「幸せの最大公倍数」って、幸せの無限大（極大）、つまり
究極の幸せってことですよね。
恋する二人に共通する幸せの最大値を言うのであれば …
「幸せの最大公約数」 ですが …
そんなことは知ったこっちゃありません。
恋する二人にとっての共通する幸せの最小値を求めるなら
ば、「幸せの最小公倍数」 ですね。
それでは、
万人にとっての 「幸せの最小公約数」 とは何でしょう
さて、翻（ひるがえ）ってみれば、
万人に共通する「おいしさ」は確かに存在するに違い
ありませんが、好き嫌いなど個人的な差異が生ずるはずの
味覚において他人の評価を気にする人の何と多いことか
いえ、何って、飲食店等の人気順位を載せたサイトを舞台
にしたやらせ（好意的かつ魅力的な意見の口コミ投稿を多数
請け負う見返りに、店から金銭をいただくという）業者の存在
が表面化した事件がありましたよね。
他に有名人がブログ等でそれとなくお店や商品を紹介する
行為（企業や店舗からの依頼を受けて金銭をもらっている）
は紛れもない広告宣伝行為のはずなのですが …
ブログの読者やツイッターのフォロワーには、おいそれとは
分からない。
憧れの人が、あの有名人が愛用しているなら … と、購入
あるいは来店してしまう人もいるでしょう
昔からよくある典型的な 「さくら」 ですね
誰もが不特定多数に情報発信できるネット時代の落とし子
的な卑怯な手法（宣伝ではないように装って宣伝すること）を
広告業界では ステルスマーケティング、当世風
に略して言えば 「ステマ」 と呼ぶらしいのです。
人気店に見せ掛けたり、価値や魅力ある商品と思わせる
行為は、ある意味でサイト利用者やツイッターのフォロワー
を騙すわけだから一種の詐欺行為ではないでしょうか
ところで、
そんな味覚と同じように 「幸せ」 にもそれぞれ個人差
があるはずなのに …
何故か人々は一様に 「お金」 に群がるのです。
それさえ手にすれば絶対的な 「幸せ」 がつかめるかの
ように錯覚させる資本主義社会が生んだ亡霊です。
ステルス（隠密）ならぬ ファントム や ゴースト
の類ですね。
もちろん、「お金」 に限らずとも万人に共通するような
「幸せ」 の定義や事象もきっと確かな存在としてあること
でしょう。
そしてそのなかのひとつに 「お金」 の存在が厳然として
あるのかもしれませんが …
ボク にも他の誰にもそれを否定することはできません。
しかし、お金持ちでも不幸な人は沢山いますし、貧乏ても
幸せな人たちは大勢います。
言わば 「お金」 は、
「幸せ」 の前提として加味されるかも知れない条件の
ひとつではあっても、その多寡にすべてがかかっているわけ
ではなく、必要条件 にも 十分条件 にも、ましてや
絶対条件 には断じてなりえない代物なのです。
敢えて言えば 「幸せの最小公約数」 でしょう
おっと、ここで唐突にも冒頭の質問に対するひとつの答えが出たようです。
「最小公約数」 とは、それぞれに共通する一番小さい約数
つまり 「１」 のことだから、万人に共通する幸せの最小値
としての「お金」の存在だけは認めざるをえないでしょう。
それは恋する二人の場合でも同様です。
「愛があれば何もいらない
」 
などと燃え上がっていても決してお腹は膨れません。
「惚れた腫れたで飯は食えない」 のです。
からっきしの ゼロ では 「幸せ」 を実感するのには
甚だ荷が重いのです
ちなみに
恋人同士に限定しなければ 「幸せの最大公約数」 とは
共通する家族の存在や人としての絆でしょう。
このあたりの件（くだり）はまったく論理的ではありませんが
微（かす）かには数学的ではあります。
仏教でいうところの「独生独死独去独来」です。
この世にひとり生まれて来ては、ひとりで死んで、この世界
から去って行きます。
http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/163.html（参照）ボク らが生まれて来たその時点では誰もが ゼロ から
出発しているのです。
大金持ちの家なのか、貧しい家なのかの違いはあっても、
裸一貫、何も持たずに（おそらく夢だけは抱えていたのかも
しれませんが … ）生まれて来たのです。
ゼロ からのスタートであれば、多かれ少なかれ現在は
プラス のはずです。
マイナス は ありえません。
たとえそれが、苦しみや悲しみといったマイナス要素でさえ
経験としての人生の糧となる価値を孕んでいるからです。
金持ちの家に生まれたら「足ることを知る」ことは
容易には適いませんが、貧しい家庭なら知る以外に手立て
がありません。
それだけでも、精神的な心の世界では大きなプラスとなる
べき アドバンテージ となるわけですが、そこにこそ
物質至上主義的社会の落とし穴が待ちうけているのです。
誰もが等しく ゼロ からのスタートのはずなのに、自分に
与えられていることの多さ少なさを他人のそれと比べ始める
からです。
その結果、「あいつは金持ちの息子だから、あれも、これも
持ってる」、それに引き換え「自分は貧しい家に生まれたから
何もない」などと悩み苦しんで嫉妬をするのです。
ゼロ からの出発ならば、現在の収支は プラス である
にもかかわらず、他者との比較においてマイナスである自分
に不平不満を覚え卑下する心根を持ってしまうのです。
妬（ねた）み、嫉（そね）み、僻（ひが）み、卑下 といった
心情は、すべて他者との比較から萌芽（ほうが）するのです。
思い出してみてください。 人にしてもらったことは山ほどあっても人にしてあげたこと
などほとんどなかった幼少時より現在の自分に至るまでの
間に父母の愛や周りの他者からの恩恵を一体どれほどに
もらってきたことでしょう。
少なく見積っても プラス の数は半端じゃないはずです。
ちょっと考えてみるだけでも分かるはずです。
心に苦しみを生み出す源は、他者との比較です。
苦しみの根っこにある元凶は、その境遇の違いを恨み呪う
ことにあるのです。
う～ん。 なんだか哲学的だなぁ～
（それを言うなら道徳的だろ）
オラ、幸せ過ぎてお尻だしちゃうぞぉ～
Ｂy 野原しんのすけ
… って、もとい、モトイ、基（もと～い） !!
他にも漢字では、元い、本居、因意、元結
とも書くようですが …
て言うか。 そんなの関係ねえ そんなの関係ねえ
そんな クレヨンしんちゃん の自由さこそが ゼロ から
出発して、他の誰とも比較することのできない独自の人生を
体現していると言えるのかもしれません。
もちろん、アナタも他の誰とも比較できないアナタが主役の
人生を歩んでいるのです。
生きていること、それ自体が大いなる可能性を秘めている
「幸せの最大公倍数」 なのかも …
[究極の幸せ] を 売る男、
その名も 透明人間５号 のたわごとでした
