ブログを立ち上げる以前は
MIKKOちゃんのHPで間借りして掲載してもらっていた記事です。
是非オススメしたいのでここに再登場でございます
いつものボケはどこへやら。
今日は本気で語らせていただきます。
*:..。o○ ○o。..:* *:..。o○ ○o。..:**:..。o○ ○o。..:**:..。o○ ○o。..:**:..。o○ ○o。..:
本書では、カシコギという魚の習性になぞられて
白血病に冒されながらも 懸命に病魔と闘う子供(タウム)と
自らを顧みずに献身的に看病しつづける父親 (チョン)の
せつないまでの愛情が描かれています。
ストーリーとしては、陳腐な内容かもしれません。
しかし、幼児虐待が相次ぎ利己的な人間が増えた現在だからこそ
本書に惹かれる人は少なくないと思います。
カシコギという魚のオスは、メスが産み捨てた稚魚を必死に育て
子が成長すると自らは死んでいくそうです。
本文中で、タウムは父親のことをカシコギパパのようだと感じています。
子供なりに父親の献身的な愛情を感じていたのでしょう。
父親の献身的な看病は続き、治療は続きます。
しかし、現実問題として、治療には莫大な お金がかかります。
もともと裕福ではなかった父親はそれでもなんとか工面しながら やってきましたが
とうとう自分の力だけではどうしようもなくなってしまいます。
骨髄移植の話が持ち上がり適合者も見つかったというのに
とうとう資金が底をついてしまいます。
彼は最後の手段として、自分の腎臓を売ることでお金を工面 しようとしますが
その際の検査で自分が末期のガンで余命半年であると診断されます。
もちろん腎臓は売れません。
そこで彼は余命を片目で過ごすことを決意し、角膜を売り資金を工面することに―
*:..。o○ ○o。..:* *:..。o○ ○o。..:**:..。o○ ○o。..:**:..。o○ ○o。..:**:..。o○ ○o。..:
私は医療について全くの素人です。
しかしながら、骨髄移植に莫大な費用がかかる事は耳にしたことがあります。
それは、決して医療技術だけの問題ではないと思います。
皆さんもニュースなどで、海外で移植するために渡航する方々の話を
耳にされたことがあると思います。
● ドナーが少ないこと
●規則が厳しいこと
問題はいろいろあるのでしょう。
適合者が見つからずに
海外での移植となると渡航費もかかれば、滞在費もかかります。
昔、街頭で些少ではありますが募金をさせていただいた際に
ご家族の方に目標額を伺ったことがありますが
個人で賄うにはあまりにも莫大な金額でした。
移植に対しての、医学的・論理的な問題は未だに山積状態です。
しかし、白血病だけでなく移植という選択により助かる命はもっとあるはずです。
本書を通じて心豊かな人が増えると共に
移植について考える人がもっと増え ゆくゆくは助かる命が増えればいいなぁと思います。
今現在、この物語のタウムと同様に病と闘い続ける人々が
一刻も早く闘病生活を終え、その未来が明るく豊かであることを願ってやみません。
あなたが空しく生きた今日は
昨日死んでいった者があれほど生きたいと願った明日(カシコギより)
失敗をおそれ、空しい時を過ごすのなら
最初から転んで泣くくらいの覚悟をもって
毎日を自分なりに生きていきたい。
私には、転んでも立ち上がれる明日があるのだから