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第93回全国高校野球選手権大会 予選展望≪九州≫

2011年06月30日 | 高校野球

第93回全国高校野球選手権大会 予選展望6


【福岡】(参加135校)
選抜準Vの九州国際大付は戦力充実。激戦区制すため、刺客をなぎ倒すか。

◎ 九州国際大付
〇 福岡工大城東
△ 飯塚 西日本短大付 
▲ 東福岡 筑陽学園 福岡大大濠

エース三好に主砲高城。この太い柱だけでも十分なのに、支える打線にも龍、花田など長距離砲が揃う九州国際大付が戦力的には抜けている。135校出場の大激戦区だけに、大会の後半になればなるほど強力打線は威力を発揮しそうな気がする。あとは、エース三好をサポートする投手陣の底上げか。追っていきそうなチームの筆頭格は、福岡工大城東。2年生エースの笠原がその素質を開花させつつあり、上位をうかがうには十分な戦力となった。春の県大会同様、しっかりとした足取りで頂点まで駆け上がりたい。九州大会準優勝の実績を持つ飯塚は、3年ぶりの夏を狙っている。エース猿渡は上背こそないが、手元で伸びる140キロ台中盤の速球が武器。キラ星が揃う県内でも、No1投手との称号を得ている。昨年に続く連覇を狙う西日本短大付属も、夏に向けてしっかりとチームを仕上げてきそうだ。前チームからのエース森は、安定感抜群の左腕。昨年も県大会ではほとんどの試合で相手に得点を許さなかった。この夏大王が復活すると、チームも上昇気流に乗る。そのほかでは東福岡の野原、筑陽学園の三宮、福岡大大濠の菊池ら、好投手が多い大会となりそう。組み合わせによってかなり大会の全体図が変わる。


【佐賀】(参加41校)
全国屈指の称号を引っ提げ、唐津商・北方が挑む夏。

◎ 唐津商
〇 佐賀商
△ 佐賀工 
▲ 龍谷 塩田工

なんといっても唐津商・北方の右腕が注目の的。好投手が揃う九州にあっても、その力は抜けている。北方が本来の力を発揮すれば、あっけなく唐津商が甲子園切符を取っていきそうな気配が漂う。27年ぶりの甲子園へ、支えるバックの安定した守備と打線爆発が不可欠なことは間違いない。追っていくのは名門の3校。佐賀商は夏の予選では2年連続決勝敗退中。聖地に届かなかった悔しさを知る3年生がチームをぐいぐい引っ張るチームだ。注目度の高い主将・中島とエース・田中が爆発すれば”打倒北方”も可能。佐賀工は、24年ぶりの夏を狙う。2枚看板の投手陣には自信を持ち、打線の爆発待ち。龍谷は上位3校のエースに、打線で対決を挑む。春の大会で初優勝を飾った塩田工は守りの野球が身上。昨夏代表の佐賀学園は、昨年の甲子園経験が光るエース山口で勝負だ。


【長崎】(参加58校)
混戦と言われる大会。そんな年は必ず浮上する清峰が今年も・・・・。

◎ 清峰
〇 波佐見
△ 長崎日大
▲ 海星 佐世保工 創成館

ここのところレベルの高い長崎県。一昨年の選抜で清峰が初の全国制覇を成し遂げれば、今年も波佐見が甲子園で横浜に完勝。58校の激戦を制し甲子園にコマを進めるのはどこの学校か。まず上がるのが、清峰。やはり夏にはきっちりとチームを仕上げてくるという”安心感”が漂うチームだ。今年のチームは打力中心。定評のある鋭いスイングは上位、下位ともによくバットを振り込んでいる成果。夏もよほどの投手でないとこの打線を抑えるのは難しい。太田、草野らで構成する投手陣もそこそこのレベルで、穴が少なくなってきた。選抜出場の波佐見は、注目のエース・松田で夏も勝負に出る。清峰との雌雄を決する決戦に向け、チーム力はかなりアップした。3年連続を狙う長崎日大は、金城監督が今年も何かをやりそうな気配を漂わせる。ノーシードから挑む夏になるため、先を見据えた戦いができるのかがカギ。名門の海星が久しぶりに覇権争いに顔を出してきた。エース牧瀬は安定感のある好投手。打線が3強の投手をどう打っていくのか。久々に名前が登場するのは、佐世保工も同じこと。春は県大会を制し、四半世紀ぶりの甲子園登場となるか。そのほか、創成館や瓊浦、小浜らも逆転を狙う。


【熊本】(参加72校)
九州学院に安定感。名門熊本工の逆襲はあるか。

◎ 九州学院
〇 秀学館
△ 熊本工
▲ 熊本国府 千原台 専大玉名

例年名門の熊本工を中心にして、あまり波乱の起きない”無風”の大会が多いが、今年はその中心に九州学院がどっかりと腰を下ろしている。甲子園で本塁打を放った萩原を軸に据えた打線の破壊力は県下No1。投手陣もエース大塚に加え伊藤が台頭してきており、坂井監督の息子である坂井捕手ががっちりリード。死角は見当たらない。その九州学院の3季連続甲子園を何とか阻みたいのが、名門の熊本工。今年は秋、春と全く実績を残せなかったので無印だが、夏の逆転を狙う力は十分にある。いつもの”負けない熊工”が今年も登場するか。秋優勝の秀学館は、潜在能力では九州学院と双璧。打線の力では九州学院に引けを取らないだけに、安定感に欠ける投手陣の頑張りが優勝へのカギを握る。その他今年は新顔の登場も期待される。秋、春に実績を残した熊本国府、千原台、専大玉名にはそれぞれ140キロエースが控えており、聖地への疾走を開始している。波乱が起きる大会になるのか、それとも順当に決まるのか。



