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第99回全国高校野球選手権大会 予選展望 第2回【北九州】

2017年06月25日 | 高校野球

≪第99回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望2 北九州 -


【福岡】(参加134校)
今年も九州最大の大激戦区。選抜8強の両雄とて、安閑とはしていられない。 

◎ 福岡大大濠 東海大福岡 
〇 西日本短大付 九産大九州 
△ 九州国際大付 筑陽学園  
▲ 福岡工大城東 真颯館 飯塚 東福岡 東筑 自由が丘

来年の100回大会では、2校の代表校を送り出す福岡。近年本当に県のレベルはうなぎのぼりで、大激戦区となっている。今年の選抜では福岡大大濠、東海大福岡の2校が出場していずれも8強入り。全国屈指の激戦区という名を、今年の夏はかぶっての県大会となる。激戦の疲れからか、選抜の2校は春のシーズン、いずれも音なしに終わったものの、潜在能力が高いのは全国の舞台で実証済み。今大会も本命に上げて差し支えないだろう。選抜では優勝候補にも名を連ねた福岡大大濠。エース三浦は延長再試合などを経験し、そのタフネスぶりが称賛されたが、同時に2番手以下の投手が育っていないという弱点もさらけ出す結果となった。これが『夏の福岡大会』という、試合数もその相手も、過酷を極める大会でどう出るか。三浦が崩れるとやはりチームは苦しくなるので、大会全体を俯瞰してどういう戦いをチームがしてくるのか、そのあたりがカギとなってくる。同じことは東海大福岡にも言える。選抜で好投を見せたサイドのエース安田を、どこまでコンディション良く終盤戦に登板させることができるのか。このあたりが『初の夏』をつかむための課題か。一方センバツ組に負けじと、”春の陣”で実力を伸ばした学校も多数。春の県大会で決勝を戦った九産大九州と西日本短大付属は、春の勢いをこの夏にも持ち込みたい。西日本短大付属は、とにかく打線の破壊力がすごい。しかしながら、自信を持って臨んだ九州大会では、秀岳館の川端に力で抑え込まれて1点も取れずに完敗。福岡大大濠の三浦を打倒するには、まだまだやることも多いと思わされた敗戦だったが、これをどう修正してくるのか。九産大九州は、投手陣の層の厚さで勝負。4連覇を狙う九州国際大付は、夏は最も怖いチーム。ここまではいまひとつの感もあるが、夏には完全に別のチームになって登場してくることも十分に見込まれる。投手陣が分厚い筑陽学園の戦い方にも注目が集まり、名将・末次監督率いる真颯館も今年は狙える位置につける。ダークホースも、甲子園経験のある学校がずらりと並び、序盤から行きの抜けない戦いが展開されそうだ。



【佐賀】(参加41校)
佐賀商・佐賀北・佐賀学園。3強を脅かすのはどこ?!

◎ 佐賀北
〇 佐賀商   
△ 佐賀学園 
▲ 龍谷 神埼清明 早稲田佐賀 鳥栖工 鳥栖 唐津商 

ここ数年、佐賀学園・龍谷と、県内で『黄金時代』を築きそうだったチームが相次いで問題を起こして失速気味になり、混迷の度を増している佐賀県の高校野球の勢力図だ。『10年に一度』無印良品が甲子園で大旋風を巻き起こし、深紅の大優勝旗を持ち帰ったという歴史のある佐賀。前回佐賀北が優勝してから、ちょうど10年の節目を迎える。そんな大会にあって、今年はどこが・・・・とみると、
やはり『甲子園で大旗を握った2校』佐賀北と佐賀商の”県内両雄”が浮かび上がってくる。この2校に加え、秋春ともに実績を残す佐賀学園が3強となる図式に間違いはなさそうだ。佐賀北は、相変わらずしぶとい野球を展開する。秋春を連覇して『トーナメントの戦い方はわかっている』という自信が夏を戦う上では、一番の武器になる。戦力的にも県内では最も攻守にまとまった印象を受ける。全国的に人気のある佐賀北が出場すると、ファンはかなり盛り上がるだろう。一方その前の94年に全国制覇を達成している佐賀商も、今年はいい戦力を整えている。こちらも突出した選手こそいないものの、穴がない印象で、県大会を勝ち切る力は十分にあると見た。佐賀学園は、数年間の沈黙を経て復活の兆し。やや淡泊な印象を受けるチームだが、爆発力はもともと持っていて、大会序盤で加速させていきたいところか。この3校が一応の3強だが、もちろん他校との戦力差は少なく、逆転が十分可能な大会とみられる。昨夏準決勝前に不祥事で大会を辞退せざるを得なかった龍谷は、昨年の大会では大本命のチームだった。今年はダメージを引きずったまま戦績を残せていないものの、潜在能力は県内随一で、波に乗ると『もしや』も十分にあり得る。続くのは神崎清明、早稲田佐賀あたりと、鳥栖工、鳥栖、唐津商らの公立の好チームたち。全国にも珍しい、まだまだ私立・公立が拮抗した状態にある佐賀県の高校野球界。今年も熱い戦いになりそうだ。



