いま、そこに、あなたが、あるのは

誰も『苦労』はひとそれぞれ。しかもすべて自分のオリジナル。つまり人間の数だけ誰にもみんな役目と役割りあって生まれてる

病気というより、障害(=障碍)ですから。

2019年03月12日 | 闘病
統合失調症を病気のつもりで治そうとすると、どうなるか?

これは経験者なら誰もが知っていることなんですが、
結構、その病気の具合というか、調子がね、しょっちゅうコロコロとよく変わるんです。
今度は大したことなかったなあ、なんて思ってると、そこから更に痛い目にあうし。
逆に、覚悟してると、意外と軽快し出してくる時期が早かったりもするし。
この先どうなるのかが、簡単には予想しかねるんです。
何度も、ぶり返すような悪化を体験していると、ある程度の想像がついてる気でいても、
実際には、そうそう読んだ通りにはならない場面があるし。
しかも、それらの変わり方は、年単位くらいの長いスパンの変化と、もっと短い数時間で変わるという面と、
またそれらの両方が同時に混在したような、悪いときのマシな時間や、良いときの辛い一刻や、etc.
もちろん、それらの変化に関して、もっと違った例外に当たるような体験をしてる人もいます。
でも多くの場合、良かったり、悪かったりを、何度も繰り返すのは似たり寄ったりだったりします。
しかも、それらの良いとき、悪いとき、というのが、自分の養生や工夫が左右をするようなものかといえば。
そう見える場合もあるけど、そうとも言い切れず。どうしてかだか、よく分からないけど変わるという場合もある。
気を付けないと危ないときも確かにあるけど、気を付けてれば避けられるという保証もないみたいなね。

そもそもが、そういうのが相手ですからね。
自分が本気になって頑張り工夫をしてみて、ああシメタ上手く行き出したぞ、具合が良くなってきたな。と思っていると、
それを裏切るような、酷い状態になるときもあるんで、それ何度も味わっていたら、自信なんか失うし。
あるいは、自分だけでなく、周りの家族なんかが、もうヘトヘトになるくらい振り回されるような思いも味わう訳で。
その家族の顔を見てれば、病気の本人だって自己嫌悪感に襲われ、ますます元気なんか出せやしないし。
いつしか、そんな病気に、自分でもウンザリしてしまうし、悲観的にもなってきます。

でも、いつも言ってるように、これは病気というより、むしろ障害(=障碍)なんですからね。
治して治ることだとか、治せればもう悪くならないという話だと、そんなこと思ってたら、それが間違いですから。
今いいのは、たまたま調子がいいという部分もあれば、自分の工夫でしのげてる面もある。
調子が悪くなっても、自分の失敗や落ち度のせいで、その辛い状態が引き起こされたと決め付ける必要ないです。
極端に言い切ってしまえば、雨乞いしたあとで、雨が降ったら、雨乞いのお陰と思えるし。
てるてる坊主ぶら下げて、お祈りしてみて、明くる日に晴れましたは。てるてる坊主の効き目に感じるみたいな。
だから、治そうとして、その後に改善したら。それは治せて軽快した、というのとは意味が違う現象で、
そもそもが変化を繰り返す相手だから、その度に一喜一憂してるのは意味ないくらいです。

むしろ、相手を病気だと思って、良くすることに四苦八苦しているくらいなら、
たとえ良いときでも、悪いときでも、どう過ごしたら、苦痛を少しでもやり過ごせるのかしら。
そんな観点で生活全体を考えてみることです。
なまじっか、良くして、良くなったら、こうしたい、ああしたい、そればっかり膨らまさないほうが。
後々、自分で気を落としてしまような錯覚はしなくて済みます。
そもそもこれは自分に備わった、いわば性質だとか、また体質みたいな、そんな部分ですから。
取り外すように無くすことだとか、消し去るように見えなくできる状態だとか。
そんな無理を言った、有り得ない目標を夢見たりしてないで。
そういうものがあるの込みにして、生きてく世界を探すつもりのほうが、現実的だと思いますよ。
あってほしくない相手に考えたりするから、目障りで見たくもない気分に襲われるんで。
そういう悪友は長い人生には付いて回るもので、いかに付き合うかの才覚が求められている話ですよ。

まあ、だから、病歴何年です。なんて指を折って数えてないで。
こいつと出会って、もう長い付き合いになりました。そう言える日をお迎えなさいよ。
それが楽だし、無駄な苦労がないですよ。
それに、治るまで自分の人生が棚上げだなんて、そんな馬鹿な話じゃないですよ。
今の困ってる最中にある時だって、生きた人生の一部だし、今この時間も生きて活かしてる、そんな人生。
あなたの人生は治るまで始まらないんじゃないですよ。
今この障害(=障碍)と共に生きつつ、それこそが私たちの実人生そのものなんですから。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。