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ささゆる花伝

舞の稽古のこと。読んだ本観た芝居や映画。自分の芝居のこと。芸の道記録。

新作アンティゴネについて

2016-02-11 07:38:20 | TNRSのこと
異国のようであり、
むかーしからよく知っている自分の国のようでもある。

終止演出のアニシモフ氏は
「ニンギョウ。アカンボ。」のように、
と言う。

ゴミや汚れのない透明な世界。
何故みんなアニメが好きなのかというと
ゴミがないから、余計な日常の汚れがないからだという。

人間の世界を抽出して浄化し、
透明な結晶のような世界。
それは今まで見たこともないものであり、
けれど懐かしく、身近なものでもある。

厳しく、ハードな稽古はつづいているのに
なんとしたことインフルにかかってしまった…
けど、以外とすぐ元気になったが
自宅待機せねばならぬ。くくくっ。

ここは、どこまでも浄化期間として
蓄積した疲れも徹底して取ろうと思う…

アンティゴネ
作ソポクレス  演出レオニード アニシモフ
下北沢東京ノーヴィレパートリーシアターにて
2/18(木)19時
  19(金)19時
  20(土)14時/19時
  25(木)19時
  26(金)19時   
  27(土)14時/19時

前売¥3500/当日¥4000




時間と人の思いと…

2015-06-06 19:44:57 | TNRSのこと
シアターXとの提携の月一公演も無事終了。

シアターXさんとは、私も縁がある。
今いる劇団以外で1998年が、私の初シアターXだったらしい。
調べてみた…

時はどんどん過ぎていく。

日めくりカレンダーのように
ひらひらめくられ、
ひらひら過ぎていくようだよ。

そういえば、その初の時お世話になった方が
一昨日の楽の公演で
ふと客席を観たら、いらしたのでした。
なんということ。

ありがとうございました…

最近ドストエフスキーの生涯について
書かれている本を読んでいた。
お金に苦労したり、恋に破れたり、
病に苦しんだり。
私の中で本当に実在した感が強くなっていた。
150年も前に生きていた人の
言ってしまうと苦し紛れに書いた本が
異国のこの地で
生きたものとして上演される、ってことが
今回は不思議に思えた。
し、生半可な苦労じゃなかったから、
良かったですねーって、
自分の立ち位置は置いておいて
良かった良かったと、言いたい気持ちになった…

ドストエフスキーはしかし、
自分の書くことは人類にとって重要なことであると
完全に信じていたという…。

まさに、そうなった…

時を超えて
まさにここで
再現される。

ドストエフスキーの頭の中にあったこと。

そのことを、今回ほど感じたことはなかった…



再会、再開、開催

2014-09-06 17:24:36 | TNRSのこと
上虚下実。

松田恵美子さん、身体感覚教育研究者と言われる方の講座で
教わったばかりのこの言葉。
心も身体もこれを目指していきたい。

そもそも日本人が持っていたものは
本当に素晴らしいものだった。
いや、それは眠っているだけで、ある、のだという。

アニシモフ氏本日来日。
1ヶ月で仕上げる今回の古事記。

正直やっぱりおそろしや。
いえいえ、また学び多い時間となるでしょう。
ぜひ、10月の公演いらしてください





純粋な意図

2014-02-25 19:44:52 | TNRSのこと
去年の7月くらいに図書館で予約した『アナスタシア」が
やっと最近順番がまわってきて読んだ。

タイガに住んでいるというアナスタシアの話。
ちょっと信じ難いところもありつつ、興味を惹かれる。
それに、ほぼロシア人の私の師匠も同じことを言ってる。

この本に出てくる「純粋な意図」ということ。
東京ノーヴィはそれを意識的に持つ
日本では唯一の劇団かもしれないと気づく。

そう。
そこが他の劇団と違うところだ。
いくつもの芝居をやっているけど
ちゃんと意図というのがある。

別のいい方だと超課題。

単に売れる売れない、有名無名にこだわるものでなく。
もちろん、それも大事なんだけど。

演劇という手段でやるべきこと。

そこに気づかされる素材が
最近集まってきている感じ。





新作への取り組み

2013-10-18 19:35:53 | TNRSのこと
古事記の稽古。
いろんな面で難ありだ、と感じる。

気の遠くなるような古代のこと。
想像力も並みなものでは追いつかない。

ある面で退化してしまったものを
もう一度取り戻すという役割り。
それが、古事記にはあるはずだという。

なぜ人は進化しようとせず、
野蛮に退化してしまうのか?

その問いに答えられなかった。
今、考えてみて
進化しようとしていない訳ではなく、
本当の進化がなんなのか、
分からなくなっているからなのだろうと思う。

私利私欲に働くこと。
そっちの方が得だと勘違いしてしまう。

こんな物質的でないと生きていけない世界で、
いかに、精神や魂を守ることが出来るのか。
結局のところ、お金にならないものなんて
価値なんかないと
本気で思われているのだ。

精神や魂の話をするより、
現実的に儲かる話の方が
価値あると
そう言う人のなんと多いことか。

それが進化ではなく退化の方向なのだ。
物質的な繁栄だけが、進化なのだ、と
勘違いしてしまうのだ。

試されていると
私も時に思う。
こんな状況でいかに魂や精神を守ることが出来るのか。

気づかなくてはならない。
まずは自分から。