LP倶楽部

モノラル時代のジャズとクラシックのLPジャケット・ギャラリー

Tony Fruscella

2006-08-21 | Jazz


トランペットの詩人」などというシャレた邦題がつけられたアルバム1枚を残しているだけ(ただし何枚かの私家録音盤あり)のフラッセラは、白人のトランペッター。タイトルどおりフラッセラのプレイは、ソフトでリリカル。白人でリリカルなトーンのペッターとなると、すぐに思い浮かぶのがチェット・ベイカーだろう。ともによくうたうプレイが身上のペッターだが、ベイカーほど甘く流れないところが、フラッセラたるゆえん。こんな哀愁のあるプレイが聴けるアルバムは貴重であり、ジャズ界の“知られざる秘宝”として、愛好家からの評価も高い。だが、決してマニアックな内容のアルバムではないので、マイルスぐらいしか聴いたことのない若いヒトにも、是非ともオススメしたい1枚だ。ジャケットもご覧の通り邦題まんまのムードあるもの。


Dave Burns

2006-07-27 | Jazz


幻のトランペッター、デイヴ・バーンズが1962年にリリースした初リーダー・アルバム。オリジナル・ヴァンガード盤は、かなりレア。リー・モーガンあたりに迫る力強いブローが小気味よい。ベテランのケニー・バロン(Piano)等、参加ミュージシャンも充実。ペット・ファンにとっては、隠れた名盤といえるだろう。

ブルー・ノート盤を例に出すまでもなく、ジャズには優れたアーティスト写真を採用したジャケットが多い。本作も光と影を意識した素晴らしいポートレイトとアーティスト名だけのシンプルなレイアウトがジャズ臭漂う!?


Tatum-Eldridge-Stoller-Simons Quartet

2006-07-25 | Jazz


“神様”テイタム参加の珍しいワンホーン・カルテット唯一のアルバム。もちろん神様の驚異的なピアノ・テクニックを拝聴するのもいいが、ここではエルドリッジの参加もあり、よりリラックスした演奏を楽しめる。テイタム教の方から見れば駄作なのだろうが、ぼくは後期のくつろいだお気楽セッション・アルバムの方をむしろ好む。Verve盤のオシャレなイラスト・シリーズは、どれも秀逸!