【長崎】(参加57校)
実力派の長崎日大と佐世保実。秋春の8強がそっくり入れ替わる、大激戦の戦国大会か。 

◎ 長崎日大 佐世保実 
〇 鹿町工 長崎北 波佐見 長崎工
△ 創成館 長崎南山 長崎商 
▲ 清峰 九州文化学園 長崎総大付  

まったく先が見えない今年の長崎大会。一応秋優勝の長崎日大と春準優勝の佐世保実の名門を本命に上げるが、絶対の戦力を持っているわけでもなく、10数校にチャンスが広がる大激戦の戦国大会になりそうだ。長崎日大は、強力打線で勝負。一方春準優勝を飾った佐世保実は、強打ではないが得点力の高さで臨む。両校ともに決め手はなく、追ってくるチームに巻き込まれると、えらいことになりそうだ。追ってくる一番手は、春優勝した鹿町工。全国的には全く無名のチームだが、中軸を中心にした活発な打撃がチームの特徴だ。春4強に進出したのは長崎北と長崎工。長崎北のエース青島、長崎工の山内など、キラリと光る選手も多数。波佐見、創成館という県内屈指の強豪も、虎視眈々と優勝を狙う。昨年に続いて連覇を狙う長崎商は春にひどい負け方をして、出直しの夏。清峰の名門復活、九州文化学園、長崎総大付など最近野球に力を入れ出した私学の雄などの戦いぶりもまた、楽しみだ。



【熊本】(参加78校)
全国制覇だけに照準を絞る秀岳館。名門二校が、果たして待ったをかけられるのか?!

◎ 秀岳館
〇 九州学院 熊本工 
△ 文徳 必由館
▲ 東海大熊本星翔 専大玉名 八代 熊本国府 

2年前から続く『秀岳館vs他校』という図式は今年も鮮明になっている。全国的に言えば、福島県・聖光学院、高知県・明徳義塾並みに『ゴリゴリの大本命』という評価の秀岳館。今年も県大会で負ける要素は、今のところほとんど見当たらない。とにかく選手の身体能力、技術力、そして野球力・・・・すべてが段違いで、さらにそこに鍛治舎監督の『勝ち方を知る名将の采配』が加わるのだから、他校にとってはまさに『宇宙からやってきたチーム』並みの難攻不落さだろう。その秀岳館。昨年のチームも強かったが、今年の強さはそれに輪をかけてのもの。すでに大阪桐蔭・履正社らの大阪勢や横浜・浦学を中心とした関東勢などと『甲子園でどう勝負しようか』ということを念頭に日々の戦いを行っている感じがありありで、今年は『熊本初の真紅の大旗』を持ち帰ることができる可能性は十分だ。今年のチームは、昨年のように継投を駆使しなくてもいいぐらい、川端・田浦の2枚の左腕が充実している。特に川端の春からの成長っぷりがすごい。全国的に強打で鳴らす早実を迎えた招待試合でも、まったく相手を問題にしなかったチーム力の高さは特筆もの。秀岳館が甲子園にコマを進める可能性は、限りなく高い。追っていく力があるのは、名門の熊本工と九州学院か。熊本工は、ドラフト候補と言われる山口が頼みの綱。選抜では全くいいところがなかったが、秀岳館と直接対戦したときに『一世一代のピッチング』をしないとは、誰も言い切れない。そのピッチングをして・・・・・という条件付きだが、熊本工を対抗馬に上げる。一方、ドラフト候補なら俺も…ということで、九州学院のスラッガー・村上も闘志満々。しかしチーム力の違いは顕著で、村上の大爆発がなければ、なかなか秀岳館を力でねじ伏せるのは難しい。春の大会で優勝した文徳は、エースのサイドスロー、松岡が変則派なので、『もしかしたら』の期待はある。打線も中軸を中心に、破壊力がある。東海大熊本星翔も打線で勝負。しかし今年の大会、『秀岳館1強』に疑いがないものの、万が一秀岳館が敗れるようなことがあると、まさに群雄割拠で明日なき戦国時代になるだろう。その可能性は、極めて低いが。。。。。


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