桜の開花も間近な日本列島。
マリナーズも来日して、
イチローも元気な姿を見せてくれました。
多分(・・・・・ではありますが)イチローのプレーを間近で見る機会はこれが最後になるかもしれないという事で、
球場にはたくさんのファンが詰めかけていました。
そして所属するマリナーズも、
この日本遠征ではイチローを日本のファンの前にしっかり披露すべく、
先発で起用し続けています。
多分帰国したら、
イチローには厳しい現実が待っていると思いますが、
この「夢の時間」を楽しもうとワタシも思っています。
ワタシ自身は、
このマリナーズとA'sのメジャー開幕戦にはほとんど興味はありませんが。。。。。。
(何しろエンジェルスのファンですので)
ところでこの週末、
土曜日の相撲中継に、
はじめて引退した稀勢の里(荒磯親方)が呼ばれました。
引退してからわかってきた、
稀勢の里が頭の回転が速く、
滑舌もいい「解説向き」な人であるという事。
相撲ファンが現役時代に彼に抱いていた、
「口が重くて、しゃべらない人。そして、求道者のような人」
というイメージ、
引退後にすっかり変わったというファンも、
多いんじゃないかと思います。
この日の”初解説”は、
たくさんの現役時代の思いが吐露されるのではないかという事で、
楽しみにしていました。
同じ時間にボクシングの世界戦もやっていたので、
こちらの方は「録画視聴」にして、
ワタシはまずは生でもっぱら稀勢の里の解説を楽しんでいました。
とにかく現役を退いたすぐ後ということで、
自身の「土俵上での思い」という以上に、
各幕内力士に対する評価、解説などが本当に的を射ていて、
「なるほど~」
と思ってしまうことが多かったですね。
頭の回転、速いですわ。
これからどんどんNHKの解説席に座って、
解説に参加してほしいですね。
滑舌もよくて聞きやすいし、
この日の解説は「文句なし」でした。
そして感じたのは、
「この人は後進の指導も、かなりうまくやってくれるのでは」という事。
厳しさを持ち、力士とはこうあるべきという芯というか厳しさは持っていながら、
「普通の感覚」も大いに持っていて、
しっかりと力士を鍛えて一人前にしてくれそうです。
楽しみな親方の誕生ですね。
名物解説者の北の富士さんも高齢で、
いつまでやることができるかはわからないので、
その後進としてしっかりと大相撲の楽しさを伝えてほしいと思います。
新しい時代には、
錣山、舞の海、そして稀勢の里を中心にローテを回してくれると、
盛り上がるんではないか・・・・・これがワタシの考え方です。
そして「録画観賞」となったボクシングは、
3階級制覇を達成したチャンピオン・田中恒成と7度防衛の元世界チャンピオン・田口良一の試合。
日本人の世界チャンピオン同士の久しぶりの激突とあって、
ボクシングファンの間ではかなり注目された対戦でしたが、
一般的にはほとんど注目を浴びず、
放送も全国ネットでの放送とはいえ、
まったく目立たない「土曜日午後4時開始の1時間番組」という枠。
これがボクシングの今ある立ち位置なのか・・・・・・と、
ワタシもなんだか呆然としてしまう扱いの小ささでした。
とはいえ両者ともまぎれもない「強い世界チャンピオン」です。
田中はもうこれは、
言わずもがなの強いチャンピオンで、
今の日本人の中では井上尚弥に次ぐ存在となっています。
しかしいかんせん、
名古屋地区を一歩も出ないというそのマッチメイキングから、
なかなか全国放送されることもかなわず、
知名度は一般人にはほとんど”ない”と言ってもいいぐらいでしょう。
一方の田口は、
昨年まさかの敗戦を喫して王座を転落したものの、
7度の防衛を果たしたツワモノ。
初期の井上尚弥と対戦し、
その強打にフルラウンド耐え続けたことで名前を売り、
世界をつかみ取るまでに成長した「たたき上げの魅力」を持つ選手です。
世界戦の放送の中ではそのベビーフェイスから『強カワイイ』なんてニックネームを与えられていましたが、
実際は心身ともにタフなファイターです。
そんな二人、
実は1階級下のライトフライ級で両者が現役の世界チャンプだった時、
対戦が組まれていました。
しかし残念ながら、
その「激突」の前の試合で田中が目に負傷を追い(眼底骨折)、
大晦日に予定されていたこの「頂上決戦」は、
関係者の涙とともに流れてしまったのでした。
その両者が、
1階級上げて挑んだこの日の試合。
この対戦とて、
チャンピオンになった田中が「どうしても田口とやりたい」という事で実現させたカード。
いくら地味と言われようとも、
両者の何というか「男気」にあふれた経緯をたどってのこの日の対戦となりました。
