ずいぶん昔のことなのでハッキリとした事の顛末は覚えていません。それにミニエピソードです。
父は怒りっぽく性格的には難がありましたが、動物好きな人でした。
ある日のこと家の中に一匹の弱った蜂を見つけました。
蜂、刺されたら怖いじゃないですか。
だから家族はそれを外へ追い払うか、あるいはやっつけようとしていたのです。（どちらだったのか覚えていません）
すると父は、弱っているからそのままにしておいてあげるようにと言ったのです。
それで蜂さんは家にいることになりました。
そうこうしているうち、その姿は見えなくなりました。
何日かたったときのことです。ふと見ると父の肩に何かがついているのを発見しました。
はじめホコリだと思ったそれは、なんと息絶えた蜂だったのです。
まるで、最後の力を振り絞って助けてくれた人のもとへ行ったような死に場所でした。
小さな蜂も人の気持ちがわかっていたかのような不思議な出来事で、今でも記憶に残っています。
今日、TVを見ていたら父の日の花は「ひまわり」だという情報が。
もし、この話を書くならどんな写真にしようかと探していたら「ひまわりと蜂」の素材が。
本当はこの話を書こうかどうしようかと思っていたのだけど、こう材料が揃うと『書け！』ということなのだと思いました。
