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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第98回全国高校野球選手権大会 第5日 継投は難しい!

2016年08月12日 | 高校野球

≪第98回全国高校野球選手権大会≫ ~甲子園~

【第5日】

第1試合 日南学園(宮崎) 7-1 八王子(西東京)
第2試合 富山第一(富山) 1×-0 中 越(新潟)

~2回戦~
第3試合 嘉手納 (沖縄) 10-3 前橋育英(群馬)


第5日を迎えた甲子園。
『山の日』の祝日だったこともあり、
この日もたくさんのファンが球場に詰めかけました。

そんな中での3試合。
この日はくしくも、
3試合ともに試合のポイントは”継投”。
ピッチャーのつなぎが明暗を分けた1日でした。


第1試合は、
悲願の初出場を決めた八王子が日南学園と対戦。

初出場の八王子は、
OBをはじめとする大応援団が1塁側のアルプススタンドを埋め尽くして、
声を限りに大声援を送りました。

そんな中での立ち上がり。
先発したエース左腕・早乙女は、
”左偏重”ともいえるぐらいずらりと並ぶ日南学園の左打線に対して、
スイスイといつものようなピッチングを展開。

持っている実力的には日南学園に劣るとされる八王子にとっては、
4回までは理想的な展開になりました。

しかし5回に日南学園に先制されますが、
無死1・3塁からダブルプレーの間に1点取られたというものだっただけに、
『さほどダメージはないのではないか?』
と思っていました。

だが監督の試合後のコメントでは、
チームにはこの1点が重くのしかかったようです。

まだ十分に余力を残していた早乙女をスパッと代えたベンチの采配、
この日は完全に裏目に出ました。

『右腕本格派』
に代わったとたん、
日南学園の打線は『待ってました』とばかり生き生きとしだし、
逆に思ったような投球ができない2番手の米原はまさにマウンド上でアップアップ。

6・7回に日南学園の一気の攻めに飲み込まれ、
そこで試合は決まりました。

『地方予選と同じ戦い方だった』
と言う監督さんでしたが、
この日は残念な結果になりました。

投打にやや力の違いも感じましたし、
日南学園はこの夏、
本当に仕上がりよく甲子園に入ってきました。

3年前に延岡学園が”無印”から見事に決勝まで駆け上がれましたが、
同じ宮崎県勢として悲願の優勝まで駆け上がっていけるでしょうか?


第2試合は、
隣県対決が見事な投手戦となりました。

特に中越のエース、今村は何と9回1死までノーヒットノーランという見事なピッチング。
しかしその9回1死から初めてのヒットを打たれると、
1死2塁から連打となるさよならヒットを浴び、
わずか被安打2で悔しいサヨナラ負けとなってしまいました。

中越は県大会では継投で勝ち進んできたチームですが、
この今村の素晴らしいピッチングでは、
代えることはできなかったでしょう。

しかしながら、
7回、8回あたりから明らかに疲れが出てきている感じで、
四球も出し、アップアップの状態になっていたことは確かです。
本当に継投のタイミングというのは難しい。

勝った富山第一は、
同じく継投で勝ち抜いてきたチームですが、
先発し好投していた中津原を、
7回頭からスパッと2番手の森につなぎ、
見事に中越打線に攻撃の暇を与えませんでした。

こちらは継投がズバリと決まり、
こういったときは試合後「見事な采配」と形容されますね。


第3試合は、
140キロを投げる本格派投手を4枚そろえる前橋育英でしたが、
リードした7回にエース佐藤がちょっとしたほころびを見せ、
そこを嘉手納打線に一気に飲み込まれるという信じられない展開。

逆転されてから継投を行いましたが時すでに遅し。

先発佐藤と同じタイプの、
『球速はあるが素直な球筋』の2番手吉沢が、
球場の雰囲気に飲み込まれて変化球がただの1球もストライクに入らない状態に陥り炎上。

速球、速球を素直に続ける吉沢のストレートに狙いを絞った嘉手納打線が、
これでもか、これでもかと鋭い当たりを連発して、
連打の嵐。

ど迫力の攻撃を見せて、
この回8点を挙げて一気に試合を決めてしまいました。

ワタシもこの攻撃、
あっけにとられてみていました。

そして、
『野球は本当に怖い』
を再度実感しました。

前橋育英は、
佐藤、吉沢、皆川と出てくるピッチャーがみな同じタイプの右腕本格派で、
皆同じように変化球が全く入らない状況に陥り、
同じような投球で、
見入られたように入ってくるストレートをことごとく痛打されました。

一人左腕の変化球投手あたりが投手陣にいれば、
展開も変わっていたかもしれないですね。

なんだか考えさせられる試合でした。

そして痛かったのは、
5回の攻撃。

2死1塁で4番小川が左中間真っ二つの”タイムリー”を放つも、
その小川が3塁を欲張ってタッチアウト。

そして走者が本塁を駆け抜ける寸前だったため、
”入っているはず”の走者の生還は認められず、
4-1になるはずが3-1のまま。

ここが試合の分岐点でした。

3点差で後半ならば、
7回の守備の乱れも、
投手の制球の乱れもなかったのではないかと思います。

試合のアヤですね。

それにしても嘉手納の鋭い攻撃、
素晴らしいですね。

エース仲地はややスタミナが心配かなと思いましたが、
9回に投げた仲井間がしっかりと抑えることができれば、
ひょっとしたら……という楽しみがあるチームかもしれません。

あの波状攻撃、
すごい迫力です。


ということで、
昨日は継投が明暗を分けた1日となりました。

さて、
いよいよ今日からは本格的に2回戦の開始。

ベスト32の戦いとなります。

1日1日、
絞られていく『熱い戦い』に過酷さがぐっと増してきます。

オリンピックも本当に面白くなってきたし、
本当に寝る暇がないよ!


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