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爆笑!わんぱくカーニバル

スティングとマッキーは大慈寺町にある小学校の校庭でサッカーをする子供たちに出会った。
「いいねぇ」
「あたしなんて昔はあんなだったわよ。五十公野(いじみの)で遊んでたらパパに怒られたこともあるもん」
「そっか、五十公野ねぇ…」

そこへマッキーを知る友人がやってくる。
「小川さん」
「牧村のお嬢さん」
小川と言う中年男性だった。小川はマッキーの父と入魂の仲であった。
「おや、サッカーですか。昔わたしも新潟イレブンでやってましてね」
「新潟イレブン、懐かしいですね」
ちなみに史実の新潟イレブンと言うのは現在のアルビレックス新潟である。
「お嬢さん、その方は」
スティングは名刺を小川に差し出した。
「あ、申し遅れました。わたくしフリーライターをしております原俊彦と申します」
「これはどうも。わたしは小川勝、現在米山興産の東北支店長です」
「米山興産と言うことは、小学生の体育用具とかですか」
「はい」
そして小川は学校の体育の先生と話をするといって去った。

清水町にあるマンションの一室でマッキーは無謀にもブルマを穿こうとしていた。
「お姉ちゃんのだけど、まいっか」
そこにショパンがウイングを連れて帰ってきた。
「あ~っ!!」
もうショパンは自分のブルマをマッキーが穿いているのに驚きを隠せなかった。マッキーはショパンに侘び、普通のジーパンに着替えた。
その夜のことだ。小川は携帯電話を受けていた。
「小川さんですね。ちょっと話があります」
「あ、あなたですか」
電話の相手は小川に色々と注文をつけたようで、小川はたびたび断ったじゃないかと言った。

翌朝、市内の小学校で子供が消えると言う事件が相次いだ。市教育委員会は緊急会見を開いた。そしてゴッドこと盛岡学園理事長の大谷正治も会見後の対策会議に参加した。そこにはスティングもいた。
「実はこの相次ぐ失踪事件は、何らかの陰謀で起きたと考えられる。それを探って欲しいんだ」
ゴッドの命令でスティングはさっそくマッキーたちにこのことを連絡。さらにスティングは仲間たちにも連絡した。
「子供たちの誘拐事件が多発してるのは知ってるだろうけど、どうしてもその蔓延を食い止めなくちゃいけない。だから相手を知ることが大切なんだ」
「わかった」
「ザ・新選組」のバトラー、ブルー、ジャック、サムも協力することになった。

まずはマッキーが小川に会った。小川は最近盛岡でヨネブランドの体育着を売り込んでいたが、なかなか取り入ってもらえないことに頭を悩ませていた。
「まぁこっちの人たちって鈍いのよね。あたしも体育教えてるんだけどね、なかなかどうして…」
「そうか、お嬢さんも今は先生でしたね。でしたらぜひ」
「そりゃいいね」
マッキーはここでビジネスの話になり、小川に盛岡学園へ案内した。

新選組一同は盛岡市内をくまなく調べたが手がかりなし。これは盛岡市の外にアジトがあると考えたほうがいい。
「これは大掛かりな組織だろうな」
「心当たりはないか」
ジャックの問いかけにスティングは小川のことを思い出す。
「そういや小川って体育用具のセールスマンが市内の小学校に来ては自社の用具を売り込んでいたな」
「その小川って人が鍵を握っているな」
「待て」
「待ったなし」
「小川さんは牧村って先生の親友がマークしている。だからみんなは消えた子供たちの確保に専念してくれ」
そして新選組はスティングを残して県内四方八方を探し回ることになった。その頃子供たちは山の洞穴で助けを求めていた。果たして新選組は探し出すことが出来るのか。

盛岡学園に小川が来た。そこをハングタンたちが完全密着マークでサポートする。
「おたくの先生に話をしたんですが、ヨネブランドのスポーツウェアと言うのは多くの女性アスリートに支持されていまして」
「はい、そうですか」
「小中高と統一されているんですか?でしたら話が早い」
その職員室ではマッキーとディープこと深川菜月が小川と体育教諭の藤原勝己のやり取りを見ていた。それをマッキーは生徒たちに連絡。
「小川さんに怪しい動きはないわ」
「了解」
アロー、エース、ウイング、アイリが職員室から通用口までを固めていた。しかしウイングがドジを踏んでしまいあわや…というところへ用務員のパンサーこと荒木俊巳登場。
「高橋…女バスのキャプテンか。試合はともかく、学校生活でもミスすんな」
「はぁい」
その間にホワイトとカナが小川につけられた無線発信機を確認していた。

