩の少年探偵団をモチーフとした人間椅子のコンセプトアルバムのようなものです。
キャッチーなリフ印象的な怪人二十面相や、蛭田博士の発明、刑務所はいっぱい、名探偵登場、上に挙げた芋虫など良い曲が並びます。

昔、少年探偵団にはまった人は聴いてみると良いと思います。
でも今時の子は、少年探偵団なんて読まないのかな・・・?

それでは・・・
ヘヴィーメタァァァル!


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