ソーシャルサポートと、う蝕の地域格差の関連のマルチレベル分析を用いた研究
研究課題番号:20791633
代表者2008年度~2009年度
相田 潤
研究者番号:80463777
東北大・歯学研究科(研究院)・助教
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この研究課題のドキュメント
2008年 採択課題研究実績報告書
2009年 採択課題
研究課題基本情報(最新年度)
研究期間2008年度~2009年度
研究分野社会系歯学
審査区分
研究種目若手研究(B)
研究機関東北大学
配分額総額:4160千円2009年度:1950千円 (直接経費:1500千円, 間接経費:450千円)2008年度:2210千円 (直接経費:1700千円, 間接経費:510千円)研究概要(最新報告)
健康の格差と、それに影響をする社会的決定要因の重要性が注目を集めている。本研究では、社会的決定要因の内、ソーシャルサポートに焦点を絞り、社会的支援や社会的ネットワークと、乳幼児う蝕の関連を調べた。平成20年4月から6月にかけて、う蝕経験とソーシャルサポートに関する質問紙の作成を実施した。平成20年7月から平成21年2月にかけて、1歳6ヶ月健診、2歳6ヶ月健診、3歳6ヶ月健診受診者1139名より質問紙の回答と歯科健診結果を得た。う蝕経験を有す者は、1歳6ヶ月健診受診者366人中8人(2.2%)、2歳6ヶ月健診受診者365人中40人(11.0%)、3歳6ヶ月健診受診者408人中130人(31.9%)であった。 3歳児のう蝕経験とソーシャルサポート変数の関連を検討したところ、子育て支援センター利用者で少ない傾向(p=0.065)、習い事をしていると少ない傾向(p=0.084)、祖父母やいとこが育児を手伝っていると多い傾向(p=0.095)であったが、有意ではなかった。一方、ソーシャルネットワークの変数は、「養育者が仕事をしている」、「町内会や婦人会や子ども会の活動をしている」で、活動をしているほどう蝕経験が有意(p<0.05)に多かった。社会経済状態、性別、保健行動(歯みがき開始時期、歯磨剤利用開始時期、授乳、間食開始時期、間食頻度)、出生順位を調整したロジスティック回帰分析において、「養育者が仕事をしている」と1.72倍(95%CI=1.04-2.85)う蝕経験を有するオッズ比が有意に高かった。これらの探索的解析の結果は、育児を取り巻く家庭・社会環境の乳幼児う蝕への影響を示唆するものであり、どのような家庭・社会環境がよりう蝕に影響をするのか、どういった環境におかれた人々に特に支援介入が必要なのかといったことを解明するために意義がある。
このページのURI
http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/20791633
研究課題番号:20791633
代表者2008年度~2009年度
相田 潤
研究者番号:80463777
東北大・歯学研究科(研究院)・助教
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2008年 採択課題研究実績報告書
2009年 採択課題
研究課題基本情報(最新年度)
研究期間2008年度~2009年度
研究分野社会系歯学
審査区分
研究種目若手研究(B)
研究機関東北大学
配分額総額:4160千円2009年度:1950千円 (直接経費:1500千円, 間接経費:450千円)2008年度:2210千円 (直接経費:1700千円, 間接経費:510千円)研究概要(最新報告)
健康の格差と、それに影響をする社会的決定要因の重要性が注目を集めている。本研究では、社会的決定要因の内、ソーシャルサポートに焦点を絞り、社会的支援や社会的ネットワークと、乳幼児う蝕の関連を調べた。平成20年4月から6月にかけて、う蝕経験とソーシャルサポートに関する質問紙の作成を実施した。平成20年7月から平成21年2月にかけて、1歳6ヶ月健診、2歳6ヶ月健診、3歳6ヶ月健診受診者1139名より質問紙の回答と歯科健診結果を得た。う蝕経験を有す者は、1歳6ヶ月健診受診者366人中8人(2.2%)、2歳6ヶ月健診受診者365人中40人(11.0%)、3歳6ヶ月健診受診者408人中130人(31.9%)であった。 3歳児のう蝕経験とソーシャルサポート変数の関連を検討したところ、子育て支援センター利用者で少ない傾向(p=0.065)、習い事をしていると少ない傾向(p=0.084)、祖父母やいとこが育児を手伝っていると多い傾向(p=0.095)であったが、有意ではなかった。一方、ソーシャルネットワークの変数は、「養育者が仕事をしている」、「町内会や婦人会や子ども会の活動をしている」で、活動をしているほどう蝕経験が有意(p<0.05)に多かった。社会経済状態、性別、保健行動(歯みがき開始時期、歯磨剤利用開始時期、授乳、間食開始時期、間食頻度)、出生順位を調整したロジスティック回帰分析において、「養育者が仕事をしている」と1.72倍(95%CI=1.04-2.85)う蝕経験を有するオッズ比が有意に高かった。これらの探索的解析の結果は、育児を取り巻く家庭・社会環境の乳幼児う蝕への影響を示唆するものであり、どのような家庭・社会環境がよりう蝕に影響をするのか、どういった環境におかれた人々に特に支援介入が必要なのかといったことを解明するために意義がある。
このページのURI
http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/20791633