イケメン王宮のイベント、「Love Holic」
アルバート編のスウィートエンドです
以下ネタバレ
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時間は少しさかのぼり、昨晩、アルバートの部屋のこと…―。
アルバートは薬を飲むと、ベッドに座ってしばらく俯いていた。
「アルバート、大丈夫ですか?」
私は心配してアルバートの顔を覗き込んだけれど、
そんな私の様子を見て、アルバートはため息をついた。
アルバート「…本当に、あなたは心配性ですね」
アルバート「これくらい、何ともありません」
「そうですか…」
そう聞いても、私はなんだか落ち着かないので、
紅茶を入れてアルバートの前に置いてあげた。
(でも、やっぱり心配だな……)
「無理せず、楽にしてくださいね……」
私はそう言って、アルバートの背中にそっと手を添えた。
アルバート「……」
アルバート「それなら……」
すると、アルバートはゆらりと身体を傾けて、その頭を私の肩にもたれかけた。
アルバート「なら…少し、こうしていていいですか」
アルバートは、私の肩に頭を乗せたまま、ぽつりとそう呟く。
(えっ……?)
「は、はい…」
そう返事をしたものの、
私は、思いがけないことに、胸がどきどきしてしまった。
(アルバート、酔ってるのかな…?)
(じゃなきゃ、絶対こんなこと…)
アルバートの温かさが、肩越しに伝わってきて私は身体を強ばらせてしまう。
すると、アルバートがさらに続けて呟いた。
アルバート「他人に…それも他国の騎士に肩を許すなどプリンセスとして失格です」
そっけない様子だけれど、
その言葉の内容とは裏腹に、アルバートの口調は穏やかなものだった。
そして、アルバートはこちらを見ずに更に続けた。
アルバート「…あなたは、優しすぎるんです」
アルバートはそう呟くと、
肩から少し顔を上げて、私のことをじっと見つめた。
「そうでしょうか…」
不意にそんなことを言われて、私は戸惑ってしまった。
アルバート「そうです」
アルバート「まるで、一国のプリンセスとは思えない」
アルバートはそう言ってため息をつくと、
また私の肩にもたれた。
(そう、かな……)
相変わらず、アルバートは素っ気ない口調だけれど、
その言葉にはとげがなくて、優しい重みがあった。
「でも…こんな風に、肩を貸したりとかは…」
私は少し考える。
「アルバートじゃなければ、しないですよ」
私は、隣のアルバートに向かってそう呟いた。
アルバート「……それはっ」
すると、心なしか、
肩にもたれていたアルバートの頬がさらに熱くなった。
アルバート「それは、どういう……」
アルバートは少し落ち着かない様子で、ちらりと私を見た。
「えっと……」
私は自分の胸に問いかける。
「こんな風に甘えられるの、アルバートなら嫌じゃないって意味です」
(なんでだろう、アルバートの側にいると…)
(なんとなく心が安らいで、自然に振る舞えるのは…)
私は隣のアルバートを見た。
すると、アルバートは少し顔を赤くして、私からわざと視線を逸らした。
アルバート「あ、甘えてるつもりなどありません」
アルバート「これは、頭痛がするので仕方なくこうして……」
咄嗟に言い訳するアルバートがおかしくて、私はふっと微笑んだ。
「…いいから、楽にしててください」
「ほら、顔が熱い。やっぱり酔ってるんです」
私はアルバートの頬に手をあてる。
「肩くらい、どれだけでも貸しますから…」
アルバート「………」
そして、アルバートは眉根を寄せたまま、黙って目を閉じた。
私はずっと、そのままアルバートの横顔を見つめていた…―。
アルバート「そうか……」
アルバートはソファで眠っているカレンを見て、
ようやく昨晩のことを思い出し、ひとまずほっと胸をなで下ろした。
アルバート「まったく…このプリンセスは……」
一晩自分に付き合ってくれたらしい、ソファで眠っているカレンに、
アルバートは思わず手を伸ばそうとして……。
「ん……」
(もう…朝……?)
私は差し込んでくるまぶしい朝日で目を覚ました。
(あれ、そういえば…)
(私、アルバートの部屋にいて…)
思わず部屋をきょろきょろ見渡していると、
すぐ側でアルバートがこちらを覗き込んでいた。
「…あっ」
私が驚いて身体を起こすと、アルバートは真面目な顔でこちらに一礼した。
アルバート「昨夜はありがとうございました」
アルバート「…もう、大丈夫です」
しかし、そう言うアルバートの顔は心なしかまだ赤いように見える。
「でも、お顔が赤いような…」
私がそう言うと、アルバートは慌てて頬に手を当てた。
アルバート「これは違うので、気にしないでください」
アルバートはそう言って、テーブルにあった紅茶を一気飲みした。
「…じゃあ、部屋に戻ります」
(つい眠ってしまって、思いのほか長居してしまった…)
私はドアに手をかけたけれど、去り際にふと振り返った。
「…またお話したいですね」
アルバート「…そうですか」
アルバートは素っ気なく答えるだけだったけれど、
その目は柔らかく私を見つめていた。
「では、また……」
(また…こうして会えるといいな…)
私は嬉しい気持ちで、アルバートの部屋を後にした…―。
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おわり
無課金派の私も利用しているアバターが買えたり、
ガチャが回せたり、彼目線のストーリーが買える裏ワザ!
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