LP倶楽部

モノラル時代のジャズとクラシックのLPジャケット・ギャラリー

Alfred Cortot / Recital

2006-08-21 | Classic


アルバムには「RICITAL」と書かれているが、コンサート録音ではない。1954年ロンドンはアビーロード・スタジオ(ビートルズ!)で録られた独奏集だ。原版は仏Pathe Marconi。今となっては、音源的にSP盤以上に入手困難なアルバムだ。77歳、晩年の録音ということもあり、枯れた調べのよさ(笑)がわかる方でないとお奨めできないが、新星堂がCD化しているので、興味ある方はどうぞ。例えばユンディ・リと続けて聴くと、ショパンが別の曲に聴こえてしまう…。ジャケットには珍しくコルトー自身が登場している。これは音源以上に貴重かも。


Camilla Wicks / Sibelius

2006-08-21 | Classic

シベリウス/ヴァイオリン・コンチェルトの名演のひとつとしてよく取り上げられるアルバムであり、カーミラ・ヴィックスは、この1枚でのみ知られる女流ヴァイオリニスト。彼女の伸びのある艶やかなヴァイオリンは、一度聴くと忘れられない。残された録音が意外に少ない(とはいえ、ベートーヴェン、チャイコフスキー等は聴ける)のは残念だが、そのことがヴィックスを幻のヴァイオリニストたらしめていることも確か。個人的にはヌヴー盤と並ぶシベリウスの愛聴盤でもある。50~60年代独特の味のある絵柄が感じの良いジャケは、なぜか後期にはグリーンの色調に変更されている。

Grumiaux / Haskil : Beethoven

2006-08-21 | Classic


ハスキルPiano)とグルミオーViolin)の歴史的名盤。優雅で気品のあるベートーヴェンだ。ジャケットもレタリングのセンスのよさを活かしたシンプルだが、演奏同様気品のあるもの。グレー、ピンク、パープルと、配色の妙はお見事の一言。


Helen Airoff / Mozart

2006-07-27 | Classic

 
コレクター垂涎盤が目白押しのレーベル、REMINGTONに2枚のアルバムを残した、これまた幻の女流ヴァイオリニスト、Helen Airoff。本作ではなんとも品のよいモーツァルトが聴ける。少々細身ではあるが、麗しい音色にうっとりさせられる。もう1枚はベートーヴェンヴァイオリン・ソナタで、こちらも劣らぬ名演だと思う。ジャケットの美しいイラストは、個人的にはクラシックのBEST3に入れたいほどのお気に入り。色彩感も素晴らしく、壁にかけていつも眺めていたくなる。(なお、このジャケットは最初期盤で、後期のものはまったく違う絵柄。REMINGTONはしばしば途中でデザインを変えるので注意)


Wilhelm Furtwangler / Beethoven

2006-07-27 | Classic


Beethoven Symphony No.9 in D Minor,Op.125 "Choral"

いわずと知れたフルトヴェングラー(フルベンなどと、下品に略称してはイケマセン。ごめんなさい…)/バイロイトの名盤中の名盤。というより、ひょっとしたら、クラシックのアルバム人気投票をやったら、これがNo.1に選ばれるのでは? この“第九”は、とにかく神がかり的な演奏だ。聴くたびに感動で冷や汗が出る!? 日本盤の解説にも「彼のあと、彼に及ぶ指揮者が何人も現われていない」「伝説的な偉大さを持っていた」とあるが、同感デス 。毎年、大晦日はこのアルバムを拝聴しながら年を越す。これ、当然の儀式。

さて、東芝EMIから発売された紙ジャケCDがそうであるように、初出時代のオリジナル・ジャケットは、アメリカ・エンジェル盤のデザインに合わせたものであった。このユニークなレタリング文字中心のデザインも悪くないが、やはり英国オリジナル盤の黄色地にWilliam Blakeの「 Ancient of Days(1794) 」が配されたジャケットの方が、第九の格調高さにはふさわしい気がする。名盤でありながら、意外に目にする機会の少ないオリジナル・ジャケット、ごゆるりとご鑑賞のほどを。


Vladimir Horowitz / Pictures at an Exhibition

2006-07-25 | Classic


1951年のカーネギーホール・ライヴ盤が有名だが、こちらは1947年スタジオ録音の「展覧会の絵」(ムソルグスキー)オリジナル盤。豪快かつ完璧なテクニック。呆れるほど凄い演奏だ。この心に響く圧倒的なピアニズムは、ホロヴィッツが単なるヴィルトゥオーソだけの人でないことの証。ELPでしか聴いたことのない若い方も、是非一度聴いておこう! パステルな色使いと、品のよいイラストとの組み合わせがハイ・センスな一枚。


Michele Auclair / Kreisler Encores

2006-07-25 | Classic


ジネット・ヌヴーの後継者ともいわれた仏の女性ヴァイオリニスト、オークレールの超秘蔵盤(幻のREMINGTON!)。若くして引退してしまったオークレールであるが、熱狂的ファン(ワタシもです。ハイ)を多く持つ。本アルバムでのクライスラーは、同レーベルの「ブルッフVコン」と並ぶ知られざる名演。艶やかな弦の響きがたまらない。彼女は教授として来日したこともある。残念ながら、昨年亡くなられたとか…。ピンクを基調としたかわいらしいイラストと、ベスト・マッチングなレタリングがお見事!