みなみけの開幕②

いよいよ９回だ。試合は６－３で広島３点リードのまま。

夏奈「さぁ、あと１回。これで勝つぞ！」
巨人のマウンドには藤田宗一が上がった。かつてはロッテの左の中継ぎエースだった。

しかし先頭の石原の打球、あわやホームラン。夏奈はファールの宣告にため息をついた。
千秋「これは空調のせいじゃないからな」
夏奈は千秋に抗議する。
夏奈「そ、そんな」
千秋「ドームランなんてないからな、馬鹿野郎」

そして代打に緒方孝市が登場、夏奈もスタンドにいる気分で盛り上がる。
夏奈「待ってました！」
しかし初球打ちはセンターフライに終わった。

その裏、広島は当然永川勝浩を送り込む。
夏奈「これで決まりだな」
春香「何言うのよ、夏奈」
千秋「そうだ、巨人をなめるな」
まず阿部慎之介をファーストゴロに打ち取り、藤田の代打に谷佳知が登場。
春香「谷さん」
千秋「彼はイチロー、田口とオリックス黄金時代を築いたんだ。甘く見るなよ」
千秋の言うとおり、谷はセンター前へふわりとしたヒットを打つ。
春香「これで面白くなったわね」
千秋「いや、まだ３点差だ。満塁にならないと」
永川がおかしい。夏奈は必死で永川に声援を送る。
夏奈「強気だぞ、強気で行け！」
そして脇谷良太のバットが空回り。それを見た夏奈は大喜び。
夏奈「やった！あと一人」
しかし千秋は冷静だ。
千秋「いくらあと一人だからって」
そのとき、亀井義行が初球を打ち上げてしまった。
春香は悲鳴を上げる。夏奈は両手を上げてガッツポーズ。
夏奈「やった、やった」
それを見た千秋は夏奈にこう言う。
千秋「今日勝ったからと言っていい気になるな、馬鹿野郎」
春香「そうよ、最後まで何があるかわからないわよ」
夏奈はそれを聞いていじけていた。
千秋「あ、すまなかったね。今年こそはやってくれそうだよ」
春香「でも去年も巨人は神宮で３連敗してるのに優勝したもんね」
千秋「そうでしたね、春香姉さま」

さて、他会場はと言うと・・・
阪神 5-2 ヤクルト
中日 4-1 横浜
ソフトバンク 8-0 オリックス
日本ハム 1-3 楽天

そしてまだロッテ2-4西武(６回)が続いていた。そのためすぐに文化放送の音声を受信することにしたが、それは別の話。