音が通り抜ける

川の音 沢蟹のあぶく

長い道のり

2009-01-20 | Weblog
オバマ大統領がもうすぐ就任演説を行いますね。

当選以来、個人的には結構感慨深いというか、それなりの高揚感もあったり
したんですが、日本では思ったほど盛り上がらないので、
「そうか、まだ何をしたというわけじゃないし。日本にとっていいこと
ばかりでもないだろうし。」と自己セーブしてたりして。

しかし、現地はすごいみたいじゃないですか。
やっぱり日本も、も少し盛り上がっても良さそうな気がする。
別に浮かれ騒ごうというわけじゃなくて、オバマ氏を大統領にまで
した力について、も少し話題になってもいいんじゃないかなと思う。

などと思いつつTVを観ていたら、となりで母がぽろっと言う。
「これで、そのうちインディアンも大統領になるもんかねぇ・・・。」

時より意表をつくようなことを言いますな母上は。

確かに、ネイティヴアメリカンの大統領が実現したとしたら、その時は
アメリカの根本的なトラウマが解消されたときかもしれない。
きっとその時は、むやみに戦争したり、過剰な消費などもしなくなっている
だろう。

そこで思い出した、ネイティヴアメリカンのお言葉、(出所忘れた)

「人生で歩まねばならぬ一番の長い道のりは、頭から心までの道のりだ
長老になるのは、その道を戻って来てからだ。」

アフリカで生まれた人類のなかで、とても長い道のりを旅した部族
の言葉だけに、深いですな。

オバマ大統領の誕生が、人類の長い道のりの一歩になるのなら、やがては
ネイティヴアメリカンの大統領も生まれるのでしょう。

ところで、日本の長老は今どのあたりを歩いているのだろう・・・。

書き初め

2009-01-02 | Weblog
「人間は、他者や他の生命、あるいは自分自身の生命さえ、苦しめ、
傷つけるような生き方を、完全に克服することができるだろうか?

できる、と仏教はいう。
人間であるということは、ある意味ですでに仏であり、
ある意味でやがてかならず仏になりうるといことだ、
と大乗仏教は語ってきた。

人間はすべて、智慧と慈悲の溢れる<ブッダ=目覚めたもの>
になりうるというのだ。

もしそれがほんとうだとすれば、仏教は、現代の私たちの危機的な
状況に対して、きわめて希望に満ちたメッセージである。

つまり、この地球がそのままで、きらめく星座のように諸仏、諸菩薩
が集まるパラダイスになりうるということなのだからである。」

岡野守也『唯識の心理学』より


あけましておめでとうございます。

たとえ月イチ以下とは言え、ゼロではないこの楽書き。

今年からは目指せ週イチということで、習字のように
優れた言葉を書くことで、薫習効果を期待したいと思います。

本年最初のお言葉は、新時代の到来にふさわしく、かつ
とても古く、そして永遠でありますね。

最古にして史上最大、最高レベルの ”YES,WE CAN”であります。

人間にとって大事な言葉は、すべて古典で言い尽くされていて、あとは
その再発見かバリエーションなのだ、とはよく言われることですが、

WE=どこか一国の国民
CAN=経済再生

というようなことならば、小さくなったバリエーション
ということでありましょう。

新時代の年頭らしく、最も大きなヴィジョンを描くことが、
実は最も深いところでのこころの安泰につながるのではないかと思います。

というわけで、書き初めにふさわしいお言葉でした。