今から30数年前、知り合った頃は内装屋でした。元々は実家が看板屋で、そこで専務として営業職をしたいたそうですが倒産したとの事でした。
大阪の都島区に内装屋の会社があり、一応壁紙や床のカタログがあるものの昼間は閉まってて営業してる様子はありませんでしたね。
夕方になると仕事とは無関係の連中が集まりだし皆んなで食事に行くという集合場所のような感じでした!
食事に行った後はカジノへ行き、勝っても負けても北新地のクラブやラウンジで酒を飲みアフターと称して気に入った女の子を連れてバーやカラオケ。
そんな毎日でした。
内装屋はほどなくして閉め、その後は深夜の通販番組で布団を売ったり石油関係やったり姫路で旅館を経営したり北新地のラウンジのオーナーやったり…。
多分もっといろいろな事をしてたんでしょう。最終的に行き着いたのがたこ焼き屋でした。
まだ社会のいろはも知らない私は、次から次へと凄いな!と思ってましたが振り返ると全て他人の金で儲け話しをネタに借りた金だったと思います。
川上にとっての商売は儲けるためじゃなく、まさしく他人から金を騙し取るためのアイテムに過ぎないんでしょう。
たぶん、今現在もどこかで一生懸命誰かに儲け話しをしてる事だと思います。
バブル末期、景気が低迷する中でまだ街金や高利貸しが横行してる世の中で川上は稼ぐより借りて使う事を学んだ。
正規ルートで借りる事ができなくなれば個人からいかにして借りるかを考え、その手応えの先に商売というものがあったのでしょう。
だから川上は何のスキルがなくてもいつでも何屋にでもなれる根っから詐欺師が川上の正体だと思います。
ただ川上が凄いのは借りるための努力は惜しまないという事です。通販番組に出るため睡眠における布団の大切さを学び、たこ焼きの焼き方を一から勉強しラウンジでは女の子の教育からサポートまでしてました。
金を借りるためだけにやってる川上ですが、その努力を見た人は商売に真面目に向き合ってると勝手に思い込んで騙されるのです。
川上の意図は全く別のところ!と気づくのは後の祭りで逃げてからの事です。
そんな川上の正体は生粋の詐欺師です。