GT-Rはニュルでははポルシェより速いタイムを叩きだし、価格も911GT2と比べ半分以下である。レーシングドライバー達はそれでもポルシェ等を選ぶ。ポルシェとGT-R。一体何がそれほどまでに違うのか。それはタイムだけでは判断出来ないものがある。
ポルシェとGT-Rの最大の違い。それはどれだけレーシングカーに近いか、だ。
GT-Rは電子制御の塊と言ってもいい。ポルシェも電子制御を使っているがGT-Rは四輪駆動であるためそこに電子制御の頻繁な介入は否めない。ポルシェは、RRなのでそのようなことはない。電子制御が介入するときは必ず引っかかりのようなものがある。わかりやすい例がスピードリミッターだ。180キロに達すると強制的にフューエルカットがかかる。まさに止められているという感じなのだ。
ポルシェはレーシングカーとの関係がGT-Rに比べて濃密であると言える。
限界領域での挙動はポルシェのほうがレーシングカーに近いのではないだろうか。まあ1.7tあるレースマシンなんてラリーカーしか思い浮かばないし。
やはりスポーツカー第一線を築き、モータースポーツでもグループCやルマンで活躍したポルシェならではと言える。
GT-Rは現行のスカイラインとはプラットフォームを共通していないとはいえ、高級サルーンを日産がチューンした結果GT-Rという車になったという感じがある。
偏った言い方をすると、日産が誇るサルーン、現行のスカイラインのボディデザインと内装を速そうなイメージにして新開発の4輪駆動システムとツインターボエンジンを搭載し、ニュルでタイムを出すためだけに作られたのがGT-Rである。その結果重量は増え、それでもランボルギーニガヤルドLP-640よりも制動距離が短くなった。
私はGT-Rやポルシェを実際運転したことはないが(っつーかできない)様々な情報や意見を見る限りこんな感じではないのだろうか。
ちなみに09モデルのGT-Rは3月現在まだリミッターカットが出来ていない模様。スーパースポーツと自負する日産だがこれでは本来の半分の性能も活かしきれないんじゃないか?国土交通相も頭がカタい連中だから仕方のないことだが。