小川が盛岡学園を後にしたところでパンサーはバトラーに耳打ち。何かあったら連絡しろというのだ。
「小川が何かしないか、見てて欲しい」
「なるほど、小川が怪しいと」
「もしかしたら小川から小学生失踪事件の手がかりがつかめるはずだ」
バトラーは小川を追った。するとみたけのバス停で小川の携帯に電話が入る。さっそくバトラーは無線発信機を受信した。
「ああ、細川さん。納入の件ですがなかなか…ええ、教育長さんのご理解のほど」
「教育長?ということは教育委員会の関係者か」

ブルーはシーウェイブ急便のスタッフを動員して子供たちを捜した。シーウェイブ急便は盛岡以外にも北上と釜石に支店がある。だから広い県土もくまなく捜せるわけだ。
「誰かから連絡来ないか」
ブルーの腹心の部下、東條忍が答える。
「今のところ、まだ…」
「これだけ広い岩手県だ、まだまだ盲点はある」
もうひとりの腹心の部下、米内学がそれを聞いて考えた。
「盲点、ということは盛岡市内にも」
「そうか。だったらお前たちが調べろ。盛岡市内と言っても浅岸や玉山のほうかもしんね」
「はい」
そしてブルーはアローに電話をかけようとしたが、そこへ一本の電話が。秘書の小沢さおりが出た。
「社長、椎名さんからです」
「ヒデ?あいつは八幡平のほうを頼んでいたが」
「どうやら見つかったと言うんです」
電話の相手は椎名英俊だった。椎名は八幡平の旧松尾村のところで小学生を保護したと連絡、間違いなく失踪した子供だということで、念のため盛岡に戻ることにした。
「そうか、八幡平市の松尾か…」
そして改めてブルーはアロー、スティングに電話した。

さて、盛岡市役所で何やら怪しい謀議。教育委員会の常駐職員の細川英夫が算盤をはじいていた。
「米山興産のヨネブランドは確かにコストが低いので、学校の負担が減るのは事実ですが…」
「長年の信頼を裏切ることはできないと言うことですか」
「そりゃそうでしょ。こっちの人間は関東とは違うんです」
細川と話していたのは西野スポーツウェアの営業担当、中村利弘だ。
「中村さん、ヨネブランドに変わったところで生徒たちの機能性とか、そういうものは変わらないでしょう」
「それにヨネブランドって海外生産だから安いなんてネガティブな言われ方もされていますし」
「わかってるんだったら…」
細川は中村から金をたかり、中村は100万円を細川に手渡した。しかし中村の100万円は実は教育委員会に渡るべきお金であった。

小川が市役所にやってきた。バトラーもそれをつけて来たが、そこにスティングもいたのに気付いて驚いた。
「いったい何していたんだ」
「実は米山興産の話を聞いて、ひとつピンときたんだ。西野スポーツの体育着から米山の体育着に変わるんだから、西野スポーツからしたら面白くないだろ」
「確かに」
小川と細川の会談がはじまった。スティングとバトラーはその内容を受信、録音した。
「小川さん、盛岡学園の体育用品一式を受け持つそうじゃないですか」
「ええ」
「その件で今回の小学校への納入はなかったことにできませんか?」
細川の申し出に驚く小川だったが、教育長が明日にも決済するのでなんとか返答をということだった。
「つまり年内に決めろと言うことですか」
「そういうことです」
「いいえ、こっちとしても全国にヨネブランドの体育着を広めたく」
「そうは言いましてもね、やってるのはほとんど私立の学校じゃありませんか」
そんなやり取りを耳にしたスティングとバトラー。さらに細川は小川に最後通牒を出した。
「明日中にあきらめなければ、23人の小人の命がなくなりますよ」
その言葉に小川は涙を流した。スティングは怒りを覚えたが、そこに電話が。ブルーからの連絡で八幡平市で子供が見つかったことを知ったスティングはバトラーの車で八幡平市へ。竜が森の洞穴で22人の子供をみつけ、保護した。

小川はマッキーと偶然会った。そしてマッキーはこう言った。
「小川さん、何かあったんですか」
「いいえ、別に」
「盛岡市教育委員会の細川さんに何か言われたんでしょ」
マッキーに細川の話を指摘されると我慢できず、小川はすべてを打ち明けた。
「実は細川さんに注文を受ける話を持ちかけたんだ。でも西野スポーツの人が邪魔に入って…」
「そうだったの」
「そして、23人の小人の命がなくなると念を押してきた」
「23人の小人?まさか」
マッキーはここで小学生失踪事件も絡んだことを知った。これですべてがつながったわけだ。