【大分】(参加48校)
2年ぶりへ戦力充実の明豊。名門・大分商が追走。

◎ 明豊
〇 大分商
△ 日本文理大付属
▲ 大分 楊志館 柳ヶ浦

2年ぶりの覇権奪回へ、明豊が戦力を充実させている。大悟坊監督からバトンを受けた和田監督が初めての夏の指揮を執る。もともと打線の力は伝統的に強いチーム。エース岡本も、昨年の山野並に安定感が増してきた。代表を狙う1番手に推していい布陣だろう。春の県大会で優勝した大分商は、エース小野にかかる負担が大きいのが、夏本命に推せない要因。しかしまとまった好チームで、総力を結集して14年ぶりの夏を手繰り寄せたい。秋春ともに4強に進出した日本文理大付属は、安定した戦いぶりができるのが特徴。しかしそこからの殻が破れていないのもまた事実。夏一気にスパークすることができるか。大分は悲願の初出場に向けて戦力アップが著しい。県内の強豪に負けないだけのパワーがついてきた印象だ。楊志館、柳ヶ浦といった”いつも名前が上がる”強豪に夏の聖地は訪れるのか。



【宮崎】(参加50校)
宮崎日大・武田。宮崎商・吉田。剛腕のライバル対決に割って入るのは?

◎ 延岡学園
〇 宮崎日大 宮崎商
△ 日南学園
▲ 都城泉ヶ丘 

今年の宮崎大会の注目は、全国的にも注目されている宮崎日大・武田と宮崎商・吉田の剛腕対決だろう。近年著しいレベルアップで、毎年のように好投手が出現する大会だが、3年前の宮崎商・赤川、日南学園・中崎/有馬というキラ星が戦った夏を思い起こさせるような夏になりそうだ。特に宮崎日大・武田の注目度はMAX。ドラ1間違いなしと言われるこの右腕に、県内の各校がどこまで食い下がっていけるかが注目だ。しかし本命には、昨夏から秋、春と県大会3連覇を成し遂げている延岡学園が上がる。昨年を経験する4番・浜田はどんな投手でも打ち砕くと自信満々。昨夏の再現を狙っている。もちろん名門・日南学園も忘れるわけにはいかない。今年もエース古市はドラフト候補。圧倒的な素材の良さで勝負するチームだけに、勢いに乗ると手が付けられない。面白いのは春準優勝を飾った都城泉ヶ丘。21世紀枠で出場した4年前の選抜に続いて、今年は自ら甲子園切符をもぎ取りたい。それだけの力は十分に備わっている。



【鹿児島】(参加85校)

鹿児島実が見据えるのは真紅の大旗。波乱演出したい、樟南のエース戸田。

◎ 鹿児島実
〇 樟南
△ 神村学園
▲ 鹿児島工 鹿屋中央

圧倒的な戦力を誇る鹿児島実が、すんなりと代表の座を射止めそうな大会である。鹿実の強みは、投手戦にも打撃戦にも柔軟に対応できること。エース野田と選抜帰りの春に急成長を遂げた徳永の2枚看板は、まさに難攻不落。全国屈指の投手陣だ。そしてそれを支える打撃陣も、平山をトップに豊住、揚村、浜田らタレントぞろい。守備も鍛えられており、全くスキというものがない戦力だ。その鹿実を追っていく1番手は、やはり長年のライバル、樟南だろう。エースの戸田は140キロ左腕で入学時から期待されていたが、ここまで今一つ実績を残せていない。最後の夏を迎えて、本人の意識がどう変わってきたのかに注目。打線の破壊力はどうしても鹿実に一歩リードされているだけに、ライバル対決を制すには戸田の大活躍が不可欠だ。神村学園も、春の県大会を制して上昇気流に乗る。そしてNHK旗ではライバル・鹿実に一矢を報いた。なんとしても夏はその再現を狙いたいところ。高い機動力は鹿実にはないチームの特徴だ。3強対決が濃厚な大会だが、鹿児島工、鹿屋中央にもチャンスが広がる。



【沖縄】(参加63校)

興南旋風のポスト年。沖縄尚学が安定感でトップに躍り出た。

◎ 沖縄尚学
〇 糸満
△ 興南
▲ 八重山 中部商 

興南旋風に沸いた昨年から1年。各校が『今年はチャンス』とみており、混沌とした大会になりそうだ。夏連覇を狙う興南は、いま一つ底上げができていない感じだが、夏に向けて何かひとつキッカケがつかめれば一気の浮上もあり得る。高良、有銘など個々に優れた選手も控えており、戦う姿勢は十分だ。その興南よりも安定感では上と言われるのが沖縄尚学。打線中心の伝統は現チームにも息づいており、チャンスと見るやたたみかける打線の迫力は一級品。あとは投手陣が踏ん張りきれれば、代表の座もグッと近づく。春優勝を飾った糸満は、”超俊足”の神里、宮城を中心にスピード&チャージの多彩な攻撃が持ち味。昨夏も決勝までコマを進めており、悲願達成への地ならしは終わった。あとは結果を出すだけだ。八重山のエース・花城は沖縄球児らしいバネから150キロ近い速球を投げ込むプロ注目の選手。バックのサポートさえあれば、じゅうぶんに上位校に伍していけるだけの力を持っている。復活を期す沖縄水産は今年もまた厳しい戦いが予想される。中部商にも個々の好選手がおり、展開がはまれば甲子園への道も開ける。期待の高かった八重山商工は、すでに2回戦で敗れ去り、舞台を降りた。




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