下層労働者の町だった西成愛隣地区はすっかりおとなくしくなり、かつての熱量は消えた。
60年代からリーマンショックのころまで、日本の全国各地の建設現場の受け皿になっていた住民も高齢化し、生活保護者、福祉の町に様変わりしてしまった。
町の中心は、技能研修生ー実質的には低賃金の労働力にとってかわられている。
夏の日、足を骨折して入院をした。
日本の看護師とベトナムからの技能実習生ーヘルパーに二分されているさまを見た。
日本看護師は医療に、ベトナム人ヘルパーは入院者の食事としもの世話
退院して部屋に帰ってくる道すがら遭遇するのは、これまた自転車で街を闊歩するベトナム人である。
たばこを買おうとしたら、たばこの銘柄も認識していないベトナムの店員。
ベトナムを悪者扱いするのではない。
アメリカ、イタリアで、移民問題が吹き荒れている。
移民と、技能実習生を同列に並べるのはお角違いであるとはいえ、愛隣の今を見れば、日本にだって余剰労働はくすぶっているわけだ。
安易に外国人を受け入れている岸田自民の日和見的な国際同調を危惧する。
日本の湖が外来魚に荒らされるように、日本の町が、埼玉川越のようなクルド人の暴動に恐怖するような政策は、ひるがえって、見直すのが安全対策といえるのではないか。
現場で知り合ったベトナム技能実習生のほとんどが言う。
「話が違う。」
いたずらに、国際社会に衝突を及ぼすことを目的化したような岸田の技能性受け入れ拡大、外国人採用の拡大は、西成の今が全国をせっかんする。
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