大相撲夏場所 充実の関脇4人衆、大関かと勘違いしちゃった！

大相撲夏場所が、
日曜日に初日を迎えました。

歓声も通常に戻ったこの大相撲。
大人気のようで、
場所前にもう、全日程のすべてのチケットが売り切れたとのこと。

最近ではコロナ前でもそんなことはなくって、
なんだか大相撲のチケットが”プラチナチケット”だった、
90年代の若貴ブームのころのようですね。


さて、そんな夏場所。

幕内では、
高安、若隆景が休場で、
逸ノ城が引退。

3人が欠けるという事になってはいますが、
4場所休場した横綱・照ノ富士が復帰。
やっぱり横綱土俵入りがあるとないとじゃ、
土俵の締まり方が大きく違います。

そして結びの一番に横綱が登場するというのは、
当たり前の話ではあるんですけど、
いいものですね。


場所前の話題は、
まずは横綱・照ノ富士の状態がどうなのかという事。

横綱で半年以上休場を続けての復帰というと、
ワタシが思い浮かぶのは貴乃花と稀勢の里。

両者ともに土俵上で大けがを負い、
復帰してきたものの相撲は戻らず、
すぐに引退・・・・・という事になってしまいました。

どうか照ノ富士には、
同じ轍は踏んでほしくない。。。。。。
それがワタシの強い願いです。

そう思ってはらはらしながら見ていると、
初日、元大関の正代と対戦して、
押し込まれながらも土俵際、余裕ですくい投げを決め大きな一勝をもぎ取りました。

そして昨日の2日目、
これも相手とすれば嫌な阿炎との相撲。

しかしここでも、
しっかり踏み込んで突き落とし。

キッチリと2連勝で立ち上がって、
ハラハラを安堵に変えてくれました。
照ノ富士、行けそうですね。
優勝もあるかも。。。。。。


カド番の大関、貴景勝はちょっと心配な取り口で1勝1敗。
初日も勝った後足を痛そうにしていましたし、
昨日は後輩の小結・琴ノ若にがっちり組み止められて、
余裕で寄り切られました。

最後までヒザが持てば、
何とか勝ち越してくれそうではありますが、
心配は尽きません。


さて、
そんな「心配な横綱・大関」をしり目に、
元気なのが4人そろった関脇勢。

今まさにアップトレンドの力士ばかりの4人。
まさに「未来の角界を担う4人衆」と言っていいと思います。

まずは先場所優勝の霧馬山。

今場所二けたの星をあげればめでたく大関昇進が決まる状況です。
その序盤戦は、
初日イヤな相手である翠富士、2日目業師の遠藤、
その二人に対してどっしりとしたまさに「大関相撲」を見せて連勝。

霧馬山については、
まず間違いなく今場所後に昇進できると思います。
それだけ実力がついてきています。
あわよくば連覇も・・・・・なんて事すら考えさせてくれる充実感がありますね。


先場所決定戦で敗れた大栄翔。
先場所は小結で12勝、先々場所は前頭筆頭で10勝です。
直近2場所で22勝ですから、
今場所12勝ぐらいしたら、
一気に大関昇進・・・・・・という目もあると思いますけど、どうでしょうか。

前頭筆頭の星は起点にはしない・・・・とか、
その前に3場所連続で負け越している印象が悪い・・・とか、
とかく「負の側面」ばかりを言う人もいますが、
しっかりとした相撲を取るこの大栄翔も、
立派な大関候補であることは疑いようがありませんね。

今場所は初日錦富士、2日目宇良と、
うるさい相手に対してしっかりと踏み込めていて連勝。
先場所並みの馬力を出せれば、
二けたは軽くいけそうな感じですから、
このまま一気に電車道・・・・・・で決めてほしいです。

そしてこの数場所で、
一気に大関候補に浮上してきたのが若元春。

弟の若隆景が、
ずっと「次の大関候補」と言われ、
優勝も経験していましたが、
その若隆景の負傷休場にとって代わって、
兄の若元春がグイグイと出張ってきました。

もともと持っているポテンシャルは弟以上と言われていたこの若元春。
「いつ本気になってくれるか」
なんて周りはやきもきしていたようですが、
ようやく弟に追いつき、そして超えていこうとしています。

この若元春、
最近の力士には珍しい正統派の四つ相撲。
上手を握ると強さを発揮します。

課題と言われていた立ち合いも、
先場所あたりから長足の進歩がみられ、
本当に「次代の大関」として、
昇進に絡んできそうな気配です。

先場所、先々場所ともに小結で、
先場所11勝、先々場所9勝と直近成績は20勝。

もし今場所優勝に絡んで13勝だの12勝を挙げると、
一気に大関昇進の声も聞こえてきます。
そうでなくとも、
今場所二けたの勝利をあげれば、
来場所は晴れて「大関昇進場所」になることは間違いありません。


そして。。。。

誰に聞いても「次の大関」と言われているのが豊昇龍。

その安定した取り口と体の柔らかさ、
運動能力の高さに気持ちの強さ。
どこを切っても「大関候補」であることは間違いありません。

先々場所に足を痛めて途中休場がありながら勝ち越し。
その勝負根性、
見上げたものです。

しかしその先々場所の8勝があったので、
先場所は二けた勝ってはいるものの、
今場所は「大関昇進場所」とはなってはいません。

しかし同じ関脇の3人に対する対抗心は、
そりゃあ強いと思いますよ。
直接対決は、
ホント楽しみです。

今場所二けた以上、
出来れば12か13勝って、
来場所軽く上がれるようなところまで、
持っていきたいところですね。


その4人の若武者たち。

まさに今が旬で、
しかも大きな目標が目の前にぶら下がっていますから、
気持ちも入ったいい相撲を取っています。

ひとりだけに注目が集まることもないので、
いい相乗効果も、
出ているやに感じられます。


彼らの相撲を見ていて、
昨日のＮＨＫの実況、あの吉田さんが、
思わず「4人の大関が・・・・・・」なんて先走って（間違えて）いましたが、
そう呼びたくなるほどの充実ぶりに見えました。

まあ、
今は下の力士にも油断ならない面々が控えますから、
思ったように星が上がっていくのかはわかりません。

しかし。。。

い～い感じですよ、
この4人。

いっそ4人そろって、
大関に上がっていっちゃってください。

「大関昇進ラッシュ」
なんて、
気持ちがいいじゃありませんか。

しかし・・・

チャンスを逃すと、
次はなかなかめぐってきませんから、
心してそのチャンス、つかみ取っちゃってくださいね。


そしてそれを追って、
復帰した朝乃山やケガから回復する若隆景、
大器の呼び声高い北青鵬、落合、そして大の里らがグイグイ上がってくれば、
これからの大相撲、盛り上がりますよ～。

なんだか楽しみになってきたなあ、
今場所。