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歯科技工士・岩澤 毅

国民の願いに反する「補綴」はずし発言に抗議します

2008年09月25日 | 基本・参考
2008年9月25日

国民の願いに反する「補綴」はずし発言に抗議します

「保険でよい歯を」東京連絡会

世話人代表 川壁 正

        矢野正明

 私たち「保険でよい歯を」東京連絡会は、「口こそ健康の入り口」であるとして、15年間にわたって、「保険でよい入れ歯を」そして「保険でよい歯を」の運動をすすめてきた団体です。

 先日、日本歯科医学会長の江藤一洋氏が「補綴」を健康保険の給付からはずす提案をしたと報道されました。

 補綴は失った歯を回復する歯科医療にとって欠くことのできない治療です。これを保険給付からはずし自費にするということは、健康保険でより良い歯科医療を実現してほしいという国民の願いに反します。絶対に行うべきではありません。

 9日発表された国民生活基礎調査では、57.2%の人が「生活が苦しい」と回答しています。また、国民健康保険では保険料の滞納世帯は470万世帯にも広がっています。多くの国民は自費治療の負担に耐えられる状態ではありません。

 保険給付から補綴治療をはずせば、食べることが出来ないまま放置せざるを得ない患者が増え、国民の口の健康状態が悪くなることは明らかです。

 厚労省の調査でも「保険の範囲をひろげてほしい」という要求が上位です。国民は保険のきく範囲を広げてほしいと願っています。この願いに反する提案は、歯科界に対する国民の信頼を失うことにつながります。歯科医院経営の活路を見いだすのであれば、保険の給付範囲を広げること、診療報酬を改善することを国民とともに目指すべきだと考えます。

 日本歯科医学会は、「歯科医学を振興することによって歯科医療を向上し、国民および人類の福祉に貢献することをもって目的とする」団体です。国民の福祉に反するような江藤会長の発言に強く抗議します。

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