3・16 「THE FATE」 ~岐阜~
◆WBO世界フライ級タイトルマッチ 12回戦
チャンピオン 挑戦者・同級4位
田中恒成(畑中)〇 12R 判定 ● 田口良一(ワタナベ)
(117-111、117-111、119-109)
両者の気持ちの出た、
いい試合でした。
試合自体は「今昇り続けているところ」の田中と、
王座陥落して「下りかけ」の田口の勢いの差というものが如実に表れた展開となりましたね。
1Rから攻勢をかける田口は、
3Rでは田中をダウン寸前まで追い込むパンチがありましたが、
見せ場はそこまで。
スピード、スキル、スタミナ、
すべてに上回った田中が一方的に試合を支配し続け、
フルマークに近い完勝を収めました。
しかし田口も『チャンピオンの矜持』を見せ、
最後の最後までリングに立ち続けて反撃、
会場を大いに沸かせてくれました。
日本人同士のタイトルマッチは激闘になることが多いのですが、
この日の試合も本当に素晴らしかった。
田中は前回王者の木村(この日は解説席に座っていました)を下し、
そしてこの日田口も下しました。
名うての強豪ボクサーに連勝し、
これからが本当に楽しみな存在です。
巷でいわれているように、
何とか井岡との対戦が実現しないものでしょうか。
そんなことを思いながら、
この両者に大きな拍手を送りました。
ボクシングの面白さを、
また味わわせてくれた二人でした。
ということで、
とても楽しい土曜日でしたね。
言葉を必要以上に選びながらでもなく、淀みないしゃべりで、それも的確に解説してくれました。
決して出しゃばらず、かといって淡々と問われ事だけ返すわけでもなく、
聞いていて、なんだろ、清涼感?ホント心地よかったです。
本人は緊張していたようで、自身の解説にダメ出ししているようですが、そういった風には見えませんでした。(無表情は相変らずでしたが笑)
元々饒舌な性格だと思います。
というのも、3,4年ぐらい前でしたか、大阪ローカルの競馬番組に中継でしたが出演されていて
予想をたてていましたが、ニコニコ顔で解説を交えながら結構長い時間しゃべっていました。
あんなに楽しそうにしゃべる稀勢の里は見たことなく、当時無愛想すぎてあまり好きではありませんでしたが、
一気に印象がひっくり返ってしまいました。
先日も「自分はインタビュアー泣かせだったと思う」と仰ってましたね。
(関脇時代、勝利者インタビューもインタビュアーが話のシメで「ありがとうございました。」が言い終わらないうちから帰ったことも度々ありました。)
「力士は寡黙であれ」という先代の鳴戸親方の教えが染み込んでいたのでしょう。
これからもどんどん解説をお願いしたいものです。
あと、私の大好きな番組「ジャンクスポーツ」とかに出てほしいなあ。
笑顔見たいぜ!!
それから、ボクシング。
田中選手のフィジカルの強さはハンパないですね。少々被弾しても倒れないことは過去の試合で立証済みです。
そのほかのスキルも申し分ないと思います。
スーパーフライでも全く問題ないでしょう。井岡も歯が立ちませんよ。超アウトボクシングじゃないと圧倒されます。
比嘉大吾選手とやったらおもしろいですよ。(というより比嘉選手・・・どうすんだろ?)
バンタムで井上選手とはどうでしょう。
ひょっとしたら・・・と想像してしまうほど、ハッキリ言って強いですよね。
いやあ・・・TV中継ねえ・・・
拳四郎も含めやはり有力ジムじゃないときびしいかな。
昨日はよく放映してくれたと感謝しています。(相手が田口じゃなく外国人だったらおそらくTVはなかったでしょうね)
まあ一般人には浸透しにくいでしょうが、ボクシングファンはしっかり認知していますよ。それもかなり強いということを。
これからが非常にたのしみですね。
PS
ネリの周辺がやたらと騒がしくなってきましたねえ。
正直いってコワイっす。
井上選手はパワーはあるがスピードがないと仰っていますが・・・
ま、あんな振り回すビッグパンチはかわしてカウンターで一発でしょ。
そうあってほしいです。
予想以上に楽しめた稀勢の里の解説でした。よくしゃべるという事はわかっていましたが、頭の回転の速さと言葉のえらび方など、ひとかどではないなあ・・・・・って感じましたね。
ところで昨日は豪風が、同じく髷を結ったままで解説席に座っていて、これもまたほほえましく解説を聞いていました。彼は現役の時代そのままの、朴訥な感じがまた良かったですね。大相撲の解説も、時代とともに変わってきますね。ワタシはなんといっても、むか~しの玉の海さんと神風さんですかねえ。古すぎますが。。。。。
今場所は上位陣が安定していて面白い場所ですね。