本末転倒

本日朝通勤時、いつも込みあう地点の
随分手前から渋滞が始まる。
郊外から都心へと向う道。長年同じ道を走っていると、
曜日別、季節別に大体渋滞の様子はわかるが、
今日の渋滞はいつもと随分様相が違う。

この通り「基幹バスレーン」と言って、
以前ここでも紹介したが、バスがセンターライン寄りを
走り抜ける、名古屋の名所的道路。

今日の渋滞の様相が違うと感じたのは、
まず、そのバスレーンを走るバスが後ろから来ない事。
そして、バス停でその来ぬバスを待つ
お客さんの量の多いこと多いこと！

事故渋滞だとしても、このバス停のお客さんの量は異常だし、
バスが事故したとしても、後続のバスが来ないというのも変！？
暫く我慢の渋滞をくぐりぬけたところに有ったその光景は、
大掛かりな「交通取締り！」
バスレーンを走る普通車を取り締まっていたのだ。

ただその場所でやるのは如何なものか！
名古屋の人なら分かる千代田橋の南Ｔ字交差点
東の方から走ってくると、取り締まっているところが
見下ろせる位置になるだけに、
充分事前に察知が出来て、誰も捕まらない。

警察官ざっと４・５０人はいただろうか、
パトカーも軽く１０台・マイクロバスみたいなの３台ほど、
全員手持ち無沙汰で居るのだ！なんと無計画な！

勿論渋滞原因は、バスレーンを走ってきた普通車が、
捕まりたくないが為、私たちが走る普通車線に
割り込んでくるから起こった物というのは分かるが、
なぜ後ろからバスが来ない？
この答えは、その取締りを過ぎたところで判明できた！



このバスレーン、実は反対側(東行)もバスレーンがあり、
同じように反対側から来る車も取締っていたのだ。
でも反対側も直前の信号で察知が出来て、
そこから強引に割り込みが発生しているので
こちらも長蛇の渋滞。そしてその長蛇の渋滞に並ぶ
バスバスバスバスバスバスバスバスバスバス～。
(茶屋ヶ坂・谷口・古出来町～と続く続く)

本来ここに並んでいる東行のバスが、この時間には
折り返し西の方向へ走っているはずなのであろうが、
その折り返し地点まで全く到着しないので、
私の後方からバスが来なかったという訳だと安易に推察出来、
とばっちりが、長蛇のお客様の列ということらしい。

でもちょっとまて。バスの運行を順調にさせるために
こうして取締りをしている訳だろうが、
そのバスまで渋滞に巻き込まれ、尚且つ
肝心な時間帯にバスが全く来ない事態に陥ったなんて
全くもって本末転倒ではないか。

違反者がいけないことは私も充分承知している。しかし、
おこり得る様々な事象をも検証せず取り締まるこの無神経さ。
さらにおそらく取り締まる目的も達することなく、
違反者から罰金もろくに徴収できず、最大の罪は、
本来バスの利用者の為に行った事が、バスの利用者の大半が
遅刻を余儀なくされたのであろうというこの事実。

私は遅刻を逃れたが、なんとも朝から気分の悪い
お粗末な「取締り」と言う名の「市民妨害」なのであった。