日本歯技』2015年12月号巻頭言
若者と共に輝く組織に
歯科技工士会会員は自らの技術の研鑽に励みながら、その技術をもって医療関係従事者として社会に貢献し、日々の生計を立てつつ、会費を支払い組織運営のための経費を負担しています。個人で解決できないことも、組織で取り組むことで可能として行きたいという、会員一人ひとりの強い想いが歯科技工士会には結集しています。
この夏に行った「2015歯科技工士実態調査」の調査結果については近々公表予定ですが、歯科技工を続ける上で問題となっていることも、歯科技工士自身が当事者意識を持って解決しなければ我が国の歯科医療を持続発展させる上で大きな障害になるものと思います。しかし、当事者が問題と思っていることも、現代社会では利害が複雑に絡み合うこともあって、他者との協議なしには解決には至りません。解決に何より大切なのは国民の理解と支持です。歯科技工士の問題を今まで以上に社会に知ってもらうために、積極的に情報発信を行い、国民に関心を持ってもらうことが重要です。
歯科医療を支える歯科技工士の教育の充実や、歯科技工の環境整備に資する法律や政策を整備し、業界を今より良い環境にして次世代に引き継ぐため、公益社団法人日本歯科技工会は、関係団体や行政との交渉窓口となる重要な役割を果たしています。そのために、組織率を上げ存在感と発言力を高めるために地域組織と共に入会促進に取り組んでいます。
懸案を解決するためには、歯科技工士一人ひとりが参加して自らの職域を支えるという高い見識を持っていただかなければなりません。
若い会員諸君は、同年代の方に声をかけましょう!
学生諸君は、歯科技工士になったら入会しましょう!
先達の築いた現在の組織に新たな人が加わり、共に工夫を重ねてこそ、これからの時代を開いて行けます。
歯科技工士は国民の健康増進に寄与する、やりがいのある職業です。日本歯科技工士会は、若い皆さんを応援しています。輝く未来のために歯科技工士会に参集してください。