スティングとバトラーはシーウェイブ急便の本社にいた。シーウェイブ急便のトラックやワゴンに誘拐された23人が乗っており、みんな母親に泣きついて再会を喜んでいた。
「よし、誘拐事件はこれで解決と。あとは犯人と細川だけか…」
その頃細川のマンションには電話がかかっていた。誘拐犯一味が細川に八幡平の一件について説明したが、細川は怒って電話を切った。
「まったく、東和会が何やってんだ」

翌朝、早く登校したウイングとホワイトはマッキーに呼び出された。
「誘拐事件の犯人と細川のつながりが知りたいの。だから…」
マッキーは二人に耳打ち。
「ええ~っ?」
「誘拐犯人は細川さんとつながってるのよ。その証拠をつかむにはこれしかないのよ」
二人は渋々承諾した。そしてウイングがおとりとなって東和会の車に乗ることに。その東和会の車をバトラーのワゴンが追った。向かった先はなんとさっきの竜が森の洞穴。そこでウイングは東和会の幹部たち数人に囲まれた。
「泣いても叫んでも誰も助けに来てくれないよ」
「いや…いや、助けて、誰か助けて!」
そこへ細川がやってきた。東和会の幹部の佐々木恒明が細川を通す。だがやってきたのは細川ではなくバトラーだった。
「残念だったな。細川さんじゃなくて」
「誰だ!」
「僕たちがここにいた少年たちを助けた」
「俺は正義の泥棒、怪盗ジョーカーだ!」
「怪盗?ふざけんな」
そして佐々木たちはザ・新選組とバトルを展開。しかしバトラーの連発銃の敵ではなかった。
「へっ、大した事ないな」
しかしウイングは男に刃を突きつけられた。そして動いたら首筋を切ると言う。
「相変わらずだな、脅し文句は」
「そんなのんきなこと言ってる場合ですか」
スティングが男と交渉する。
「なんならその娘、やってもいいんですよ。構いませんから」
そう言って男はナイフをしまい、ズボンを脱いだ。それからウイングの服を無理やり脱がせた。
「よぉし、カメラスタンバイ」
カメラはウイングが男に絡まれるシーンを写すため用意したもの。
「いいですか。東和会の皆さん」
「ただいまから全世界に発信されるこのショー、もし何か不都合がございましたら遠慮なくおっしゃってください」
「ただし」
スティングは佐々木の鼻を指先でこすった。
「このショーの前にひとつ見てもらいたいものがございます」
そして用意されたのは近所の子供たちだった。
「さぁ、この悪いお兄ちゃんたちに泥玉ぶつけようね」
子供たちは了解した。子供たちの投げる泥玉は佐々木たちに命中。佐々木たちはウイングと組員の中野のいる一段低い穴へ落ちた。
「中野、どうした。早く彼女を…」
しかしウイングはどこにもいない。そして脱出したウイングが穴の上から佐々木たちを見ていた。
「きゃっ、何見てるんですか」
バトラーとパンサーはウイングのためにレオタードを用意した。そのレオタード姿でウイングがニトロ入りのボールを投げる。
「よくも、よくもやってくれたわね!」
ニトロボールは爆発し、佐々木たちは失神した。ほどなく佐々木たちはバトラーに身柄を確保された。

細川はブルー、アロー、サムに呼び出された。西野スポーツの社員だと言うサムが大通りのバーへ連れ込み、接待ガールに扮したショパンが細川を眠らせてブルーのワゴンに運んだ。
「よし、リーダーはうまくやったと言うし、あとはこいつをハンギングだ」

細川は幼稚園のお遊戯の輪の中にいた。
「どうしてここに?」
そしてハングタンと新選組の一同が本当の幼稚園児の中で遊んでいた。
「おじさん、どうして遊ばないの?」
細川は物が言えなかった。さらに佐々木たちがボール遊びで酷い目に遭っている姿もみせられた。そこへショパンの歌声が聞こえると、細川はもううるさくてたまらない顔をした。
「どうして一緒に踊らないの?」
「そ、それは…」
すると園児たち、さらに誘拐された子供たちまで加わって細川にインクのついたボールを投げつけた。
「助けてくれ。君たちの学校に米山の体育着を納入させないよう仕向けるためだったんだ。西野スポーツの中村さんから100万円もらってるんだ」
「そうみたいですよ、先生」
そしてショパンは暗い歌を演奏して細川と佐々木たちの悪事を歌った。それを聞いた細川と佐々木はもうあっけに取られてしまい、警察が来るのをただ待つしかなかった。

12月24日、スティングとショパンは被害に遭った子供たちをはじめ、今まで新選組やハングタンの厄介になった家庭にクリスマスプレゼントを渡すことにした。
「今までみんなありがとう。これからもよろしくね」
「メリークリスマス」

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