1曲1曲が本当に楽しくて
とてもしっくりきて
体にも心にも響いて
素晴らしいライブでした。
あまりにも夢中に静かに
熱狂しました。
細かいことは忘れちゃっても
音楽を聴いてこんな気持ちになるんだなあという体験は
きっと一生忘れないと思う。
***
くじらを聴いていると
日々のいろんな気づまりというか
鎧というかそんなものが
ぽろぽろとれていって
音や言葉が直接響いてきて
細胞が気兼ねなしに喜んでいるという
そんな感覚を
もうずいぶん前から
少なくとも20年以上前から
感じていたけれど
昨日のライブはそれを超えるような
うれしさとせつなさがありました。
***
ベースの中原さんの演奏や表情が
前回よりもまたぐっと
くじらの中に入ってきて
それがとってもうれしくて
きっと杉林さんもうれしかったのでしょう。
ベース中原信雄!と
何回も讃えるように紹介していました。
ライブ後私は中原さんに何か言いたかったんだけれど
とても恥ずかしいし
なんて言ったらいいかわからなくて
もじもじと、その努力を怠りました。
たぶん、言葉にすると、
今日の演奏とびきりすてきでした、とか
ようこそ、くじらに来てくれてありがとう、とか
これからも杉林さんをよろしく、とか
そんなふわんとした感じにしかならないけれど、
杉林さんが中原さんを紹介するたびに、
自分の手からこんなに大きな拍手の音がでるんだーと
自分でおどろくほどに猛拍手を送りました。
通じたらいいのにな。
こんな気持ち。
***
中原さんと松永さんの演奏は全然違うのに
演奏中に
中原さんの後ろにぽわーと
松永さんの姿が見えた瞬間がときどきあって
初めはおどろいたけれど
そのうち、慣れた。
杉林さんの松永さんの1周忌に触れた言葉も
とても自然で、すてきでした。
さすがだ!杉林さん!
***
いつも思うのだけれど
活字とか映像とかではなくて
せっかく生身の人間が目の前で演奏してくれるんだから
こちらが受け取った気持ちを
何かの形で本人に伝えられたらいいのになあ。
HARRYのライブだったらハリーーーって叫んでみるとか。
leteのような空間だったら勇気を出せば
せめて一言自分の言葉で直接何か伝えることも
できるはずなのに
なんだかいつも
もじもじしてしまう。
たぶん、感動しました、ありがとう、って
ちゃんとお礼を言いたいだけなのだけれど。
***
昨日はせっかく杉林さんが耳を傾けてくれたのに
「ライブが楽しかったので、しょんぼりしてしまいました」
なんて、へんてこなことを言ってしまって
本当に私はまぬけです。
このまぬけは、いったいどうしたら治るのでしょう。
***
しょんぼりしたのは事実です。
あまりにも夢中であっという間に終わってしまったことや
うれしすぎてせつなくなったことや
心の鎧をとっぱらってみたら
なんだかとてもさみしい気持ちが見えてしまったことや
恋焦がれる気持ちのやり場がわからないことや
うーん
言葉にするとやっぱりまぬけだけれど
自分でも予期しなかったしょんぼりが襲ってきたのです。
できればそんな気持ちも少しだけ
伝えられたらいいのに。
なんとも。